クリエイターとはどんな仕事?16職種の仕事内容や年収、必要スキル一覧
クリエイターとは企画力やアイデアを活かして活躍するクリエイティブな職種ですが、その種類は様々です。今回はクリエイターの職種や仕事内容、年収、求められるスキルをIT転職のプロが解説します!クリエイターへの転職を考えている方はぜひ参考にしてください。
目次
クリエイターとは?
クリエイターとは、自分の持っている能力やスキルを、目に見えるモノとして形にすることを仕事とする人のことです。
自信の価値観を表現するアーティスティックな作品を世に出すクリエイターもいれば、クライアントのニーズや目的に合わせたものをデザインにおとして形にするクリエイターもいます。
また、企画や現場の指揮を執るような監督ポジションもあれば、その脇で現場の細かな仕事を担当している人もクリエイターと言えます。
このように一概にクリエイターといってもその種類は様々です。
厚生労働省の定義によるとWebに関連する職種を「デザイナー」に分類していますが、ゲームに関連する職種などは「他に分類されない法務・経営・文化芸術等の専門的職業」に分類されていて、IT関連のクリエイター職はここに該当するものも多いようです。(参考:厚生労働省『職業分類表』)
今回はそんなクリエイターの中でも、Web業界で活躍するクリエイターにスポットを当て「どんなクリエイター職種があるか」「どんな役割を担っているのか」ご紹介します。
アーティストやデザイナーとの違い
クリエイティブ業界で活躍する職種を総称して「クリエイター」とされています。
混同されがちな職種にアーティストがありますが、特定の仕事で職人・プロフェッショナルな技術を有している人を指します。
創造するのがクリエイターであり、技術を具現化し、表現するのがアーティストだと言えるでしょう。
例えばデザイナーは顧客の要望に沿った意匠の計画や図案や設計する仕事であり、クリエイターの一種です。
クリエイター職の魅力・やりがい
成果が目に見える
クリエイターの仕事は成果物となり、人の目に触れることになります。
多くの人の反応や評価は、再生数、閲覧数、高評価の数や売上のように数字に表れ、それをインターネットやSNSの普及によってダイレクトに見聞きできるようになりました。
自分が手掛けた成果物に対する評価が可視化されるため、手ごたえや達成感を直接感じることができる点は大きなやりがいにつながるでしょう。
例え低評価であったとしても、率直な意見は次の仕事に活かすこともできます。
実績が直接評価される
高い評価を得ることができればクリエイターとして認知されやすく、その後の仕事にもつながるチャンスの多さも魅力です。
評判のクリエイターはさまざまな仕事の依頼が舞い込む機会に恵まれます。
他の職種と異なり、自分の仕事が会社の実績ではなく個人の実績として評価されやすい点は、クリエイター職の大きな特徴のひとつだと言えるでしょう。
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【クリエイター職種図鑑】制作・デザインポジション
グラフィックデザイナー
グラフィックデザイナーは広告ポスターやパッケージなど、商品の顔となる部分のデザインを担当します。
主な活躍の場は企業の広報や広告代理店、デザイン事務所など、扱うのは紙媒体です。
紙媒体と言ってもデザイン自体はツールを用いて行う風潮がある事、近年はWebデザイナーと兼務であるケースも多い事から、デザインに関する幅広い知識を求められる仕事だと言えます。
Webデザイナー
Webデザイナーは、Webページ制作にあたってデザインを担当する仕事です。
ホームページやサイトのコンセプトを考えたり、コンテンツのレイアウトや配色などを決めたりと、デザインに関する企画から構築まで幅広い業務に携わります。
また、「Photoshop」や「Illustrator」などのグラフィックソフトを使って、画像処理や写真加工をするのも仕事です。
直接ユーザーの目に留まる部分のデザインを任される仕事なので、常に見やすさを意識したUI/UXを考える必要があります。
先に挙げたような編集ソフトに加え、「jQuery」や「Javascript」など動的なページを作成できる技術を持っていると市場価値を上げることができるでしょう。
