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宇宙ビジネスとは?日本の企業ランキングや事例5つ、求人例も紹介

スペーステックは人工衛星やロケットなどの宇宙に関する技術です。スペーステックを活用する宇宙ビジネスは新しい産業分野として注目されており、市場規模は年々拡大しています。本記事ではスペーステックのビジネス事例や企業ランキング、取り組みを紹介します。

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今話題のスペーステックとは?

 

 

「宇宙ビジネス」と聞くとロケット打ち上げのイメージがありますが、近年では人工衛星からのデータ利用や旅行、エンターテインメントなど私たちの生活への応用が広まっているのをご存じでしょうか。

宇宙ビジネスは、スペーステックを活用した事業です。

まずは、スペーステックの概要や市場規模、日本政府による取り組みについて解説します。

 

スペーステックとは?

 

スペーステックとは、Space(宇宙)とTechnology(技術)をかけ合わせた造語です。

スペーステックは人工衛星やロケットをはじめ、宇宙に関係する技術全般を指します。

スペーステックを活用した宇宙ビジネスは新たな産業分野として、各国の民間企業から大きな注目を浴びています。

 

市場規模

 

スペーステックを活用した宇宙ビジネスの世界市場規模は、2019年時点で約40兆円です。

宇宙ビジネスの市場規模は年々拡大しており、2040年代には100兆円を超えると予想されています。

また日本では「宇宙基本計画」が2023年6月に閣議決定され、そのなかで2030年の国内市場規模は2023年時点の2倍におよぶ8兆円にすると明記されました。

 

日本政府の取り組み

 

2017年、内閣府は宇宙分野の開発拡大を目標とした取り組み「宇宙産業ビジョン2030」を発表しました。

宇宙産業ビジョン2030の中で、2030年代早期までに日本の宇宙ビジネス市場規模倍増を目指し、宇宙利用産業や宇宙機器産業の拡大、海外展開、環境整備を行うと述べています。

また、2023年1月13日、日本はアメリカと宇宙協力協定を結びました。

アメリカ主導の月探査「アルテミス計画」をはじめとして、今後日本とアメリカの協力による宇宙ビジネスの発展が期待されます。

 

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宇宙開発企業の売上高ランキング

 

 

宇宙開発業界の売上高ランキング上位5社は上記の通りです。

第1位のトヨタ自動車は、国際宇宙探査ミッションとして月面での有人探査活動に必要な有人与圧ローバ(愛称「ルナクルーザー」)の研究をJAXAと共同研究していました。

すでに先行開発のフェーズに入っているといわれており、期待が寄せられています。

 

第2位の三井物産は超小型衛星放出サービス事業を行っています。

ヘリコプター部門と航空産業部門を持ち、宇宙、防衛、セキュリティに関わる商材・サービスを手掛けている点が特徴です。

第3位のソニーGはJAXAと共同で小型の光衛星通信実験装置「SOLISS」の開発を手掛ける企業です。

ソニーが培ったCDプレイヤー等で使われている光ディスク技術が応用されています。

第4位の三菱電機では様々な人工衛星、追跡管制局、大型望遠鏡などを、第5位の三菱重工では人工衛星をそれぞれ開発・製造しています。

 

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スペーステックに取り組む上場企業5選

 

 

ここからは、スペーステックに取り組む上場企業を5社紹介します。

 

ソフトバンク

 

ソフトバンクは、モバイルサービスやブロードバンドサービス、電力サービスなどを提供している企業です。

ソフトバンクは子会社のHAPSモバイルと共に、「HAPS(High Altitude Platform Station)」事業に取り組んでいます。

HAPSは、成層圏から通信ネットワークを提供するプラットフォームであり、50以上の企業や団体がアライアンスに加盟しています。

 

INCLUSIVE

 

INCLUSIVEは、インターネットサービスに関するメディアマネジメントや、コンサルティングなどを行う企業です。

2022年3月、INCLUSIVEは宇宙事業開発会社「INCLUSIVE SPACE CONSULTING(ISC)」を設立しました。

ISCは人工衛星から取得したデータを活用したコンサルティングサービスや、衛星打ち上げ支援サービスなどを提供しています。

 

NEC

 

NECは、医療機関や電力会社など、様々な機関にITシステムやネットワークシステムを提供している企業です。

NECは小惑星探査機はやぶさ2 の設計や開発、運用を行っています。

小惑星探査機はやぶさ2は宇宙空間の観測を行いながら、2031年の到着を目標に目的地の小惑星へ推進しています。

 

エイチ・アイ・エス

 

