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40代での初転職、プログラマーから大規模ゲームのマネジメントへ|世にない新しいアソビで日常に笑顔をもたらしたい

ギークリーの転職支援サービスを利用して転職された方へインタビューを実施し、転職活動の体験談をお届けする本企画。第18回は「ゲームの制作フロー全体に関わりたい」という想いから40代で初めてのご転職活動をされた杉生さんにお話を伺いました。「転職については何も分からなかった」という杉生さんが、やりたいことを叶えられ、現在充実した業務に就けているのは、「ご転職に何を求めるか」が明確だったからこそ。ぜひご参考ください。

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杉生 直子さん

ゲームプロジェクトマネージャー (2022年6月時点)

大学をご卒業後、新卒として大手ゲーム会社へご入社され、ゲームプログラマーとしてコンシューマーゲームの開発に従事。テクニカルディレクターをご経験された後、現在は株式会社カプコンにてプロジェクトマネージャーをご担当されていらっしゃいます。

 

小さい頃から憧れたゲーム業界で、ゲームづくりの全体像を見てみたい

 

―まずは杉生さんの前職について教えてください。

杉生さん:前職はプログラマーとして18年ほどゲーム制作に携わっておりました。初めのうちは宝箱のギミックなどの小さな箇所や社内向けのツールをつくるところから始まって、最終的にはテクニカルディレクターを担当していました。

 

―プログラマーとしてのキャリアが長いですが、昔からプログラミングが好きだったのですか。

そこが実は逆で、プログラマーになったのは偶然なんですね。
ゲーム業界に行きたいと思っていたので学生時代にプログラムは学びましたが、就職活動ではプランナーとプログラマー両方にエントリーしていました。
ゲームは小学生の頃からずっと好きで。親が共働きの家庭だったので、ひとりで遊ぶときは一番にゲームをしていました。兄のファミコンソフトを勝手に借りて遊んでいるうちに、「大きくなったらこれ作れるようになりたい」と思っていましたね。

 

株式会社カプコン 杉生直子さん インタビュー画像①

 

―ゲーム作りに関わるという昔からの夢をかなえられたのですね。前職ではテクニカルディクターとしてもご活躍されていましたが、プログラマーから変わったことで気づいたやりがいや楽しさはありましたか。

はい、まずスケジュール管理やメンバーの評価、会社外の方とのやり取りなど、プログラムとは違う仕事が急に増えました。それまで本当にゲームのプログラムしか見てこなかったので大きな変化でしたね。色々な人を巻き込んでゲームを作ることの凄さがわかり、もっと視野を広げてゲーム作りの全体像を見てみたいと思いました。

 

―前職ではマネジメントを行うポジションに就くことは難しかったのですか。

プログラマーからはテクニカルディレクターになるルートしかなかったんです。
テクニカルディレクターだと最終的なプログラムに責任をもつので、「これをやったら絶対楽しい」という提案より、バグが出ないように製品化することを優先しなければいけません。
新人の頃、ミニゲームの案が採用されてそのミニゲームを作る事になった時が嬉しかったんですよね。なので、なるべく上流から全体を見ることができるポジションがいいと思っていました。

 

18年間勤めた企業からの転職を決意、初めての転職活動へ

 

―それで20年近くお勤めされた企業から転職しようと、初めての転職活動を決心されたのですね。初めての転職活動はどんな不安がありましたか。

みんな思うことだと思いますが、転職したら元には戻れないことが一番不安でした。18年間のうちに溜まっていた社内でのノウハウも、一緒に働いてきた戦友みたいな同僚との関係も、全部リセットされてしまうので、よほど良い会社でないと転職に踏み切れないなという思いはありましたね。

 

―業務内容を変える目的のもと始められた転職活動でしたが、年収面に対するリスクはどのように捉えていましたか。

そこはリスクとしては捉えていなくて、転職から私に対する挑戦状かなと。面接でも「見合った仕事をしたら給与を上げてください」とはっきり伝えていましたし、生活するだけの収入さえあればチャンスとして捉えていました。やりたい事ができる環境だけを重視して、そこさえ叶えば転職はうまくいったと言えるくらいに考えていたと思います。

 

―本当に業務内容を重視されていたんですね。杉生さんの決意が感じられます。

ただ、まったくやった事がない作業はさすがにリスクが高いと思っていたので、自分が関わった事のある作業を求人票の職務内容から見つけるようにしていました。混沌としたものを整理してルールをつくることが好きなので、その作業ができる環境を見つけようと思って活動してました。

 

情報収集のために相談してみる

 

「やりたいことが叶う」カプコンへ入社

 

―今回のご転職活動ではエージェント経由と自己応募経由の両方で進められていたかと思います。エージェントを使ってよかった点はありましたか。

そうですね、まったく苦戦したこともなく、うまくいったことが良かったです。
そもそも漠然と業務を変えたいと思っていたくらいだったので、何をしていいか分からない状態だったんです。ネットで転職エージェントを知って、じゃあプロにお任せしようと思ってギークリーに連絡しました。最初に連絡して良かったです。

