
クラウドエンジニアの年収解説|年代別・未経験・1000万円の可能性
この記事では、クラウドエンジニアの年収について解説します。クラウドエンジニアは需要増加のため年収水準が高い職種です。20代・30代の年収推移や未経験者・経験年数別の年収、1000万円を実現できるか将来性なども確認して、転職に役立てましょう。
目次
クラウドエンジニアの平均年収はいくら?
クラウドエンジニアとは、AWS(Amazon Web Services)やMicrosoft Azureなどのクラウドサービスをインフラ設計や構築に活用する専門家です。
近年はセキュリティ対策の重要性が増していることから、クラウドの高いスキルだけでなく、インシデントへの対策や対応、法規制などに関する知識も求められます。
まずは、クラウドエンジニアの年収事情について以下の項目を解説します。
- 平均年収は660万円
- 【年代別】20代・30代・40代の年収推移
- 【経験別】未経験からの年収推移
- 【自社データ公開】他エンジニアとの平均年収の違い
全体の平均年収と、年齢や経験別の年収推移も確認しましょう。
平均年収は660万円
厚生労働省の調査によると、クラウドエンジニアの平均年収は660万円です。
厚生労働省による職業分類では、クラウドエンジニアはITシステム設計技術者に区分されシステムエンジニア(基盤システム)に含まれます。
令和5年の給与所得者全体の平均年収460万円であることから、年収水準の高さがうかがえます。
(出典:令和5年分 民間給与実態統計調査)
【年代別】20代・30代・40代の年収推移
20代から50代の各年代ごとのクラウドエンジニアの平均年収をまとめると、以下のようになります。
| 年代 | 平均年収 |
| 20代 | 445.5万円 |
| 30代 | 688.5万円 |
| 40代 | 749.5万円 |
| 50代 | 713万円 |
20代から30代にかけて大幅に年収アップしていることから、習得したスキルや経験がクラウドエンジニアの年収に影響することが見て取れます。
(参考:システムエンジニア(基盤システム)-職業詳細| job tag)
【経験別】未経験からの年収推移
厚生労働省のデータをもとに、経験年数による平均年収の推移を解説します。なお、想定年収は所定内給与額から算出した参考額です。
■【経験年数別】クラウドエンジニアの年収推移目安
| 未経験~4年目 | 5~9年目 | 10~14年目 | 15年以上 |
| 432万円 | 516万円 | 552万円 | 576万円 |
未経験可の求人を見ると、年収は300万円台から500万円台など幅広く提示があるようです。
この求人案件の年収差は、「実務未経験であっても必要なスキルを保有しているか」「関連業務の経験や知識があるか」などの条件で生じていると考えられます。
(参考:システムエンジニア(基盤システム)-職業詳細| job tag)
【自社データ公開】他エンジニアとの平均年収の違い
クラウドエンジニアの平均年収660万円は、Geekly(ギークリー)のデータによると「社内SE/開発」や「データサイエンティスト」と同水準であり、ITエンジニアの職種別年収ランキングで上位5位にランクインする年収です。
クラウドエンジニアは、高年収エンジニアに分類されるといえるでしょう。
【あわせて読みたい】ITエンジニアの年収ランキングはこちら⇓
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クラウドエンジニアの年収が高い理由
クラウドエンジニアの年収水準は高いことがわかりました。その理由として挙げられるのは次の3点です。
- クラウド需要の急増に対する人材不足
- インフラ設計から構築まで広くスキルが求められる
- オンプレミスだけでなくプログラミング知識も不可欠
以下、それぞれ解説します。
クラウド需要の急増に対する人材不足
IT基盤の運用にはオンプレミスとクラウドの2つの方法がありますが、オンプレミスには初期費用や運用費が高いというネックがあり、近年は企業のクラウド化が進んでいます。
クラウドは初期費用がほぼ必要なく、インターネット経由でサーバーやストレージ、アプリケーションソフトウェアを利用でき、導入スピードも早いため注目が集まっています。
総務省の調査では、クラウドを利用する企業は全体の70%を超えました。クラウド化が進む背景からも、クラウドエンジニアの現在の需要と将来性の高さが分かります。
(出典:総務省『令和4年通信利用動向調査』)
インフラ設計から構築まで広くスキルが求められる