動画クリエイター
動画クリエイターは、テレビ番組、映画、アニメなどにおいて動画の撮影・編集に関わる仕事です。
カメラマンや編集者の総称と言えます。
近年ではYoutuberが増加していますが、プロフェッショナルとしてクライアントからの依頼を受け、企画する作業から担い人材の確保やスケジュール管理も行います。
UIデザイナー
UIとは、ユーザーインターフェース=ユーザーが機械に触れる際に操作する部分のことを指します。
UIデザイナーとは、サイト設計の際に「コンテンツをどこに配置すればユーザーが閲覧しやすくなるか」など導線を考えてUIをデザインする仕事です。
「Photoshop」や「Illustrator」に加え、UI設計に特化した「Sketch」というソフトも身に着けておくと活躍の場が広がります。
また、実装面や、タップ・クリックなどの動的コンテンツの挙動などUXを考慮したデザインを生み出すスキルも必要です。
UXデザイナー
UXとは、ユーザーエクスペリエンス=サービスや製品を使用した際に得られる体験のことを指します。
UXデザイナーとは、「どうしたら使いやすいサイトになるか」などユーザーの快適さを考えて、画面や機能、操作方法をデザインする仕事です。
単純なUI・UXデザインに留まらず、クリックした後に現れる画面やシステムの反応・動きなども考慮したデザインが必要となります。
また、ユーザーの体験をデザインする仕事なので、心理学や人類学など様々な領域に対する知識を持つことも求められます。
エフェクトデザイナー
主にゲーム業界で活躍するエフェクトデザイナーは、自然現象や爆発などのイメージ演出をグラフィックで表現する仕事です。
ゲームの盛り上がりに直結するポジションであり、映像のセンスやトレンド、顧客の好みを分析する力とそれを映像にする能力が求められます。
近年ゲーム業界で特に需要が高まる職種のひとつです。
モーションデザイナー
モーションデザイナーは、CGキャラクターに動きを与えます。
キャラクターを作り出すキャラクターデザイナーとは異なりますが、動きをつけることで命を与える仕事とも言えます。
物理や生物の動きなどを熟知していることが条件の仕事です。
3Dモデラー
近年、Vtuberの台頭によって注目が集まっているのが3Dモデラーです。
モデラーとは2Dで描かれた物やキャラクターを、3DCG化する仕事を指します。
現在技術革新が進む分野であり、将来性が高い仕事とされています。
イラストレーター
近年業務内容が多様化しているのがイラストレーターです。
以前は商業媒体用のイラストを描く人を指していましたが、近年はゲーム業界などでも活躍する人が目立ちます。
センスや表現力が問われる仕事です。
フロントエンドエンジニア
フロントエンドエンジニアは、Webサイトやアプリ開発の中で利用者が直接触れる要素を担う技術者です。
企業によってはマークアップエンジニア・HTMLコーダーと呼び方を区分しているところもあります。「Javascript」や「CSS」などの知識やスキルの幅で異なってきます。
Webページをはじめ、画像素材の作成やデザイン設計など、Webデザイナーが考えたデザインをWebサイトに表示できる形にする仕事です。
「HTML5」や「React.js」などの技術や「Photoshop」「Illustrator」などのツールを扱うスキルも欠かせません。
HTMLコーダー
HTMLコーダーはフロントエンドと同じく、Webデザイナーが制作したサイトデザインを、Web上にコーディングしていくポジションです。
「HTML」や「CSS」などの言語を用いてコーディングするため、HTMLコーダー・Webコーダーと呼ばれています。
テキスト・文書に見出しやハイパーリンクなどのタグ付けを行ったり、サイト公開後に画像や原稿の修正などの更新・保守作業も仕事の一つです。
例えばブラウザはそれぞれCSSの表示に違いがあるため、どのブラウザでも正常にサイトが表示されるように、複数のブラウザに対応できる能力が必要です。
また、他職種とのやり取りをスムーズに行うためにも、「Javascript」や「PHP」などのプログラミング言語を覚えていると仕事の幅が大きく拡がります。