 

―具体的にはどのようなサポートがありましたか。

何も分かっていないことを正直に伝えたら、転職活動について丁寧に教えてくださいました。「このスケジュールで動くことが多いですが、杉生さんはどうします?」と私の希望も聞いてくださったので、困った時は担当の方に聞けばいいという安心感がありましたね。
最初の面談後、「面接ダメだったらどうしよう」って大きめの声で言っちゃったんです。そしたら担当の方が「やり直せばいいと思いますよ」って。これから転職活動をするんだと緊張したときの一言をすぐ受け入れていただけたことをすごく覚えています。「その通りだな」と落ち着けたので、助かりました。

 

―ありがとうございます。現職のカプコンですが、第一志望だったと伺っています。なぜ志望度が高かったのですか。

まず経験したい業務ができる環境だったことが一番です。加えて、業績が本当に安定していることも良かったです。ゲーム作りに集中するために、その他のことをやらなきゃいけない状況は避けたかったので。
あとは、実際に面接官と話してみて、うまく話せたことも大きかったですね。

 

―面接官とお話しされてみて、志望度が高まった理由は何でしたか。

やり取りの段階で、入社して働いている自分が想像できたんです。他社の面接では「この業務を必ずやってほしい」という意識を感じたのですが、カプコンでは自分から「やりたい」と言える環境があると感じました。
面接の終わりに「何か質問はありますか?」と聞かれたときに、少し試してみようと思って「ゲームとリアルコラボしたら面白そう」という具体案を急に話したんですね。そしたら慣れた様子でリアルな回答をいただけたので、ありえない会話を普通に受け入れてくれる雰囲気に嬉しくなったんです。

 

なんでも解決できるプロジェクトマネージャーへ

 

―現在の業務内容を教えてください。

現在はメインプロジェクトマネージャーとしてチーム全体の進行管理や社外との窓口を担当しています。ディレクター、アートディレクター、テクニカルディレクター、サウンドディレクターたちが、それぞれどんな遊びがおもしろいか、どんなイラストが良いかなどを情報共有してくださるので、それを実現するためにどう進行したらよいかを考えています。
ディレクター目線での判断の下し方や、どんな情報があれば自分のやりたい事を決められるのか、それをどう簡単に伝えるかなどをすごく学べています。

 

―「ゲーム全体にかかわるポジションに就く」という転職の目的が達成されましたね。やりがいを感じる場面などはありましたか。

先ほど「混沌としたものを整理することが好き」と伝えたように、停滞したプロジェクトに私が介入したことで完遂できたときですね。この仕事をして良かったと思う瞬間です。
会社も「本人がやりたいと言ったので」と任せてくれる空気があるんです。入社時はサブプロジェクトマネージャーでしたが、四ヶ月経った頃に大きなプロジェクトのメインプロジェクトマネージャーのお話をいただきました。実際にいま任せてもらっていて、応えられるように一生懸命頑張っています。やりがいを感じられますよ。

 

―杉生様がご活躍されており嬉しく思います。現職の魅力として、「やりたいことができる環境」とおっしゃっていましたが、実際にご入社されてみていかがですか。

会社としては、クリエイターがクリエイティブに専念して、さらに面白いコンテンツを生み出せるように、あまり口出ししないという考え方なんです。クリエイターには裁量を持って働いてもらいたいという事なのかなと思います。失敗しても「次は失敗しないようにどう改善しようか」といったように、すぐ次の行動に移せる環境はすごくありがたいです。

 

株式会社カプコン 杉生直子さん

 

―今後の意気込みをおしえてください。

まだこの世にない新しいアソビを作りたいです。その仕事を担える人材になりたいという目標を掲げています。ゲームの枠に捉われず、日常に馴染んでちょっとした笑顔が生まれるような…具体例になると私のネタがバレちゃいますが(笑)
もちろん今の業務が最優先なので、できる事とやれる事を確実にこなして、信頼を作りたいと思っています。私に相談するとなんでも解決するような、気軽に話してもらえるプロジェクトマネージャーを目指しています。何か相談されたら必ず何か返せる状態になれたらいいですね。

 

―ありがとうございます。最後に、転職を考えている方へのアドバイスもお願い致します。

転職活動は仕事に対する視野を広げるチャンスです。迷っていても仕方ないのでまずはやってみる事をオススメしますよ。

 

―インタビューは以上です。本日はありがとうございました!

 

まずはキャリアの相談をしてみる

この記事の監修者

ギークリーメディア編集部

主にIT・Web・ゲーム業界の転職事情に関する有益な情報を発信するメディアの編集部です。転職者であれば転職市場や選考での対策、企業の採用担当者様であればIT人材の流れ等、「IT業界に携わる転職・採用」の事情を提供していきます。

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