PMPと年収の関係性は?プロジェクトマネージャー(PM)の年収を上げる資格をご紹介
プロジェクトマネージャー(PM)はプロジェクトを担う重要な職種です。今回はそんなプロジェクトマネージャーのスキルを証明できる資格と年収の関係を解説していきます。年収を上げるためにはどの資格を取得するのが良いのか、ケース別に紹介していきます。
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目次
プロジェクトマネージャーに求められるもの
プロジェクトマネージャー(PM)は現場での経験が重視される職種です。それはプロジェクトマネージャーという職種が、プロジェクトを動かす存在ということも関係しています。
予算やスケジュール、メンバーといったプロジェクトの重要な事柄を決めるのがプロジェクトマネージャーの仕事です。
これらのことは、プロジェクト全体の動きを知っていなければできません。よって、豊富な現場経験が求められるのです。
資格が重要視されるプロジェクトマネージャー
プロジェクトマネージャーは全体の総括や交渉、調整などといったことを仕事とする性質上、スキルや知識が表しにくいものです。
エンジニア職では技術力が物を言うため、ポートフォリオなどでそのスキルを証明することもできるでしょう。
しかし、プロジェクトマネージャーでは目に見えないスキルが多く必要となります。
具体的には、プロジェクトの計画の策定、チームの編成、プロジェクトの進行・管理といった仕事を円滑に行えるスキルが必要とされるでしょう。
また、チームが関わる仕事とされているため、コミュニケーションスキルなどの対人関係を良好に保つヒューマンスキルも必要とされます。
そういった目に見えないスキルを証明するためにも、プロジェクトマネージャーでは資格が重要視されるのです。
プロジェクトマネージャー未経験であっても、資格によってそのスキルを証明できます。資格の取得が新たな仕事に繋がっていく事は間違いありません。
次は早速、プロジェクトマネージャーの資格と年収について紹介します。
プロジェクトマネージャーの資格
プロジェクトマネージャーとして活躍するために必須ともいえる、プロジェクトマネージャーの資格。
プロジェクトマネージャーには、3つの代表的な資格があります。それは「PMP」と「P2M」、そして「プロジェクトマネージャ試験」の3つです。
この3つを取得するとプロジェクトマネージャーに転職するにあたって、とても有利に働く事でしょう。
次はそれぞれの試験の概要をご紹介していきます。
PMP(プロジェクト・マネジメント・プロフェッショナル)
まずはアメリカの団体PMIが主催するPMP試験についてご紹介します。
「PMP」の概要
PMPは、アメリカの団体PMI(プロジェクトマネジメント協会)が主催する資格です。
国際的な資格でPMBOK(プロジェクトマネジメント知識体系ガイド)に基づいて作られています。
海外の団体が主催する資格ということで、日本では「プロジェクトマネージャ試験」よりも知名度は低くなっています。
しかしながら国際的に活躍したい人にはうってつけの資格です。
また、後述しますが、実務経験が受験資格に設定されているため、プロジェクトマネジメントの経験を証明するのにも使えます。
「PMP」の受験資格と合格率
合格率は6割前後と受験者の多くが合格するといわれていますが、受験資格が設定されています。
その受験資格は、「3〜5年に及ぶマネジメント業務の経験」と「プロジェクトマネジメントの研修を受けること」です。
よって実務未経験での受験はできません。その高い合格率も、業務経験者の中の合格率と考えると納得ができます。
試験内容はプロジェクトマネジメントの世界的な標準の1つとされているPMBOKを元に作られているとのことです。
このことから、マネジメントスキルの証明として信頼性の高い資格といわれています。ある程度マネジメント経験を重ね、更なるキャリアアップを望んでいる方は、PMPを受けると良いでしょう。
P2M資格試験
次に4種類の試験で構成されるP2Mについてご紹介します。
P2M資格試験の概要
P2M試験とは、日本プロジェクトマネジメント協会主催の資格試験です。
この資格は、PMC、PMS、PMR、PMAという4種類によって構成されています。後半に向かうにつれて難易度が高くなっていく形です。
P2Mとは、日本の純正マネジメントガイドであり、プロジェクトマネジメントにプログラムマネジメントの考え方を加えた考え方。
アメリカ発祥のPMBOKなどを参考にして、日本独自のマネジメント体系を作り出しました。
その考え方に基づいた試験が、このP2M資格試験です。
P2M資格試験の受験資格と合格率
先述した通り、P2M試験では4種類の資格が存在しています。
PMC(プロジェクトマネジメント・コーディネータ)は基礎的なプロジェクトマネジメントの知識を問われる試験です。
PMS(プロジェクトマネジメント・スペシャリスト)は中級程度です。
PMR(プログラムマネジャー・レジスタード)は応用レベルとなっています。
PMA(プログラムマネジメント・アーキテクト)はPMR合格者に向けた試験です。
PMCの受験資格は講習会に参加することです。しかしPMSは受験資格は無く、誰でも受けられます。
PMRはPMS資格を持っていることと、3年以上プログラム・プロジェクト実務経験があることが受験資格となっています。
合格率は、PMCは7割、PMSは5割、8割前後となっています。
PMAに関しては、試験が設定されてはいるものの、2020年現在まで未実施となっているようです。
最初は基礎レベルであるPMC試験から受けることで、P2Mの考え方を体系的に知ると良いでしょう。
プロジェクトマネージャ試験
最後にIPA主催のプロジェクトマネージャ試験についてご紹介します。
「プロジェクトマネージャ試験」の概要
「プロジェクトマネージャ(PM)試験」は、情報技術処理推進機構(IPA)主催の資格試験です。
日本の国家資格の1つであり、そのレベルの高さから難関試験の1つに数えられています。
「システム開発プロジェクトを実行・管理する責任者」を対象としている試験です。
