クラウドエンジニアへのロードマップは3ステップ!未経験から転職するノウハウも紹介
ITエンジニアとして働いていると、サーバーやデータベースなど必要なリソースを提供しているクラウドサービスを活用する機会が増えて、クラウドエンジニアの仕事に興味を持ったという方もいるのではないでしょうか?本記事では、未経験・微経験でもクラウドエンジニアを目指す際のロードマップと転職ノウハウを紹介します。
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目次
未経験からクラウドエンジニアになれるのか
未経験からでもクラウドエンジニアになることはできるのでしょうか。
結論としては可能です。
ここではインフラエンジニアから目指す場合と、IT業界未経験から目指す場合についてそれぞれ解説していきます。
インフラエンジニアから目指す場合
インフラエンジニアからクラウドエンジニアを目指す場合、IT業界である程度の経験を積んでいるので全く未経験な状態と比較すればある程度有利に働きます。
インフラエンジニアの業務領域は広く、インフラ全般の設計から構築、運用、保守など多岐にわたっています。
その中にはクラウドエンジニアに求められるようなノウハウも多いため、クラウドエンジニアに転職する際、インフラエンジニアとしての経験があると有利です。
IT業界未経験から目指す場合
先ほどは業界内である程度経験を積んでいる場合について紹介しましたが、全くの未経験であってもクラウドエンジニアになることはできるのでしょうか。
IT業界未経験からでもクラウドエンジニアを目指すことは可能ですが、覚えるべき知識やスキルは非常に多いです。
しかし、クラウドエンジニアの需要は年々高まっているので、勉強するやる気さえあれば可能性はどこまでも広がります。
自己研鑽を進めてから転職活動をすると、有利に進めることができるので学習方法もご紹介します。
クラウドエンジニアの現状と将来性
クラウドサービスの利用は引き続き増加している
多くのITシステムは、従来のオンプレミスからクラウドへと移行が進んでいます。
総務省の調べではクラウドサービスを一部でも利用している企業の割合は増加傾向で、2021年時点で70.4%に達しており、今後も普及が進むと考えられています。
インフラ構築の手段としてこれだけ広まる背景としては、企業にとって「資産、保守体制を社内に持つ必要がない」という理由が大きいでしょう。
つまりコストが削減できるのです。
クラウドであれば場所や機器を選ばず、安定性にも期待ができる点も企業のメリットです。
リモートワーク環境の急速な浸透が求められた事も追い風となりました。
上記のような理由からクラウドサービス自体の需要が高まっている事が分かります。
(参考:総務省『令和4年版情報通信白書』)
クラウドエンジニアの将来性
クラウドエンジニアの需要は、AmazonのAWS、MicrosoftのAzure、GoogeのGCPといったIaaSパブリッククラウドを導入する企業が拡大するにつれて増加すると言えます。
なぜなら以降過渡期を過ぎたとしても、クラウドサービスは進化を続けるからです。
都度最新の技術やサービスの知見が求められるため、より専門性の高いスキルを持った人材に需要が集まるでしょう。
クラウドファースト・クラウドネイティブ
近年浸透している考え方として、クラウドファーストが前提でクラウドネイティブへの移行という流れがあります。
- ・クラウドファースト…ITシステムの開発・運用において、クラウド利用を最優先に考えること
- ・クラウドネイティブ…クラウドにサービス・システムを作る前提で、クラウドの利点をすべて活用するという考え
日本政府が発表した「政府情報システムにおけるクラウドサービスの利用に係る基本方針」によると、クラウド・バイ・デフォルト原則としてクラウドファーストに舵を切った事が分かります。
クラウドサービスのセキュリティ評価制度「ISMAP」はサービスの安全性評価を行い、また政府の情報システム調達のために活用されます。
つまり、日本においてクラウド利用を最優先とする事を政府が後押ししているという事なのです。
クラウドエンジニアの仕事内容
先ほどはクラウドエンジニアは未経験からでも目指せることについて紹介してきました。
しかし、まだクラウドエンジニアが具体的にどのような仕事をするのかイメージできていないという人も多いのではないでしょうか。
そこで、ここではクラウドエンジニアの仕事内容について解説していきます。
そもそもクラウドエンジニアとは
そもそもクラウドエンジニアとは何なのでしょうか。
クラウドエンジニアが何なのかを紐解くには「クラウド」と「クラウドサービス」が何なのかを整理する必要があります。
クラウドとは?
