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メディアリテラシーとは?意味から重要性を分かりやすく説明します
様々な人が情報を発信できる現在、それぞれの人が「メディアリテラシー」を求められています。しかし、メディアリテラシーとは具体的にどのようなものなのでしょうか。また、なぜメディアリテラシーが重要とされているのでしょうか。今回は「メディアリテラシー」について、詳しく説明していきます。

メディアリテラシーの意味
メディアリテラシー=手に入れた情報を取捨選択するスキル
メディアリテラシーは「メディアから得た情報を見極めるスキル」、つまり「メディアの情報をそのまま受け取るのではなく、自分で考え確認するスキル」です。情報リテラシーやネットリテラシーといった言葉とほぼ同じ意味で使われています。
特に不特定多数が発信者となり、受信者となりうる現代では、この「メディアリテラシー」が十分に養われていないと間違った情報に踊らされるリスクが格段に上昇してしまいます。
メディアの情報を額面通りに受け取らない
新聞やテレビなどのマスメディアからの情報はもちろん、ミクロ単位で発信された情報も「完全に正しいデータとは限らない」点では共通です。客観性に欠けるため参考にならない、発信された情報が全データのうちのほんの一部といったケース以外にも、そもそもデータ自体が間違っている/存在しない場合もあります。
いずれにしても、必要な情報を集める際には
・真偽や信憑性の高さの確認
・その情報を信じた場合のメリット・デメリットの検討
をする必要があると言えるでしょう。
メディアリテラシーが必要とされる理由
①真偽不明の情報が溢れているため
何かわからないことがあったらブラウザで検索をすればたくさんの情報が得られます。しかし、出てきた情報が全て正しいとは限りません。そして、その情報が正しいかどうかを一目で判断することはなかなか難しいのが実情です。
だからこそ、「真偽が分からない情報はとりあえず疑う」姿勢が求められます。「どうせ真偽不明だから信じる」よりも、「真偽不明だからひとまず信じない」の方が被害は抑えられますよね。
緊急性に応じて、
・専門機関や関連企業等のサイトで情報を確認する
・時間帯と内容次第では直接問い合わせる
・信頼できる情報を整理する
など、不確かな情報に惑わされないように心がけましょう。
②伝える媒体によって情報の内容が偏るため
情報自体が間違っていなくても、立場や視点の違いから内容が異なるケースも多々あります。ここで例を出して考えてみましょう。
仮に「20年前より就職率は上昇したが、ここ3年は連続して下降している」という情報があったとします。これを「長期的な傾向に焦点をあてているメディアA」と「最近の動向に注目しているメディアB」が報じるとなると、
メディアA:就職率、20年前より〇%上昇
メディアB:就職率、3年連続下降
のような表記の違いが予想されます。どちらも真実ではありますが、どの部分を切り取るかによって印象がかなり変わってきますよね。もしメディアAの情報だけを信じてしまうと、「最近は就職しやすくなっている」という誤った認識に至ってしまうかもしれません。
このようにメディアリテラシーの有無によって、必要な情報を正確な形で手に入れられるかどうかが大きく左右されるのです。
③情報の発信や拡散が容易に行えるため
インターネットやSNSの普及に伴い、多くの人々が主体性をもって情報を発信・拡散することが可能になりました。その一方で、不確定な情報の拡散や個人への攻撃へのハードルも低くなっています。
確かに情報共有が容易だと、必要な情報が多くの人の目に止まりやすくなるでしょう。ですが、詳しいことがわからないまま情報を広めてしまったために、誰かを傷つけてしまったり、犯罪に繋げてしまったりするケースも。
落とし物の情報を善意で拡散したものの、実際に受け取りに来た相手は本人を装った別人だった…なんてことになったら大変ですよね。「困っているだろう」と思い遣る気持ちは大切ですが、その善意が悪用される可能性も頭の中に入れておく必要があります。
情報をネットの海に流す前に、少し立ち止まって「これは本当に多くの人に見せてもいい情報なのだろうか」と考えなければ、せっかくの便利さが凶器に変わってしまうかもしれません。
メディアリテラシーを求められる場面
人の命や尊厳に深く関わる情報を得るとき
医療などの、人の命や尊厳に直結する情報はメディアリテラシーが求められる最たる例と言っても過言ではないでしょう。
