- 転職活動
転職する際に年収の交渉って可能?どれくらい上げられるものなの?
転職をこれから考えている方、現在転職活動中の方は転職先の給与に関しては気になる点だと思います。労働の対価としてもらう給与は私たちが生活する上で非常に重要です。
仕事に対する、今後の自身のモチベーションにも繋がります。今回は転職の際の年収の交渉について転職初心者でも理解できるように解説します。

年収の交渉ってそもそも出来る?
年収の交渉は基本的に可能です。ただ、多くの人が
・雇われる側から提示するのは失礼じゃないか…?
・どのくらいの金額を提示したらいいのか?
・どうやって交渉を進めていくのがベスト?
というような心配や疑問を抱えているのではないでしょうか?
まず言えることは、給与の交渉というものは、転職の際には至って普通のことです。転職の目的の一つということを採用側も理解しているはずです。ただ、当然ですが、自分の価値以上の金額を提示することは完全NGですので気をつけましょう。
交渉前にやっておくこと
年収交渉の前に、必ずやっていただきたいことをいくつかのポイントに分けて解説します。一度、現状を見つめてみましょう。
自分の現在値を知る
まずはこれまで培ってきた自分の能力を客観的に判断しましょう。いわゆる、自分の能力の棚卸しのようなものです。棚卸しする項目としては以下をご参考にしてみてください。
①過去に自分がやってきた実績
②現在の自分に出来る事(もっているスキル)
③今現在身に付けようとしている事(近い将来身につけられる能力)
棚卸しをすることによって自分の能力の現在値が見えます。そうすると、自分のおおよその相場というものが見えてきます。これは自己分析にも繋がり、面接の際にも役立ちます。また、自分の成長スピードなども把握出来るので定期的に行うと良いでしょう。
相場と現在地を比較
自分のおおよその相場が見えてきたら、年収を見積もることが出来ます。
注意したいのは、相場は最高額ではなく平均という点です。意外と勘違いしやすいのですが、あくまでも相場なので、同じ能力値でも高い水準で雇ってくれる企業も少なからずあるかもしれません。
しかしそれが当たり前だと思っていると、なかなか転職先が決まらない可能性が高いので頭に入れておきましょう。
ボトムラインを定める
相場を把握しておくことで、自分の能力に見合った最低額を見極められます。いわゆるボトムラインを定めることで、自分の年収アップを保証するのです。
このときのボトムラインは現在の年収もしくは先述した棚卸しによる市場比較した際の評価額です。高すぎてもなかなか内定に繋がらず、低すぎても満足のいかない額で契約になる恐れもあるので、
入念にチェックしましょう。
需要と供給のチェック
次に希望する企業において自分の能力が必要であるかを判断します。
例:自社AI開発に注力していきたいA企業の場合
①サイト制作の経験があります
②AI開発の経験があります
どちらも素晴らしいスキルではありますが、A企業にとって現時点で需要があるのはおそらく後者でしょう。確かにサイト制作も会社にとっては必須の時代ですが、A企業にとっての重要度は低いかもしれません。内定につながったとしても年収の交渉を仕掛けるにはハードルが高くなってしまうでしょう。
つまり、その企業でどれくらい即戦力になれるかどうかなのです。つまり①の人の場合、サイト制作による広告効果の運用を求めている企業にアタックするなどの方が内定直結にもより効果的で、金額の交渉もハードルが下がります。
いざ交渉へ!
前章までで最低限の下準備は整いました。実際に交渉するレベルまで達したので、交渉時のポイントを解説します。
交渉の仕方は?
