スマート農業の企業 厳選15選!大手企業からベンチャー・スタートアップ企業を紹介
世界的な食糧不足、人手不足が大きな問題となる中、農業の省力化、省人化の一環としてアグリテックやスマート農業といった技術が注目されています。本記事では今回はアグリテックの企業をご紹介と業界の動向について紹介します。
目次
アグリテックとは
AgriTech(アグリテック)とは、Agriculture(農業)とTechnology(技術)を組み合わせた造語です。
IoTやAI、ロボットなどSociety5.0の中核となる技術を活用し農業の問題を解決し発展させていくためのテクノロジーを指しています。
日本では以前から食料自給率の低さが問題視されており、政府は令和元年度時点で38%だった食料自給率を、令和12年までに45%まで上げる目標を掲げています。
この目標を達成するため様々な取り組みが行われていますが、AgriTech(アグリテック)もその一つなのです。
アグリテックの事例
アグリテックに活用されているのは、ドローン、ビックデータ、ブロックチェーン、IoTなどの最新テクノロジーです。
例えば野菜や果物を収穫するロボットには、機械学習や画像処理装置のGPUで収穫時期を判断し、傷つけないように丁寧に収穫する技術が使われています。
かざすだけで作物に栄養素が足りているか、肥料など追加する必要の有無をスキャンできるスマホアプリは、もともと食品に残留農薬などの有害物質を見つけるために開発された技術でした。
アグリテクチャー(農業×建築)の例としての農業とオフィスが共存した高層ビルや、ドローンで植林を行う、砂漠で植物を育てるなどアグリテックの事例は世界で増え続けています。
アグリテックについて詳しく知りたい方はこちら!
アグリテックの市場規模
上述の理由により、アグリテックの需要は高まり続け、それに伴い市場規模は拡大を続けています。
日本国内においては、2019年に725億円、2020年に1,410億円、2021年には1,944億円と右肩上がりで成長しており、2025年には3,885億円に到達すると予測されているのです。
特に生産プラットフォームの分野では急成長が期待できます。
クラウド、AI、ビッグデータといったデジタル技術を活用して生産プロセスを効率化するオンラインのプラットフォームは、作物の作付け計画から生産後までの幅広い過程で活用できるサービスです。
アグリテックは今後も市場規模拡大が見込まれます。
アグリテックの国内有名企業
アグリテックの事業を行っている企業は大会社からベンチャーまで幅広く存在しています。
農業に直接的に関係していなくても、AIやIoTなどの開発を行っていて、その技術を農業に活用しているという例も多いです。
以下では、その多くの企業の中からアグリテックで有名な企業を紹介していきたいと思います。
株式会社アグリメディア
「都市と農業をつなぐ」をコンセプトに、新しい農業ビジネスを展開している企業です。
農業が抱えている課題を解決し、農業を活性化・効率化するプラットフォームを提供し、日本の農業の発展に貢献することを目標としています。
- 遊休農地・遊休地の活用
- 農業求人サイト「あぐりナビ」
- 自治体・法人向け支援
遊休農地・遊休地の活用
全国の遊休農地・遊休地をリメイクし、手軽に野菜作りを楽しめるサポート付き市民農園「シェア畑」の運営を行っています。
すべての農機具が用意されていて、手ぶらで野菜作りを楽しめるます。
また、農地・遊休地の維持管理や農作業を受託する「農地まもる君」というサービスを提供しています。
農業を引退したが継ぎ手がいない、相続で農地を承継したが管理できないなど、農地に関する問題を解決することが可能です。
農業求人サイト「あぐりナビ」
農業、酪農、畜産、牧場の求人を中心に、正社員・アルバイト情報を提供する農業求人サイト「あぐりナビ」を運営しています。
農作物生産に直接かかわる求人はもちろん、他職種で農業界に関連する企業などの求人情報も提供されている全国最大級のポータルサイトです。
自治体・法人向け事業
これまで行ってきた事業運営のノウハウを生かし、以下のような様々な支援を行っています。
・道の駅や農園など農業振興施設の企画・再生・集客支援事業や農業の担い手確保
・一般法人向けには農業参入支援や新規事業支援など
法人向けの再生事業として、団地の再生プロジェクトに参画し敷地内に農家と共同経営の飲食店を開設しています。また利用率が低下したテニスコートをサポート付き農園にリニューアルしたりと、空間の有効活用を行っています。
以下は自治体向けの事業事例です。
・市民農園の管理を受託
・農業公園で地元野菜を使用した「農家食堂」の開設
・道の駅の運営受託による再生など
農業を手掛かりに幅広く事業を行っています。
同社は、日本で問題となっている遊休農地の有効活用や農業の求人サイトなど、幅広く農業のビジネスモデルを描いています。農業インフラを再利用したさらなるビジネス展開に期待が持てる企業です。
ヤンマーホールディングス株式会社
農業機械大手のヤンマーでは、自前の農業機械を活用し様々なアグリテックの試みが行われています。
- 「アグロボット」の利用