たとえ「専門家」と自称していても、ネット上では本当かどうかわかりませんよね。また、相談する人の実際の状態や取り巻く環境を把握せずに適切なアドバイスをすることはほぼ不可能です。正しい情報を集めたいのであれば、情報源の信頼性にも重きを置いてください。
また、誹謗中傷のおそれがある情報や、根拠が曖昧な批判等は鵜呑みにしないようにすることも大切です。場合によっては相手の尊厳を踏みにじり、相手の存在そのものを否定することにも繋がる危険性があります。
インパクトのある文章や簡潔な語り口に惑わされず、「その情報は何を根拠にしているのか」「見方が偏っていないか」といった情報の中身をしっかりチェックしましょう。
誰かの個人情報に触れたとき
各種SNSなどでたくさんの人々がプライベートの情報をアップロードする時代。偶然友人知人の個人情報を目にする機会もあるかと思います。ですが、その情報の扱いにも注意が必要です。
たとえばfacebookで自分の写真付きの近況を報告している友人がいるとしましょう。それをfacebook内で共有するのは問題ありませんが、近況のスクリーンショットを友人に無断で他のSNSにアップロードするのはNG。
facebookを見ていない人もいるから、と親切心でやったとしても、プライバシーと肖像権の侵害、つまり犯罪になります。本人の意思に反して勝手に個人情報を広めるのは絶対にやめてください。
メディアリテラシーの欠如による弊害
正しくない情報を再生産し、正しい情報が探しにくくなる
メディアリテラシーの欠如は、間違った情報の再生産に繋がりかねません。根も葉もない噂話程度のものだったとしても、不特定多数が何の疑問も持たずに拡散してしまえば、あたかも「事実」のように語られてしまう可能性すらあります。
そしてそういった信憑性に欠ける情報が増えるにつれて、信憑性の高い情報が埋もれてしまいやすい。結果、必要な情報が必要としている人に届きにくい環境を生み出してしまうのです。
情報に踊らされてしまう
ある一つの事柄に対して複数の情報があった場合、取捨選択を行えなければ情報に振り回されてしまいます。「何かを判断するために情報を集めていたのに、肝心の情報が信頼できるか定かではない」となったらただ手間が増えるだけですよね。
また、情報が入るたび自分の意見を二転三転させていると、周囲から「主張に一貫性のない人」と判断されてしまうおそれもあります。
メディアリテラシーを養う方法
信憑性の高い情報源(ソースやデータ)を最優先
情報を集める際の基本として、政府や専門機関が公式に発表しているものを最優先で調べましょう。
公的な団体が発表している資料の多くは、不特定多数の人に公開しても問題ないと判断されたものです。また、調査対象の属性や人数、調査期間等も明示されている場合が多いため、比較的信頼できる情報源と言っても差し支えはありません。
もちろん、不十分な部分や疑問が残る点もあるかとは思いますが、これらの情報をベースとした調査・分析を探すことで足りないところを補うことができます。
参考データや参考文献等の表記を確認する癖をつける
上記に挙げた信憑性の高い情報源以外にも、有用な情報があるのも事実です。信頼できるかどうかを判断するときには、その情報に参考データや参考文献等が明記されているかを確認してください。複数の資料を参考にしているもの、新しいデータを取り入れているものは有用性が高い傾向があります。
ただし、あくまでも「自分で情報を選ぶときの判断基準の一つ」。命に関わることや人生を左右することなど、専門性の高い分野については自己判断をするのではなく必ず専門家に尋ねましょう。
同じ情報でも複数の情報源からデータを集積・比較する
1つのことについての情報でも、複数の情報源からデータを集めることをおすすめします。これは前述した通り、メディアによって伝える内容に差が生じている可能性があるためです。
いくつかの情報を組み合わせることで、全体像が見える場合もあります。情報収集の際には、できるだけ多くのところからデータを集めて比較しましょう。
自分の目で情報をしっかり吟味しよう
自分で情報を見極めるのは簡単なことではありません。しかし、普段から「自分は今どういう情報を必要としているのか」「どのような情報であれば信憑性が高いのか」を意識することで、適切な情報を選びやすくなります。
大事な局面で情報に踊らされないためにも、日頃からメディアリテラシーを養っておきましょう!
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