ゲームクリエイター
ゲームクリエイターの仕事内容は企業によって異なり、「ゲーム制作に関わるすべてのクリエイター」の総称である場合と、「ゲームの企画から完成までを統括する責任者」を意味する場合があります。
ゲームへの熱意、発想力 、 論理的思考、数学・物理学の知識 · 英語力などに加えセンスも問われる仕事です。
CGデザイナー
CG(コンピューターグラフィックス)を用いてデザインを表現するのがCGデザイナーです。
広告、ゲーム、映画やアニメなど幅広いフィールドで需要が高まっており、「Photoshop」や「Illustrator」は高いスキルを持った人材が重宝されています。
グラフィックデザイナーとの違いは、キャラクターや映像をデザインするという点です。
【クリエイター職種図鑑】ディレクションポジション
Webプロデューサー
Webプロデューサーは、Webサイトの企画から制作・運営までのプロジェクト全体を統括する最高責任者です。
クライアントへニーズのヒアリングを行い、要件定義、企画書の作成、プレゼンなどの上流工程や進行管理などの役割を担います。
予算や納期の管理、プロジェクトメンバーの選定など、全体を俯瞰し会社の売上や目標達成に向けて事業を推進させていくこと、これがWebプロデューサーの仕事です。
クライアントから正確に要望を聞き出したり、現場のメンバーに的確な指示を伝えたりする場面が多いので、コミュニケーション能力やマネジメントスキルが必要となります。
Webディレクター
Webディレクターは、Webデザイナーやプログラマーなどの制作スタッフをまとめ、プロジェクトの進捗や品質管理などのディレクションを行う現場監督です。
メンバーの人選、制作スケジュールの調整・管理や制作物のクオリティチェックなどを担当します。
いくつかのプロジェクトを並行して指揮・管理することが多いため、効率よくプロジェクトを進め、問題が起きた際に瞬時に状況を判断する論理的思考力/問題解決能力が必要となります。
また、Webプロデューサーと比べてより現場のメンバーとのコミュニケーションが密になるため、円滑に仕事ができる環境を作るためのホスピタリティマインドも求められる仕事です。
アートディレクター
アートディレクターは、Webサイトや広告、雑誌、ゲームなどの制作でデザインの中心を担う責任者です。
クライアントやプロデューサーと企画の方向性やコンセプトを考えた後に、そこに合わせた視覚表現を考えデザイナーに伝達する役割を担います。
コンテンツのクオリティを一つ一つチェックし、統一感を整えてより完成度の高い作品を作っていく仕事です。
「アート」ディレクターと言われるだけあって、デザインやプログラミングの知識のみならず、写真や映像・フォントなどの知識や色彩感覚なども求められます。
クリエイターの職種別年収
ここではそれぞれのクリエイター職種の平均年収に関して紹介します。
Webプロデューサー /450万~700万円
Webプロデューサーの平均年収は450~700万円です。
ゲーム開発において全体の責任を統括する存在であるため、ゲームクリエイターの中でも最も高い給与水準となっています。
ディレクターやプランナーとして経験を積んでからキャリアアップする方法が一般的です。
Webディレクター /400万~650万円
Webディレクターの平均年収は400~650万円です。
プロデューサー同様に企画段階から携わり、現場監督として指揮をとるためには、Web業界の経験だけでなくマネジメントスキルも求められます。
企業規模や勤続年数によって、将来的にキャリアアップや年収アップが期待できる職種です。
アートディレクター /300万~550万円
アートディレクターの平均年収は300~550万円です。
クライアントと深く関わりプロジェクトの指揮をとる点がデザイナー職との違いであり、給与水準が高くなることがあります。
実績を積むことや、デザインソフト、ツールに関する知識を証明する資格を取得することで、年収アップやより提示年収が高い企業への転職に役立ちます。
Webデザイナー /300万~550万円
Webデザイナーの平均年収は300~550万円です。