そもそもクラウドとは何なのでしょうか。
クラウドには厳密な定義は定まっていませんが、一般的にはインターネットを通じて必要な時に必要な分に利用できる考え方を指す言葉として使われています。
クラウド・コンピューティングと呼ばれることもあります。
サービスを利用する際にインフラを必要としないこともポイントです。
クラウドサービスとは?
先ほどはクラウドについて解説してきましたが、クラウドサービスとは何なのでしょうか。
クラウドサービスは一言でまとめると、インターネット上で使えるサービスのことです。
例えば、OneDriveやiCloud、Googleドライブなどが該当します。
クラウドサービスを利用することで、データ管理がインターネット上で完結するだけでなく、データ共有もしやすくなるというメリットがあります。
そんなクラウドサービスを円滑に使えるようにしているのがクラウドエンジニアです。
クラウドエンジニアの仕事内容
先ほどはクラウドエンジニアが何なのかについて解説してきましたが、ここからはクラウドエンジニアの仕事内容について紹介していきます。
クラウドエンジニアの仕事内容は大きく分けて4種類に分かれます。
インフラ要件定義・設定
まずはインフラ要件定義・設定です。
ここではどのような機能が必要なのか、どのようなクラウドサービスにしていくのかを決めていきます。
その際、既存のインフラから完全にクラウドに移行するのか、併用するのかもここで決めます。
別の表し方を使えば、インフラ設計という言葉が当てはまるでしょう。
クラウド環境構築
インフラ要件定義・設定が終わったら、次にクラウド環境構築です。
ここではクライアントからの要望に基づいてソフトウェアの導入や仮想サーバーの設定、ストレージ設定、データベースの構築などを行います。
場合によっては自分で直接コードを打ち込むこともあります。
運用・保守
3つ目は運用・保守です。
クラウドサービスを円滑に利用できるようにすためにも、運用・保守は大切な仕事です。
クラウドエンジニアは主にソフトウェアやコストなどを中心に管理します。
具体的にはOSやミドルウェアのバージョンアップ、システム監視などを行います。
運用自動化
4つ目は運用自動化です。
クラウドエンジニアは需要が高い反面、人手も十分に追いついているとは言えません。
そこで、クラウドサービスの運用を効率化する一環として、運用自動化を任されるところもあります。
クラウドエンジニアに求められる知識・スキル
ここまでクラウドエンジニアの仕事内容について見てきましたが、クラウドエンジニアになるにはどのような知識やスキルが求められるのでしょうか。
ここではクラウドエンジニアになるために必要な知識やスキルについて紹介していきます。
インフラに関する基本的知識
記事の冒頭でインフラエンジニアの経験があるとクラウドエンジニアになりやすいと言及しましたが、それはインフラに関する基本的知識が整っているからです。
そんなインフラに関する基本的知識として押さえておきたいのが「サーバー」と「ネットワーク」です。
サーバー
システムを正常稼働させるのに必要なスペックなどを提案するにあたり、サーバーの知識は必須です。
また、サーバーは常時正常である必要があり、正常な状態を保つためには正しいサーバーの知識を持って監視する必要があります。
ネットワーク
クラウドサービスは様々なネットワークを経由します。
そのため、クラウドサービスで何らかのトラブルがあった時、殆どの場合は途中のネットワークで発生しています。
正しくトラブルシューティングをするためにも、ネットワークの知識は必須です。
ミドルウェアやツールの知識
システムを動かすためには、様々なミドルウェアや各種ツールを組み合わせながら構築する必要があります。
そのため、ミドルウェアやツールに関する知識も欠かせません。
クラウドに関する知識
クラウドエンジニアはクラウドサービスが円滑に利用できるようにするために管理などを行っています。
つまり、クラウドを扱っているエンジニアということになるのでクラウドに関する知識は必須です。
一口にクラウドサービスとはいっても、AWS(Amazon Web Service)やGCP(Google Cloud Platform)など様々なものがあるので、各種サービスの特徴や違いなどを押さえておくと業務に役立つでしょう。
プログラミングスキル
プログラミングスキルが十分にあるとクラウド構築を効率よく進めることができます。
また、場合によっては自分で直接コードを打ち込むこともあるので、プログラミングスキルがあるに越したことはありません。
クラウドエンジニアへのロードマップ3ステップ
クラウドエンジニアになる方法には3ステップあります。
まずステップ1は勉強して必要な知識やスキルを習得する事です。
先述の通り、クラウドに関するものだけでなくインフラ全体やシステムを動かす仕組み、そしてプログラミングスキルなどです。
未経験から目指す場合はしっかりと時間を取りましょう。
