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CREとは?仕事内容/将来性/年収/転職に必要なスキルを紹介
CRE(顧客信頼性)エンジニアリングになると、どのような仕事をするのでしょうか。そこで、今回はCREについて仕事内容から将来性、年収、転職に必要なスキルに至るまで徹底解説していきます。記事の後半では未経験から転職するためのポイントも紹介していきますので、少しでも興味のある人は必読です。
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目次
CRE(顧客信頼性エンジニアリング)とは
CRE(顧客信頼性エンジニアリング)とは何なのでしょうか。
ここではCREの概要について説明していきます。
そもそもCRE(顧客信頼性エンジニアリング)とは
CREとは顧客信頼性エンジニアリング(Customer Reliability Engineer)をアルファベット3文字に略した名称です。
カスタマーサポートのDXにおいて重要な役割を担うスペシャリストとして設置されます。
googleが提唱した定義によると、クラウド化に伴い発生する顧客の不安を解消すると同時に、信頼度を高めるようなサポートを行う事を目的としています。
不動産業界のCRE(企業不動産)と混同してしまう人もいますが、今回紹介するCREとは別物です。
CREはもともとグーグルが顧客の信頼性を担保するエンジニアの役職として提唱したのが始まりとされています。
CREとSREの違いとは?
CRE(Customer Reliability Engineer)と似たもので、SRE(Site Reliability Engineering)というものがあります。
SREは「サイト信頼性エンジニアリング」を意味します。
CREとSREはどちらもGoogleによって提唱されました。
さらに顧客からの信頼性を担う役割であることも共通しているため混同されやすいです。
分かりやすい違いとしては、信頼性を担保するターゲットをどこに置くかという点で異なります。
- CRE=顧客の信頼性を担保する
- SRE=サービスの信頼性を担保する
CREの仕事内容
ここではCREが主に担っている仕事内容について紹介していきます。
CREの業務範囲は会社などによって様々ですが、大きく分けると3種類の領域に分かれます。
サポート業務:開発チームやビジネスチームとも連携
サポート業務ではカスタマーサポートやテクニカルサポート、セールスサポートなどといった業務が該当します。
これらの業務では、問い合わせや相談を受けてからサポート(解決)へ向けて動くという流れになっています。
具体的には、以下のような業務が考えられます。
- ユーザアカウントや関連ソフトウェアの管理、対応履歴のトラッキング
- 状況に応じて社内の開発チームや技術者との連携
- サポートチームの体制構築
- チームメンバーの管理、育成
- お問い合わせ数を減らす、解決時間を短くする
- 開発エンジニア、カスタマーサポート、セールスメンバーとのコミュニケーション
- お客様からの問い合わせの一次調査対応(仕様確認や不具合修正など)
状況によっては社内の開発チームやビジネスチームとも連携し、顧客の課題解決に一丸となって取り組むこともあります。
顧客課題の解決:顧客の課題解決に技術で貢献する
課題を解決するという意味では先ほど紹介したサポート業務と違いがないように見えますが、スタンスが異なります。
ここではヒアリングで聞いた課題のみならず、潜在的に解決すべき課題も含めてソリューションを提供することを目指します。
顧客課題の解決をエンジニア目線で行うことはCREの重要な業務です。
具体的には、以下のような業務が考えられます。
- ユーザーからの質問や課題について、技術的な対応・提案を実施
- 開発エンジニア、カスタマーサポート、セールスメンバーとのコミュニケーション
- その他業務の自動化/効率化
技術広報:自社サービスの活用を活性化
CREの仕事内容は先ほど紹介したような課題解決の提案だけにとどまりません。
CREは技術広報のような業務も担っています。
具体的には関連するセミナーの開催や、技術紹介記事の作成などといった業務が該当します。
さらには、以下のような業務まで幅広く携わり、自社サービスに関する認知を高めることも行うケースもあります。