クラウドエンジニアには、サーバーエンジニアやネットワークエンジニアに必要となるインフラに関する知識も求められるため、他ITエンジニア職種と比較しても希少性が高いです。
クラウドに関する専門知識も必須なため、高い需要に対してクラウドエンジニアの母数は少なく、その分年収が高い傾向があります。
インフラに関する知識については下記の記事でも詳しく解説しているため、ぜひ参考にしてみてください。
【あわせて読みたい】インフラエンジニアに必要なスキルや資格はこちら⇓
プログラミングスキルが必要なため
クラウドエンジニアはクラウドサービス、インフラの知識に加えてプログラミングスキルも必要です。
クラウド環境におけるシステム開発では、システムの構築業務を自動化させることが多く、その過程でプログラミングスキルが求められます。
クラウドエンジニアが使うプログラミング言語の代表例は、JavaやJavaScript、Ruby、Pythonなどです。
プログラミングスキルを身につけることで、クラウドエンジニアとして転職時のアピール材料にもなるため、プログラミングスキルを磨いておくことをおすすめします。
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クラウドエンジニアが年収1000万円を実現できる可能性
クラウドエンジニアは年収水準が高い傾向であり、1000万円を実現できる可能性はあります。
- 高度なクラウドスキルを習得すれば年収1000万円は狙える
- 大規模プロジェクトをリードできれば高待遇オファーが期待できる
- マネジメント力やビジネス理解があれば年収レンジはさらに上がる
- クラウドと他領域を掛け合わせたスキルで市場価値が跳ね上がる
以下、高年収を実現するための要素を解説します。
高度なクラウドスキルを習得すれば年収1000万円は狙える
AWS・Azure・GCPなど主要クラウドの高度な設計スキルを備えたエンジニアは、市場価値が高い傾向です。
特にサーバレス、コンテナ、セキュリティ、IaC、コスト最適化などの専門領域に強みを持つ人材は、企業のクラウド戦略を支える中核として評価され、年収1000万円帯のポジションに届く可能性が十分にあります。
近年は「クラウドアーキテクト」「テックリード」といった高単価職種も増えており、転職によるキャリアアップで収入を大きく伸ばしやすい環境が整っています。
大規模プロジェクトをリードできれば高待遇オファーが期待できる
クラウド移行や基盤刷新といった大規模プロジェクトは、多くの企業にとって事業の根幹を支える重要なテーマです。
要件定義からアーキテクチャ設計、ステークホルダー調整、移行計画の策定までリードできるエンジニアは希少で、その経験があるだけで待遇レンジは大きく上昇します。
特に移行元の課題分析と移行後の最適化をセットで推進できる人材は、年収1000万円級のポジションに手が届きやすいでしょう。
マネジメント力やビジネス理解があれば年収レンジはさらに上がる
クラウド技術だけでなく、事業側の課題を理解しIT戦略を描ける人材は「技術×ビジネス」の橋渡し役として高く評価されます。
プロダクト要件の整理、投資対効果の検討、運用体制の設計など、ビジネス寄りの視点を持つエンジニアは企業のDX推進で不可欠な存在です。
この領域に強みがあれば、単なる技術者としてではなく企業価値を高めるエンジニアとして扱われ、年収1000万円クラスのエンジニアリングマネージャーやテックリードへのキャリアアップによる年収アップが見込めます。
クラウドと他領域を掛け合わせたスキルで市場価値が跳ね上がる
クラウド技術に加え、SRE、セキュリティ、データ基盤、DevOpsといった隣接領域のスキルを持つことで希少性が高まり、待遇の上限が大きく伸びます。
たとえば「クラウド×SRE」で信頼性を高められる人材、「クラウド×セキュリティ」で安全なアーキテクチャを設計できる人材は、企業からの需要が高い傾向です。
このような複合スキルはプロジェクト全体の価値を引き上げるため、要求されるレベルも高い分、年収1000万円クラスのポジションに直結します。
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クラウドエンジニアが年収を上げる方法3つ
クラウドエンジニアが確実に年収を上げるための具体的な方法は主に3つです。
- ①クラウド特化のスキルを磨き希少性を高める
- ②認定資格を取得してアピール材料を増やす
- ③年収交渉に強い転職エージェントを活用し好条件の企業へ転職する
以下、それぞれ解説します。
