転職で年収100万円上げる方法│年収アップ事例や効率的な上げ方を解説
転職で年収を上げたいと考えている人の中には、100万円アップも望めるのかと気になる方もいると思います。ですが現実的に今より年収100万円アップすることは可能なのでしょうか?
本記事では、転職エージェントであるギークリーで転職を年収アップを成功させた方の実例や、年収を上げる方法を解説します。
目次
日本の平均年収アップ額
年収がなかなか上がらず悩んでいる人は少なくありません。
内閣府が2021年に実施した調査でも、日本で現在の収入に関して39.7%が「満足(まあ満足を含む)」と答えたのに対し、「不満(やや不満を含む)」と答えた人は59.7%もいるのをご存じでしょうか。
年収アップのために転職を視野に入れているものの、正直どのくらい年収がアップするのかがわからず不安を抱える人も多くいます。
特に初めての転職ともなると、今の自分の経歴やスキルが転職市場でどのくらいの評価になるのか知っておきたいと思う人もいるはずです。
まずは現在の日本大手企業・中小企業でどの程度昇給しているのか、平均年収アップ額について解説します。
参考:内閣府『国民生活に関する世論調査』
大手企業
日本経済団体連合会が公開した2021年のデータによると、大手企業では平均年収アップ額が6,124円でした。
昇給率は1.84%と、大企業の昇給率は中小企業に比べると好景気の影響を受けやすい傾向にあります。
大手企業は多角的な事業展開を行っているため急激に経営状況が傾く可能性は低い傾向にあり、将来の給与を比較的想定しやすいとされてきました。
一方で、2015年時点では2.59%と、中小企業の2倍近かった昇給率は1%台にまで低下しています。
参考:日本経済団体連合会『2021年春季労使交渉・大手企業業種別妥結結果』
中小企業
中小企業では平均年収アップ額が4,376円で、昇給率は1.68%という結果でした。
10年後の昇給率が120%前後とされている中小企業では、現時点での給与が25万円の場合、10年後には30万円に昇給することになります。
年収に換算すると、10年で300万円から60万円アップの360万円へ昇給すると予測できるということです。
参考:日本経済団体連合会『2021年春季労使交渉・中小企業業種別妥結結果』
昇給が難しい理由
企業の規模に関わらず現職で大幅昇給することは困難であると言えそうです。
昇給の難しさはそもそもの人事制度が不透明なことに起因しているケースがあります。
特に、IT人材においては目標管理制度に基づく人事制度で評価されていることが多く、個人の実績が給与に反映されにくい点も昇給につながりにくい理由のひとつでしょう。
年収100万円アップには何年かかる?
昇給率を計算することで、年収100万円アップさせるために何年かかるか算出することができます。
昇給率は、以下の計算式で求めることが可能です。
(昇給後の賃金-昇給前の賃金)÷昇給前の賃金×100=昇給率(%)
先ほど解説した通り、大手企業の昇給率は1.84%、中小企業の昇給率は1.68%というデータがあります。
例えば入社時の月給が20万円だった場合、2年目はそれぞれ20万3680円、20万3360円へアップするということです。
性別・年齢別の参考年数
厚生労働省の調査をもとに、性別、年齢別に年収100万円アップに何年かかるか算出してみます。(参考:厚生労働省『令和3年賃金構造基本統計調査』)
※昇給率は2%とします。
20代男性:平均年収 約234万円
2年目…238万6800円(+46,800円)
5年目…252万7200円(+187,200円)
10年目…276万1200円(+421,200円)
23年目…341万6400円(+1,076,400円)
20代男性の場合、年収100万円アップにかかるのはおよそ23年ということになります。
20代女性:平均年収 約215万円
2年目…219万3000円(+43,000円)
5年目…232万2000円(+172,000円)
10年目…253万7000円(+387,000円)
24年目…318万2000万円(+1,032,000円)
20代女性の場合、年収100万円アップにかかるのはおよそ24年ということになります。
30代男性:平均年収 約309万円
2年目…315万1800円(+61,800円)
5年目…333万7200円(+247,200円)
10年目…364万6200円(+556,200円)
17年目…414万600円(+1,050,600円)
30代男性の場合、年収100万円アップにかかるのはおよそ17年ということになります。
30代女性:平均年収 約254万円
2年目…259万800円(+50,800円)
5年目…274万3200円(+203,200円)
10年目…299万7200円(+457,200円)
20年目…355万6000円(+1,016,000円)
30代女性の場合、年収100万円アップにかかるのはおよそ20年ということになります。
40代男性:平均年収 約370万円
2年目…377万4000円(+74,000円)
5年目…399万6000円(+296,000円)
10年目…436万6000円(+666,000円)
14年目…473万6000円(+1,036,000円)
40代男性の場合、年収100万円アップにかかるのはおよそ14年ということになります。
40代女性:平均年収 約270万円
2年目…275万4000円(+54,000円)
5年目…291万6000円(+216,000円)
10年目…318万6000円(+486,000円)
19年目…372万6000円(+1,026,000円)
40代女性の場合、年収100万円アップにかかるのはおよそ19年ということになります。
年収100万円アップは20年が目安
上記の算出方法ではおよそ20年ほどで年収100万円アップするという結果になりました。それぞれの年代の平均年収の推移とも大きな差はありませんので、目安だと言えるでしょう。
年収100万円アップは簡単なことではないと言えます。
昇給は難しくない!効率よく年収を上げる方法
現職での大幅昇給は難しいことが分かりました。
しかし、年収を上げる方法がないわけではありません。ここからは効率よく年収アップする方法について解説します。
適正年収を知る
まず年収を上げるためには自身の適正年収を知る必要があります。
適正年収とはつまり、自身の市場価値です。
現職では昇給が難しいと感じている場合、すでに適正年収に見合っていない可能性があります。
つまり現時点でスキルや経験に見合う年収であるかどうかを確認しておく必要があるのです。
市場価値に見合った環境へ転職する
自身の市場価値を知ったら、適正に評価してくれる企業への転職が年収アップの近道です。
年収を上げるためにスキルを磨き経験を積む方法をとる人は多いのですが、市場価値に見合った環境へ移るという選択肢は意外と見落としがちです。
上流工程に携わるポジションへ転職する
IT業界では、下流工程から上流工程に携わるようになることで年収アップが期待できます。
しかし現職でのキャリアアップによる昇給が望めないと感じている場合、個人で実績を重ねているにも関わらず給与に反映されていないとも感じているのではないでしょうか。
例えばプログラマーやSEからPMやITコンサルタントへキャリアアップすることで、年収を上げることは可能です。
現職で給与が上がらないのであれば、上流工程に携わるポジションへの転職も視野に入れることをおすすめします。
転職で年収はどのくらい上げられる?