その名の通り、プロジェクトマネージャーを対象とした試験であることが分かります。
「プロジェクトマネージャ試験」の受験資格と合格率
プロジェクトマネージャー経験者が受験することの多いこの資格ですが、過去にプロジェクトマネージャー経験が無くても受験は可能です。
合格率は近年12〜14%の間を推移しています。プロジェクトマネジメントの知識の他にも、ITの専門的な知識が必要とされる試験です。
プロジェクトマネージャーはプロジェクトを統括する存在であるため、その知識も幅広い分野から出題されることでしょう。
日本のプロジェクトマネージャー関連の試験の中では、高い知名度を誇る試験です。
プロジェクトマネージャーの資格と年収
次はプロジェクトマネージャーの資格と年収の関係性を解説していきます。
「PMP」を取得した場合の年収
「PMP」に合格することで、マネジメントスキルを証明するだけでなく、実務経験が伴っていることの証明にもなります。
資格だけでは、企業側としては実際の現場で通用するかどうか計りきれない部分もあるでしょう。
しかし、「PMP」では受験資格として「プロジェクトマネージャーとしての実務経験」があります。
よって「PMP」合格者は実務能力も期待できると考える企業が多いのです。
重要なプロジェクトを動かす際、その成功はプロジェクトの統括役であるプロジェクトマネージャーが握っているといっても過言ではありません。
「PMP」は自身のスキルだけでなく、これまでのキャリアを証明する上でも大いに活用できる資格だといえるでしょう。
キャリアとスキルを証明することで、自ずと重要なプロジェクトへ起用されることも多くなるはずです。
この資格を取得することで、年収の向上にも繋がると考えて良いでしょう。
「P2M」を取得した場合の年収
「P2M」試験は比較的新しい資格試験であるため、他の2つに比べて認知度は高くはありません。
しかし、プロジェクトマネージャーという職種のスキルを証明するのに、活用できる資格である事は違いありません。
またこの新しい資格であるということは、それだけマネジメントに関する知識が新しいということを指します。
レベル別であることから、自身のマネジメントへの知識に応じて参加レベルを変えることもできるのが魅力です。
転職や年収に結びつくかは不明ですが、取得することで自身のスキルアップに繋げることは可能でしょう。
「プロジェクトマネージャ試験」を取得した場合の年収
「プロジェクトマネージャ試験」に合格することで、自分のマネジメントスキルを証明できます。
プロジェクトマネージャーとして働いたことがないという方でも、相応のスキルがあるということを企業に形として伝えることができる資格です。
プロジェクトマネージャー未経験の方であっても、これを取得することである程度企業からも信頼してもらうことができるでしょう。
また企業によっては資格を取得することで資格手当や一時金の支給といった金銭的なサポートもあります。これらは直接年収に関わってくる部分です。
自身のスキルを証明することでプロジェクトマネージャーとして採用されやすくなるのがこの試験の1番の利点であるといえるでしょう。
年収アップにおすすめのプロジェクトマネージャー資格
ここまで3つの資格について説明してきましたが、具体的に年収アップを目指すのにおすすめの資格をご紹介します。
プロジェクトマネージャー未経験者は「プロジェクトマネージャ試験」
これら3つの中で年収をアップするのにおすすめの資格は、「プロジェクトマネージャ試験」です。
この試験はIPAが実施する国家資格ということもあり、業界全体から認知されているといっても過言ではありません。
「プロジェクトマネージャ試験」は、責任者として必要な知識が網羅された試験内容となっています。
これを取得すれば、プロジェクトを統括する上で必要なスキルが全て備わっているということを証明できるでしょう。
また、この試験はプロジェクトマネージャー未経験者でも受けられるのが魅力の1つです。
PMPは、数年間の実務経験が必要であり、未経験からプロジェクトマネージャーに転職する人にはそれがネックとなります。
しかしながら、「プロジェクトマネージャ試験」では受験資格が無いため、これからプロジェクトマネージャーに転職しようとしている人にも打ってつけです。
まだ未経験の方は「プロジェクトマネージャ試験」を受験するというのが、年収アップに1番繋げやすい選択だといえます。
プロジェクトマネージャー経験者は「PMP」がキャリアアップにおすすめ
既にプロジェクトマネジメント職としての実務経験がある方は、「PMP」を受験しキャリアアップを目指すのが良いでしょう。
「PMP」は国際的な資格であり、自身のキャリアとスキルの両方を証明できるものです。これを取得して、新たなプロジェクトマネージャー職に就けば自ずと年収は上がっていくと考えられます。
未経験の方は「プロジェクトマネージャ試験」を取得し、実務経験を積んでいってから「PMP」を取得すると良いでしょう。
企業ごとの資格取得によるメリット
これらの試験を取得するにあたり、企業によっては支援金を出してくれる資格支援制度があったり、取得後にボーナスを出してくれたりすることもあるようです。
プロジェクトマネージャーへの転職を目指している方、または他のIT職からプロジェクトマネージャーへの転職を考えている方は資格取得の支援の手厚い企業への転職を目指すと良いでしょう。
まとめ
今回はプロジェクトマネージャーの資格と年収の関係を解説してきました。
転職者にとって、キャリアアップや年収アップに繋がるかどうかはどうしても気になる部分でしょう。
プロジェクトマネージャーに必要なスキルが備わっていることを資格で証明することで、転職も有利に進んでいくはずです。ぜひ資格取得を目指していきましょう。
今回の情報をプロジェクトマネージャー職への転職活動に、有効に活用していただけると嬉しいです。
また、プロジェクトマネージャー未経験からキャリアアップとして転職し、先に実務経験を積んでいきたいという方ももちろん弊社では支援をしています。
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