①クラウド特化のスキルを磨き希少性を高める
ITエンジニアとしてスキルアップするためのスキルはさまざまですが、クラウドエンジニアに特におすすめのスキルをご紹介します。
プログラミングスキル
クラウドエンジニアにはプログラミングスキルが求められます。主に業務で使うプログラミング言語はJavaやPhysonが多いですが、他ITエンジニア職種では他言語が必要となる場合もあります。
対応できる業務の幅を広げ、スキルアップするために複数の言語を身につけておくと、将来のキャリアパスの可能性が広がるでしょう。
言語によって需要や年収が異なるため、どの言語を身につけるか悩んでいる場合は以下の記事を参考にしてみてください。
【あわせて読みたい】平均年収が高いプログラミング言語ランキングはこちら⇓
セキュリティ、ネットワークに関する知識
クラウドエンジニアには、セキュリティやネットワークなどのITインフラに関する知識が求められます。
クラウドエンジニアのキャリアパスとしてインフラエンジニアがあるため、業務を通して知識を身につけておくと転職時に役立つでしょう。
DevOpsの知識
DevOpsとは開発(Development)と運用(Operations)を連携させることで、開発工程をよりスムーズにする手法です。近年ではDevOpsエンジニアという専門の職種が登場するなど、その需要は高まっています。
クラウドを最大限活用し、技術を駆使してスケーラブルなインフラ設計をするスキルを習得すれば、クラウドエンジニアとして重宝されるでしょう。
【あわせて読みたい】DevOpsエンジニアについて詳しくはこちら⇓
②認定資格を取得してアピール材料を増やす
クラウドエンジニアになるうえで必須な資格はありませんが、以下のような資格を取得することでスキルをアピールできれば、評価が上がり年収アップに繋がります。
- ・Microsoft Azure認定資格
- ・Google Cloud認定資格
- ・Linux技術者認定
- ・AWS認定資格
- ・ネットワークスペシャリスト試験
クラウドエンジニアにとって役立つ資格については、以下の記事で詳しく解説しています。
【あわせて読みたい】おすすめの資格についてはこちら⇓
③年収交渉に強い転職エージェントを活用し好条件の企業へ転職する
クラウドエンジニアとして年収を上げたい場合、転職エージェントを活用するのも有効な手段の1つです。
IT業界専門の転職エージェントを利用することで、キャリアプランの構築や応募書類の添削、非公開求人の紹介などのサポートを無料で受けることができます。
また企業に年収交渉も行ってくれるため、クラウドエンジニアとしての転職で年収アップの可能性が高まります。
IT業界での転職について不安や悩みがある、ITエンジニアとして今よりも年収を上げたいとお考えの方はぜひお気軽にご相談ください。
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年収約120万円アップ!年収診断の利用から約2週間以内に転職成功した方の例
- ご年齢:30代
- ご経歴:プロジェクトマネージャー⇒アプリエンジニア
- 勤務地:西日本⇒東京へ転職
- 転職期間:2週間以内に転職成功
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【あわせて読みたい】転職で年収アップに成功した事例はこちら⇓
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クラウドエンジニアのキャリアパス
クラウドエンジニアの経験やスキルを活かし、年収アップが期待できるキャリアパスは次の通りです。
- クラウドエンジニアのスペシャリスト
- プロジェクトマネージャー
- インフラエンジニア
- Webエンジニア
- フルスタックエンジニア
それぞれの職種について、以下解説します。
クラウドエンジニアのスペシャリスト
クラウドアーキテクチャ設計やIaC、自動化基盤の構築といった高度な専門スキルを持つエンジニアは、市場価値が年々高まっています。
特にAWSやAzure、GCPの資格や実務経験が豊富な人材は、企業がクラウド移行を進める上で欠かせない存在です。
オンプレからクラウドへの移行設計や、セキュリティ・コスト最適化に強みがある場合は、より高い年収レンジでの採用が期待できます。
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プロジェクトマネージャー
クラウド関連プロジェクトを管理できるプロジェクトマネージャーは、技術理解とマネジメント力を兼ね備えた希少人材として評価されやすいです。