年収の推移は一般的な会社員と変わりませんが、実務経験が評価される傾向にあるため市場価値を高める努力によって年収アップを叶えることもできます。
Adobe系ソフト、CMS、HTMLやCSSといったデザインに関する基礎知識やWebの構造理解、SEOの知識もあると役立つでしょう。
スペシャリストを目指すかマネジメントを目指すか、キャリアの方向性によっても評価されるスキルが異なります。
グラフィックデザイナー /400万円
グラフィックデザイナーの平均年収は400万円ほどです。
実務経験のほかに、企業規模や業種も年収を左右する要因になることがあります。
センスや流行へのアンテナ、スケジュール管理能力やプレゼンテーション能力も評価されるため、業務を通してスキルを磨くことで年収アップにつながるでしょう。
CGデザイナー /400万円
CGデザイナーの平均年収は400万円ほどです。
キャリアや実力によって年収が異なりますが、意欲や向上心も年収アップには重要だと言えます。
企業が手掛ける案件の規模も報酬に影響するため、より規模の大きな企業への転職によって年収アップが叶うことがあります。
より多くの制作現場で経験を積むことで、アートディレクターも目指すことができるでしょう。
UIデザイナー /350万~650万円
UIデザイナーの平均年収は350~650万円です。
専門知識が評価されるため、UIデザインのエキスパートを目指すことで年収アップを目指すことができます。
UIのデザインだけでなく改善スキル、アートディレクションのスキル、提案力、UXの知見も役立つでしょう。
UXデザイナー /350万~650万円
UXデザイナーの平均年収は350~650万円です。
WebデザイナーやUIデザイナーから目指す場合は、デザインの知見のほかに要件定義やニーズ分析スキルが役立ちます。
また、市場分析や高いコミュニケーション能力も求められます。
デザイナー職で経験を積み、ディレクター職を経てUXデザイナーを目指すキャリアパスが一般的です。
フロントエンドエンジニア /400万~800万円
フロントエンドエンジニアの平均年収は400~800万円です。
フロントエンド開発向けのプログラミング言語のスキル以外にも、デザインの基礎知識が役立ちます。
UI/UXの設計や実装などを担当する案件もあるからです。
マネジメント職へキャリアアップする際に、デザインの知見があると活かせるでしょう。
HTMLコーダー /300万~500万円
HTMLコーダーの平均年収は300~500万円です。
IT業界未経験からでも挑戦しやすい職種であることから、年収水準は高くはありません。
コーディングの経験を積みながらデザインやライティングのスキルを身に付けることで、その後のキャリア形成に役立つでしょう。
ゲームクリエイター /500万円
ゲームクリエイターの平均年収は500万円です。
一言にゲームクリエイターと言っても、プロジェクトの統括やデザイン、シナリオ、プログラムなど手掛ける業務によって細かく役割分担がされています。
年収を左右する主な要因は役職や企業規模です。
そのため、専門的なスキルの向上のほか、キャリアアップや転職が年収アップに効果的です。
動画クリエイター /300万~400万円
動画クリエイターの平均年収は300~400万円です。
全体の年収幅が広く、その理由は本人のスキルや経験だけでなく、企業規模や手掛ける業務の規模など勤務先の条件が年収に大きな影響を与えるためだと言えるでしょう。
動画広告の市場規模は拡大傾向にあることから、将来性が高く、今後年収アップが期待できそうです。
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クリエイター職種は企業によって定義が曖昧であったり、市場価値もその時と場合によって異なります。
クライアントの要望を企画としてメンバーに落とし込み「プロジェクト全体を管理する人」もいれば「企画をもとにデザインを考える人」「デザインを実際に画面上に表現していく人」など、仕事は様々です。
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