エイチ・アイ・エスは、旅行事業やホテル事業などの観光サービスを提供している企業です。

エイチ・アイ・エスは、PDエアロスペースとANAホールディングスと共同で、宇宙旅行をはじめとした宇宙輸送の事業化を目指しています。

 

KDDI

 

KDDIは、携帯電話サービスのauを中心にブロードバンドサービスやインターネット接続サービスなど、様々んサービスを提供している企業です。

KDDIはスペースXと共同で、衛星ブロードバンドStarlinkの開発を行っています。

Starlinkの開発に通してKDDIは、山間部や離島のような場所での安定したインターネット通信の供給を目指しています。

 

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スペーステックに取り組むスタートアップ企業5選

 

 

ここからは、スペーステックに取り組むスタートアップ企業を5社紹介します。

 

ispace

 

ispaceは、月を活用する宇宙インフラの整備を目指している企業です。

2022年12月、ispaceは民間月面探査プログラム「HAKUTO-R」ミッション1の打ち上げを成功させました。

打ち上げ後は複数のマイルストーンを実施し、月面着陸を目指しています。

 

2023年4月12日にグロース市場への上場を予定しており、上場時の時価総額190億円を見込んでいます

 

デジタルブラスト

 

デジタルブラストは、宇宙産業と他産業をつなげるプラットフォームを提供している企業です。

宇宙ビジネス導入を考えるクライアントに対して、企画からビジネス実行、広報活動に至るまで幅広いサポート行っています。

 

アークエッジ・スペース

 

アークエッジ・スペースは、超小型衛星の設計や製作、運用サービスを提供する企業です。

2022年12月には、JAXAから長周期水性探査ミッションにおける超小型探査機のシステム開発メーカーに選出されました。

 

アクセルスペース

 

アクセルスペースは、超小型衛星の設計や製造、超小型衛星などを活用したソリューションの提案を行う企業です。

アクセルスペースが提供している地球観測プラットフォームAxleGlobeは、2022年11月にSDGs Innovation HUB主催のSIHビジネスコンテスト2022でグランプリを受賞しました。

 

インターステラテクノロジズ

 

インターステラテクノロジズは、ロケットの開発や製造、打ち上げサービスを提供する企業です。

18のロケット製造・打ち上げを実績があり、アジア初の民間企業単独による宇宙到達を果たしています。

 

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スペーステックを活用したビジネス事例

 

 

ここからは、スペーステックを活用したビジネス事例と直近の動きについて解説します。

 

宇宙ゴミの除去

 

宇宙ゴミ(スペースデブリ)は不要になった人工物体のことです。

例えばすでに運用が終わった人工衛星、打ち上げロケットの離脱した一部、爆発や衝突によって発生した破片などを指します。

スペースデブリは地球低軌道に多く、そのなかで現在も多くの人工衛星が稼働していることから、問題視されているのです。

 

アストロスケールの取り組み

「アストロスケール」は、スペースデブリ除去サービスの開発に取り組む世界初の民間企業です。

宇宙環境を持続的に使えるようにすることを目指す同社の取り組みは、日本のみならず世界で高く評価されています。

 

宇宙ビッグデータ

 

宇宙ビッグデータとは、宇宙から得られるデータを他のデータに結びつけて分析を行う試みです。

例えば、農林水産業の分野で農作物の収穫時期を判断したり、作物の収穫量の予測を行ったりできます。

 

天地人の取り組み

「天地人」は、宇宙ビッグデータを活用するJAXA認定の宇宙ベンチャー企業です。

衛星の気象情報や地形情報を活用して米栽培の最適化を目指しており、「宇宙ビッグデータ米」の栽培と収穫を行っています

 

惑星探査

 

惑星探査とは、惑星の周回軌道や地表に探査機を送り込み、観測や調査を行う試みです。

 

ispaceの取り組み

「ispace」は、日本の宇宙スタートアップ企業です。

2022年12月11日に月着陸船(ランダー)の打ち上げに成功しました。今回打ち上げられた月着陸船は、2023年4月末の月面着陸を目指し航行を続けています。

月面着陸が成功した場合、民間企業としては世界初の快挙となります

 

宇宙旅行

 

特別な資格がなくても宇宙を体験できる、宇宙旅行市場も拡大を続けています。

無重力の体験や宇宙空間を経由した移動をはじめ、将来的には月や火星への移住も可能になると考えられています。

 

ヴァージン・ギャラクティックの取り組み

「ヴァージン・ギャラクティック」は、アメリカの宇宙旅行ビジネスを行う企業です。

宇宙船「Delta」を使った宇宙旅行計画を発表しており、2026年の就航を目指しています。

 

宇宙インターネット

 

宇宙インターネットとは、多数の人工衛星を用いて世界中にブロードバンドインターネットを提供する試みです。

宇宙インターネットを利用すれば、どんな場所でもインターネットを接続できるようになります

 

スペースXの取り組み

「スペースX」は、イーロンマスクによって設立されたアメリカの宇宙企業です。

2022年12月28日、スペースXはスターリンク衛星54機の打ち上げに成功しました

スターリンクとは、スペースXによる衛星インターネットサービスであり、2018年3月には連邦通信委員会の認証を受けています。

 

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スペーステック企業、どんな求人がある?