要件定義やスケジュール管理だけでなく、クラウドサービス選定やアーキテクトとの調整ができる経験は、年収アップに直結します。
特に大規模クラウド移行の経験や、複数ベンダーの協業を推進した実績がある場合は、クラウドエンジニアへのキャリアチェンジでも高待遇を狙えます。
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インフラエンジニア
サーバー・ネットワーク・セキュリティの基盤知識を持つインフラエンジニアは、クラウド環境への理解がスムーズなため転職市場で有利になりやすいです。
オンプレ構築経験や監視・運用改善のスキルは、クラウド移行後も変わらず求められる能力であり、クラウドスキルを組み合わせることで一段上の年収レンジへ移行できます。
特に自動化(Terraform、Ansible)やSRE的アプローチを身につければ、高年収ポジションの獲得が現実的になります。
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Webエンジニア
Webアプリケーション開発経験を持つエンジニアはクラウドネイティブな環境での開発に適性が高く、求人数も豊富です。
アプリケーションの動作を理解したうえで、API設計やコンテナ運用、サーバレス構成に携われる人材は希少で、待遇も上がりやすい傾向があります。
CI/CDやDevOpsの経験がある場合は、クラウドエンジニアとしてより高い年収帯での転職が期待できます。
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フルスタックエンジニア
フロントエンドからバックエンド、インフラまで幅広く対応できるフルスタックエンジニアは、クラウド環境下での開発・運用を俯瞰できる点で高く評価されます。
特にクラウド上でのアプリ設計、コンテナ構築、監視・パフォーマンス改善など横断的なスキルを持つ人材は、即戦力として高い年収オファーが期待できます。
技術の幅が広い分、クラウドエンジニアとしてキャリアを再定義することで市場価値をさらに伸ばせます。
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クラウドエンジニアの現状と将来性
これからクラウドエンジニアへの転職を検討している未経験の方は、市場の動向も確認しておきましょう。
- クラウドエンジニアの需要は拡大傾向
- 高い将来性と安定性が期待できる
クラウドエンジニアの現状と将来性について、以下解説します。
クラウドエンジニアの需要は拡大傾向
近年では働き方改革やDX推進によってクラウド化が進む中、クラウドエンジニアの需要は高まっています。
クラウドエンジニアは比較的新しい職種であり、需要に対して母数が少ない人手不足の状況です。
クラウドエンジニアに求められているのは、システムを低コストで安定的に運用するためのクラウド環境を構築できる高度なスキルです。
将来性の高いクラウドエンジニアのなかでも、より高年収が期待できる人材は、豊富な経験をもった人材です。
高い将来性と安定性が期待できる
ITインフラをクラウドで構築する企業が増える中で、今後さらにクラウドエンジニアの需要と年収は高まると推測できます。
クラウドエンジニアの求人数は年々増えており、クラウドエンジニアを必要とする企業は増加傾向にあるため将来性は高いでしょう。
市場価値の高いクラウドエンジニアになるためには、近年のインフラのテーマであるIoTや5Gに対応できるよう、クラウドとオンプレミスの両方のスキルを身につけ将来性を高めることをおすすめします。
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今よりも高い年収と安定したキャリアを目指すならギークリーに相談を
クラウドサービスの需要の高まりや希少性の高さから、クラウドエンジニアの年収は高くIT業界でも将来性のある職種です。
クラウドエンジニアとして年収を上げるには、資格取得などを通してスキルアップすることや、IT業界に詳しい転職エージェントの活用がおすすめです。
「クラウドエンジニアとして上流工程に携わりたい」
「IT業界でキャリアアップ転職して年収を上げたい!」
「もっとモダンな環境で働きたい!」
などのキャリアのお悩みは是非、「IT・Web業界の知見が豊富なキャリアアドバイザー」にご相談ください!
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