ステップ2は関連資格の取得です。
資格を取得するメリットは、学習内容の振り返りと実力の証明です。
実務経験がない場合は特にこの資格によってスキルを示す事でより転職しやすくなるケースがあります。
ステップ3ではポートフォリオを作成します。
クラウドエンジニアとして転職の際に必須ではありませんが、実力を分かりやすくアピールする事が出来るのでおすすめです。
資格に加えると一目で実践スキルを表す事が出来ますので、クラウドサービスを用いて構築したWebサイトを自己PR材料にしてみましょう。
ここまでの3ステップを終えてクラウドエンジニアの求人案件を見ると、改めて自身の市場価値や需要を把握できます。
それでは学習方法やおすすめの資格について詳しく解説します。
クラウドエンジニアになるための学習方法
クラウドエンジニアになるにはどのような学習方法で学んでいけばいいのでしょうか。
ここではおすすめの学習方法について紹介していきます。
独学
クラウドに関する書籍は多くありますので、これらの書籍を読みながら独学で学習することができます。
独学はスクールに通うのに比べれば費用は安く済み、自分のペースで進めることが可能です。
育成講座やオンラインスクール
独学だと何か分からないことがあったときに質問できないのが難点です。
しかし、育成講座やオンラインスクールに出席することで、分からないことがあったときもいつもプロに聞くことができます。
専門学校
徹底的に集中して学習したいのであれば、専門学校への入学もおすすめです。
費用はかかりますが、常時プロに聞く環境が整っており、在籍中は様々な講座を受講できるため、どん欲に学習する環境が充実しています。
取っておくといい資格
クラウドエンジニアになるにあたり、取っておいた方がいい資格はあるのでしょうか。
ここではクラウドエンジニアになる前に取っておきたい資格について紹介していきます。
IT未経験者向け
まずはIT未経験者がとっておきたい資格について紹介していきます。
Linux技術者認定 LPIC
LPICはLinux技術に関する知識があることを証明する世界共通のIT資格です。
LPICはレベル1~3の段階に分かれており、その内レベル1は入門者向けです。
そのため、IT未経験者はまずはレベル1から受験していきましょう。
Linux技術者認定 LinuC
LinuCもLinuxの技術に関する知識を認定するIT資格ですが、これは日本市場に特化しています。
LinuCもレベル1~3に分かれていますが、LPICと異なるのは合否やスコアだけでなく、項目別のスコアなども知ることができることです。
そのため、受験後に改めて自分の強みなどを分析することもできます。
シスコ技術者認定 CCNA
続いて紹介するのはシスコの技術を持っていることを認定するCCNAというIT資格です。
全くの未経験で、身の回りにシスコ機器を触る機会が少ないとどうしても勉強時間はより必要になります。
しかし、受験することで、クラウドエンジニアに求められるネットワークについての知識を証明することができます。
クラウド未経験者向け
ここからはクラウド未経験者がとっておきたい資格について紹介していきます。
AWS認定資格
まず紹介するのはAWS(Amazon Web Service)の認定資格です。
AWSはクラウドサービスの中でも高いシェアを誇っています。
そんなAWSの認定資格として、クラウドプラクティショナー(基礎レベル)、SysOpsアーキテクター(システム運用)、ソリューションアーキテクトなどといったものがあります。
Google Cloud認定資格
続いて紹介するのはGoogle Cloud認定資格です。
Google Cloud認定資格にはアソシエイトクラウドエンジニア、プロフェッショナルクラウドアーキテクト、プロフェッショナルデータエンジニア、プロフェッショナルコラボレーションエンジニアなどがあります。
中でも特に注目度が高いとされているのがプロフェッショナルクラウドアーキテクトです。
マイクロソフト認定Azure試験
最後に紹介するのはマイクロソフト認定Azure試験です。
マイクロソフトAzureは近年急激にシェアを伸ばしているクラウドサービスで、そんなAzureの管理者としてのスキルを証明することができます。
具体的にはMicrosoft Azure Administaratorなどといった資格があります。
転職エージェントに相談して、クラウドエンジニアになろう
今回は未経験からでもクラウドエンジニアになれるのかについて解説してきました。
未経験からでもクラウドエンジニアになることはできますが、インフラやクラウド、プログラミング、ミドルウェアやツールなどといった知識やスキルを身につけておくのがポイントです。
また、今回紹介したような資格を受験するとさらに心強いでしょう。
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