- 自社サービス導入支援や活用支援
- 包括的なテクニカルサポート
- 顧客の声から得た改善点を開発チームへフィードバック
- 顧客への技術的なプロダクト説明
- エンジニアとしての知識が必要となる特殊な質問への回答
企業が求めるのは信頼度アップとエンジニアの負担減
企業にとってCREを設置するメリットの1つめが、顧客への自社サービスの信頼度向上です。
ビジネスにおいて、顧客からの信頼は欠かせません。
CREのメンバーは、これまで現場だけでは解決できなかった課題にデジタルのアプローチを用いて臨みます。
エンジニアレベルの知識とスキルを持ち合わせるチームだからこそ、顧客からの信頼を得る事ができるのです。
また、こういったCREの役割はエンジニアの負担減にもつながります。
突発的なサポート業務からエンジニアを解放する事で、開発の遅延を防ぎ業務効率のアップにつながる事も企業がCREに期待している点だと言えるでしょう。
CREチームがある企業例
株式会社メルカリ
株式会社メルカリには従来CXI(Customer Experience Improvement)と呼ばれる顧客体験改善のためのチームがありました。
このCXIチームを内包するかたちで出来たCREチームは「負の顧客体験の解消」という意味だけではなく、「顧客の信頼性向上」を目的としています。
Repro株式会社
Repro株式会社では「カスタマーグロース」と「テクニカルサポート」というチームに分かれて行っていたカスタマー対応で課題を抱えていました。
発足したRepro CREの役割は、CSに技術的要素を掛け合わせたものという位置づけとされています。
株式会社はてな
「エンジニアリング x カスタマーサクセス」として機能する株式会社はてなのCREでは、toB、toCにおいてユーザーの課題やプロダクトに向き合います。
ランサーズ株式会社
ランサーズ株式会社ではもともと一人で対応していた顧客からの問い合わせの調査や改修でしたが、メンバーが集結されCREチームとなりました。
「問い合わせをしなくてもお客様が思い通りに利用できるプロダクトにする」事で顧客の信頼度向上を目指しています。
CREの平均年収
CREの年収はどうなっているのでしょうか。
CREの求人はまだ多くないですが、高年収の求人も目立ちます。
CREの求人で年収が高いものでは900万円から1000万円以上にものぼります。
それ以下であっても600万円程度と、決して低くはありません。
CREの需要と将来性
CREはまだ歴史の浅い職種ではありますが、注目度は着実に上がっています。
グーグルが提唱したということもCREの注目度が上がっている要因ですが、それだけにとどまりません。
近年では国内でもメルカリやはてな、ランサーズなどが行っているように、CREのチームを立ち上げる動きが活発化しており、需要は着実に伸びていることが分かります。
後ほど詳細は解説しますが、今や企業のDXにおいても重宝されるようになっており、CREの将来性は今後も要注目です。
CREが企業のDXに欠かせない理由
先ほど、CREが企業のDXに欠かせなくなっていると言及しましたが、それは何故なのでしょうか。
ここではCREが企業のDXに欠かせない理由について解説していきます。
企業の不安を取り除くため
冒頭でも述べたように、CREとは顧客の信頼性を担保する役割を担うエンジニアです。
業務範囲の広いCREですが、顧客の不安を取り除くことで信頼性を担保する役割が重要視されています。
昨今においてよく耳にするようになったDXですが、DXが企業でなかなか進まない理由の中にはそもそもDXがよく分からないという不安があります。
そんな不安を取り除く役割を期待されているのがCREです。
エンジニアリング目線で信頼度を高めるため
仕事内容でも紹介したように、CREにはエンジニアリング目線を生かして顧客課題の解決提案をするという仕事があります。
企業のDXにおいては先ほど紹介したように不安を取り除くだけでなく、エンジニアリング目線を生かして信頼度を高めるという役割も求められています。
CREに転職するために必要なスキル
CREに転職するにはどのようなスキルが求められるのでしょうか。
ここではCREに転職するのに求められるスキルを紹介していきます。
コミュニケーション