年収が上がる仕組みと、現職で年収アップを狙う難しさについて解説しました。
続いて弊社ギークリーで転職を成功させた方の実例を紹介します。年齢や職種ごとに、年収上昇率やその背景も見ていきましょう。
年齢別
2022年1月~2022年11月の期間中で、内定を受諾されたIT人材の方の平均決定年収をまとめました。
- 20代:438万円
- 30代:526万円
- 40代:614万円
- 50代:709万円
次に、年代ごとの平均年収上昇率です。
- 20代:111%
- 30代:109%
- 40代:110%
- 50代:106%
20代がもっとも年収上昇率が高いことがわかります。
その背景として、1つ目はポテンシャルや若さも評価される年代であることが挙げられるでしょう。
まだ企業の色に染まりきっておらず柔軟な20代は、ある程度のスキルを持ち合わせていれば市場価値に見合う環境への転職が叶いやすいのです。
2つ目は、現職で昇給が難しい関係で始めから年収アップを目指して活動する人が多い点が挙げられます。
そもそも転職軸が年収アップであるために、実現できる人も必然と増えるということです。
年代別で見ると、新卒で入った会社からの初転職である人も多い20代が、もっとも転職により年収アップしやすいと言えます。
職種別
続いて職種ごとに平均決定年収をまとめました。
- エンジニア:526万円
- クリエイティブ:501万円
- ゲーム:469万円
- マーケ:503万円
次に、職種ごとの平均年収上昇率です。
- エンジニア:110%
- クリエイティブ:112%
- ゲーム:110%
- 営業・マーケ:106%
職種ごとに見ると、クリエイティブ職の年収上昇率が最も高い結果となりました。
例えばWebディレクターやWebデザイナーがクリエイティブ職に該当します。
これは案件を受託する制作会社から、自社でサービスを持つ会社へと転職する人が多いことが背景として挙げられます。
つまり自社サービスの立ち上げや要件定義など、上流工程に携わるようになるからです。
やはりIT業界では、下流工程から上流工程に携わるようになることで年収アップしやすい傾向にあると言えます。
2022年で最も年収アップした人はどんな人?
2022年度(1月~11月)の期間中にギークリーで面談後、内定を受諾されたIT人材の方※のうち最も年収がアップされた方の例をランキング形式でご紹介します。
年収の大幅アップに成功された方は、それぞれどのような方なのでしょうか。
※離職により、前年収が0円の方は対象外としております
1位:年収約600万円アップ→遠方からのご転職に成功
- ご年齢:40代
- ご経歴:社内SE⇒システムコンサルタント
- 勤務地:地方⇒東京へ転職
- 年収アップ額:約600万円アップ
Aさんは適正年収を知り、自身の市場価値に見合った転職を果たし年収アップに成功しています。
もともとシステムコンサルタントとしてのご経験をお持ちでしたが、直近は社内SEに近いお仕事をされていました。
適正年収を下回っていたため、キャリアアップのためご転職活動を開始されて地方to東京へのご転職、システムコンサルタントへのご転職の両方を叶えられています。
2位:年収約420万円アップ→キャリアチェンジ転職に成功
- ご年齢:40代
- ご経歴:データサイエンティスト⇒AIエンジニア
- 年収アップ額:約420万円アップ
Bさんはキャリアチェンジを成功させ、年収アップを叶えています。
データサイエンティストとしてのご経験をお持ちでしたが、専門性・市場価値の高いAIエンジニアへのご転職を希望されご転職活動を開始されました。
データサイエンティストからAIエンジニアへのキャリアチェンジによって、年収は大幅アップしています。
3位:年収約280万円アップ→最新技術に触れられる環境への転職に成功
- ご年齢:30代
- ご経歴:オープンエンジニア⇒最新技術に携わる環境
- 年収アップ額:約280万円アップ
Cさんは、経験を活かし働く環境を変えたことで年収をアップさせました。
長年にわたるオープンエンジニアとしてのご経験をお持ちでしたが、もっと最新技術へ触れられる環境を希望されたことが転職活動のきっかけでした。
見事希望する環境への転職を成功なさったCさんは、適正年収に見合った年収を獲得されています。
ギークリーに相談し、転職して年収を上げよう
効率良く年収アップするために、適正年収を知り市場価値に見合った環境へ転職する方法をご紹介しました。
また、IT業界での転職であればより上流工程に携わることによって、年収アップが望めることもわかったのではないでしょうか。
特に初めての転職であれば、どの業界、年齢、職種の人がどのくらい年収アップさせているか参考になるはずです。
もし自身の適正年収が分からない、自分も効率よく年収を上げたいとお考えであれば転職エージェントのギークリーへご相談ください。
転職のプロであるコンサルタントが、理想のキャリアへ向け全力でサポートさせていただきます。
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