 

 

スペーステック企業で求められているのは、主に以下のような職種です。

・Web系エンジニア…WebサイトやWebアプリケーションを開発するエンジニア
・組み込みエンジニア…機械が動作するための制御システムを開発するエンジニア
・DevOpsエンジニア…ソフトウェア開発と運営の連携最適化を担うエンジニア

 

ここからは、スペーステック企業の実際の求人例をご紹介します。

 

システムエンジニアの求人要項

 

設立45年の歴史をもち、制御システム、交通システム、組み込みシステムなどの日本の産業を支える大規模なシステム開発を通して国のインフラを支える企業です。

一つ一つの案件が2~3年以上のスパンで行われているため、技術者にとっては長期的なキャリアプランを組みやすい環境で働くことができます。

これまでの実績が評価され、近年ではイギリス、中国、ベトナムなどグローバルに展開しています。

 

【年収】

800万〜1,038万円

【仕事内容・求められるスキル】

主に官公庁向け情報処理システム開発業務で、提案から開発、維持、保守までを行うチームに参画する。

Webシステム開発経験が求められる。その他、リーダーとしてのマネジメント経験や、顧客との調整などの上流工程経験を活かすことができる。またチャレンジしてみたいという熱意があれば挑戦もできる環境。

 

開発エンジニアの求人例要項

 

大手メーカー、通信業者、IT通信機器、自動車メーカー、医療・医薬品など、幅広い分野の取引先に技術者を支援する事業で全国展開している企業です。

IoTやビッグデータ、 AI、ロボットなど最先端の技術を扱いながら顧客との信頼関係を築き、技術的な研修に加えヒューマンスキルを伸ばす教育・研修体制が整った環境でキャリアパスの選択肢を広げることができます。

国家資格を持ったキャリアコンサルタントが常駐しており、個別キャリア面談を定期的に行うことでスキル設計やポジション設計をたすける取り組みがされています。

 

【年収】

320万〜350万円

【仕事内容・求められるスキル】

研修後、電子マネー事業や人工衛星事業などの開発系プロジェクトでシステムテストや改修の経験を積む。

2年目以降はチャレンジしたいことを役員にプレゼンできる制度へのエントリーができるようになり、なりたいエンジニア像の実現を目指すことが可能。主体的にスキルアップし自己研鑽に取り組む姿勢が求められる。

 

受託開発系組込みエンジニア・リーダーの求人要項

 

自動車、家電品、半導体製造装置、人工衛星など、コンピューターを搭載したモノを制御するためのOS開発を手掛ける企業です。

国産OSで大きなシェアを占めます。

組込みソフトウェア分野に特化した事業を展開しており、自動運転を実現するための技術のような最先端技術の研究にも取り組み中です。

 

【年収】

464万〜800万円

【仕事内容・求められるスキル】

組込みソフトウェア開発における受託開発の案件に従事する。複数人のチームでアジャイル開発を行い、要件定義〜テストまで幅広い工程を担当。主な開発言語はC言語を用いる。

事業所ごとにメインの案件が異なり、自動車技術からエンタメ・航空宇宙などあらゆる業界の開発を手掛けるため、各分野の業界知識も役立てることができる。

 

まずはキャリアの相談をしてみる

 

 

宇宙ビジネスに携わりたい場合はIT転職エージェントに相談しよう

 

 

本記事では、スペーステックの概要やビジネス事例、求められる職種、スペーステックに取り組む企業について解説しました。

スペーステックを活用した宇宙ビジネスは、新しい産業分野として非常に注目されています。

 

宇宙ビジネスを手掛ける企業への転職に興味がある方は、ぜひギークリーに相談してみてください。

 

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この記事の監修者

【国家資格保有】キャリアアドバイザー 小峰涼平

5年間インフラエンジニアとして新規顧客提案や既存顧客への提案〜運用保守業務を経験。業務を行う中で人材業界へ興味を持ち、22年1月国家資格キャリアコンサルタントを取得。現在、資格を活かしキャリアアドバイザーとしてエンジニアの転職支援を行っております。

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