CREのみならず、全ての職種に当てはまることですが、コミュニケーションは必須のスキルです。
CREは顧客との距離も近く、適切で円滑なコミュニケーションが求められます。
顧客から課題をヒアリングするときはもちろん、業務を進める上で他の各部門とも関わりながら仕事を進めることになります。
そのため、コミュニケーションスキルは絶対に必要です。
課題解決力
記事の前半でも紹介したように、CREの仕事内容には顧客課題の解決提案が含まれています。
課題解決のためのソリューションを提供することを目指すため、課題解決力も重要です。
課題をヒアリングし、さらには潜在的な課題も見つけた上でのソリューションの提供が求められます。
そのため、解決につながるような豊かな発想力があると強みを発揮するでしょう。
学習意欲
CREに転職する上で、学習意欲があることも重要です。
CREとして仕事をしてみると、関わるテクノロジーの範囲は極めて広いです。
同じ社内であっても提供しているサービスや部署などによってテクノロジーは様々だからです。
このような幅広いテクノロジーに対応しながら仕事をすることになるので、学習意欲が高いと業務をスムーズに進めやすくなります。
技術力
CREは技術力で顧客の課題を解決することが求められます。
自社サービスに関する理解はもちろん、エンジニアリング領域での知識も非常に重要です。
特に、自社のサービス開発やインフラ環境への技術力が求められることが考えられます。
CREへの転職方法
ここではCREへ転職するためにおすすめな方法について紹介していきます。
転職エージェントを活用する
CREへ転職するのであれば、転職エージェントを利用するのがおすすめです。
単独で転職活動をすると、求人検索から面接の日程調整など、全て1人で行うので大変です。
しかし、転職エージェントを利用することで転職活動を効率よく進めることができます。
転職エージェントは求人の提案をするだけにとどまらず、応募書類の添削や模擬面接、面接日程の調整まで幅広くサポートしてもらうことができます。
IT業界特化型の転職エージェントがおすすめ
一口に転職エージェントとはいっても、転職エージェントごとに強みとする業界は異なります。
今回紹介しているCREへ転職する場合、IT業界に特化した転職エージェントを利用するのがおすすめです。
なぜなら、CREは主にIT業界を中心に活躍しており、IT業界に特化した転職エージェントの方が求人を見つけやすいからです。
未経験からCREへの転職
未経験からでもCREへ転職することはできるのでしょうか。
結論としては可能です。
ここでは未経験からCREへ転職するためのポイントについて紹介していきます。
未経験可の求人を探す
未経験からCREへ転職する上で、まず心がけておきたいポイントがあります。
それは未経験可の求人を探すということです。
このような求人であれば未経験であっても間違いなく応募することができます。
IT技術に関する知識
未経験から転職する際、ある程度知識があるとさらに心強いです。
CREは基本的にIT業界を中心に活躍しているので、未経験であってもIT技術について何らかの基礎知識があると今後の業務においても強みになります。
そのため、転職活動を進めつつ、ITについて勉強してみるのもおすすめです。
データ分析や統計に長けていると心強い
CREの仕事内容には顧客課題の解決提案も含まれています。
実際に顧客に対して解決策を提案する際、様々なデータや統計を見ながら仕事を進めていくことになります。
そのため、データ分析や統計に長けているとなお心強いです。
誰にでも伝わるコミュニケーション
CREに転職するのにコミュニケーションスキルは必須と言及しましたが、未経験であればなおさら意識してほしいポイントです。
仕事を進める中で、顧客やその他の部署など、多くの人と関わることになります。
その中で、誰にでも伝わるような分かりやすいコミュニケーションを心掛けることが大切です。
まとめ
今回はCREについて、仕事内容から将来性、年収、転職に必要なスキルまで紹介してきました。
将来性が見込まれているCREは未経験からでも転職することは可能です。
少しでも興味を持ったら、まずは転職エージェントに相談してみてはいかがでしょうか。
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