原則、面接時の初期段階で現在の年収と希望年収は伝えるようにしましょう。
なぜこの希望額なのか、会社への貢献度をロジカルに説明出来ると説得力も上がります。その際に、私の〇〇の経験を生かす事で御社の売り上げを◯%伸ばすことができると確信しております。など数字を交えた説明までできると尚良いでしょう。
一方で、金額の交渉をしないまま面接が進んでしまった場合、相手側の認識とミスマッチが生じる可能性が高まり、双方にとってマイナスです。貴重な時間を使っているので、お互い無駄な時間だったとならないよう、早い段階で伝えるようにしましょう。
企業側目線に立つ
転職活動中は自分本意の主観になりがちです。意識する事は自分が採用する側だったら、ということを意識すると良いです。本当に働きたい会社であれば、現在の経営状況や直近の経営目標、採用にかける予算など会社のHPから読み取れる事は全て読み取った上で、面接ないし金額交渉をしましょう。先ほども述べましたが、自分の能力の需要が企業側の戦略内で活かせそうだったら、あなたの価値は必然的に高くなり、交渉も優位に進められます。金額面を最優先で考えるのであれば、予算的に自分に見合わないと感じた場合、候補から外して候補を絞っていくのも効率的に転職活動を進める方法の一つです。
エージェントを有効活用してみよう!
なんとなく、お金の話は面接の場では避けたいという方も多いはずです。
そんな方は転職エージェントに頼ることも有効な手段の一つです。
転職エージェントは、あなたの能力に近い人の過去の採用実績をもとに提案してくれます。自分の市場価値を第3者の目線で判断してくれるので、非常に説得力があります。初めて転職される方は交渉も難しいと思いますので、担当エージェントに相談依頼してみるといいかもしれません。
期待できるアップ額は?
自分で交渉するにしてもエージェントに依頼するにしても、交渉によってどのくらいアップできるのか気になりますよね?
ここで言えるのは、一概には言えないということです。なぜかというと、一人ひとりの現在の働く環境・待遇がバラバラだからです。優秀なスキルを持っているのに相場より低い場合、相場額−現在の年収=期待できるアップ額となります。
一方で、現在の年収が相場に近い額の場合、
基本的に会社の規定に従う。という事が条件なので
50万円以上の大幅なアップなどは見込めないでしょう。
一般的には30〜50万円前後アップできたら上出来と言えます。
念頭に入れておくべきこと
最後になりましたが、転職の年収交渉の際に意識してほしいことを解説します。
失敗しないためにも最後まで読んでください。
必ずしも上がるわけではない
ここまで交渉のポイントを挙げておいてなんだと思われる方もいるかもしれませんが、年収アップを諦めろということではありません。上がって当然という意識を持つべきではないのです。
会社に所属する以上、会社に貢献する事が最重要事項です。大手企業へのキャリアアップの場合は交渉の余地がありますが、中小・ベンチャー企業への転職の場合は、予算の都合上厳しい面もあります。
またキャリアチェンジする場合はイチからのスタートとなるため、むしろ年収は下がるのが当たり前です。こういったことを含め、必ずしも年収が上がるわけではないという事は理解しておきましょう。
企業ファースト
会社にとってあなたが必要だと感じれば、あなたの要求にも対応してくれるでしょう。しかし、会社にも採用する際の規定があります。相手の想定額以上の要求はやめましょう。謙虚な態度で対等な関係で交渉を進めてください。
また、冒頭部分で希望額は早い段階で。とお話ししましたが、最初からお金の話をしてしまうと交渉どころか、印象が悪くなり内定をもらえなくなってしまいます。
まずは自分の事、次に相手の企業のために自分が力になれる事について心を込めて話します。
そして最後に金額面の話になったら希望額をお伝えしましょう。
労働の対価=給与・報酬
この原則は忘れないようにしてください!
さいごに
本記事は転職時の年収の交渉について解説しました。
給与は、将来の自分自身の経済設計にも関わってくるものです。自分の能力に自信を持ちつつ、謙虚な姿勢で転職活動を進めていくと、良い方向につながっていく可能性が高いかもしれません。
転職エージェントの話を出しましたが、一度相談してみるのが良いでしょう。転職のプロに意見を仰いだ上で、最終的に頼るか頼らないかはご自身で判断を下す、というのがベストかもしれません。
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