- ロボットトラクター等の最先端農機やドローンの活用
- 農業データの活用
「アグロボット」の利用へ
「アグロボット」とは、自動化された農業用ロボットのことです。
実現化はまだですが、農業機械を自動化することにより人間の作業を無くし、省人化省力化を行うことが期待されています。
さらにロボットのAIにより、その時々、その土地の環境に合わせた作業を行うことが可能となります。
これまでのように、農業機械を人が操縦・運転して作業を行うのではなく、操作は完全自動化です。
天候などに合わせて作業するタイミングもロボットが判断することになるのです。
そうすることにより、作物の能力を最大限に発揮し、省力化しながら大規模な生産を実現することができるのです。
ヤンマーの最先端農機
アグロボットによる完全自動化はまだ先の話ですが、ヤンマーではすでに農業機械のロボット化が進んでいます。
すでに実用化されている農機として、ロボットトラクターが有名です。
これは自動作業・自動旋回を無人で実行できるもので、トラクターに乗らず離れたところでタブレット操作による作業・旋回が行えます。
またドローンなどを活用し、狭小田、中山間地でも空からの防除が可能になりました。
農業データの活用
Iotの技術を活用して農業機械とのデータ連動を行うことができます。
機械をモニタリングしてエラーを感知したり、作業状況を管理したり、離れた場所でもリアルタイムの稼働状況を確認することができます。
また、「リモートセンシング」の技術を用い、圃場全体を空撮し全体の状況を把握することが可能です。
具体的には、圃場内の生育のばらつきを改善したり、ピンポイントな土壌診断を行うことができたりと、効率的な生育ができるようになっています。
大手農業機械メーカーとして、農業機械に先端技術を活用することにより農業そのものの省力化・効率化・高精度化へと導く技術を有しています。
ヤンマーが持つ技術や、ヤンマーが開発している技術は農業従事者が抱える悩みや問題を解決してくれるものが大変多いです。
理想的な未来の農業をヤンマーは描いていってくれるのではないでしょうか。
株式会社農業総合研究所
「農業に情熱を」を合言葉に、ITを駆使しクリエイティブに新しい農産物流通を創造し続ける会社です。
社長自身が農産物の生産・販売を実践した経験から、新たな農産物の流通ルートを作り出そうとしている企業です。
- アプリを利用した農家の直売所事業
- EC販売を含む様々な流通チャネル
農家の直売所事業
全国の生産者や農産物直売所と提携し、新鮮な農産物をスーパーマーケットなどの直売コーナーで委託販売するプラットフォームを提供しています。
同社で開発した専用アプリ「農直」では、全国の農産物の相場、スーパーマーケットの基本情報・店頭価格などの情報が確認可能です。
これを活用し、規格にとらわれない自由な生産を行い自由に販売価格・販売先を決めて出荷することができるようになりました。
消費者は農産物につけられているQRコードをアプリで読み込むことで生産者の情報を確認することができます。
安心して商品を買うことができるのです。
様々な流通チャネル
流通チャネルは小売店にとどまらず、飲食店やEC販売、海外輸出、プライベートブランド向け卸、加工流通など幅広く用意されています。
全国1,200店以上のスーパーマーケットで直売場を設置したり、飲食店向けに質の良い野菜、料理に合った食材を提供したりすることができます。
また、EC販売では新鮮な野菜をスーパーなどに行かずに購入することができます。
これまで農産物の流通は限られたルートでしか提供することができませんでした。
しかし同社が独自に作り上げた流通ルートにより、生産者が届けたい形で適切な場所に提供することが可能になりました。
日本のおいしい農産物を幅広く届ける機会を創り出す企業です。
株式会社セラク
セラクは「インターネットで社会との懸け橋に」をモットーとするITソリューション企業です。
手がけるサービスは農業に関する技術だけではありませんが、農業IT部門を中核事業の一つとしています。
- モニタリングシステムみどりモニタ
- 搭載センサーと計測結果のビッグデータ活用
みどりモニタ
誰でも簡単に始められる圃場モニタリングシステムを提供しています。
みどりモニタによって、自動的に圃場の環境を計測、記録することができ、そのデータを離れたところからモニタリングすることができます。
ビニールハウスにセンサーボックスを設置し、圃場環境を自動で計測します。
2分おきにデータをクラウドに送信し、データをクラウド上に蓄積していきます。
データはPCやスマートフォンで表示することができ、また異常があれば警報機能によりお知らせされます。
搭載センサー
みどりモニタのセンサーは、温度・湿度・日射量・土壌水分・CO2濃度・土壌電気伝導度・pH・水位・風速・風向・映像と多くの情報を計測しています。
これらのデータを蓄積することによって契約している農業生産者はもちろんですが、農業界全体でビッグデータとして活用することができます。
セラクではIoT・ビッグデータを活用し、農業生産者の収益性向上を実現させています。
さらにはITを活用した実需者とのマッチングも行っており、生産から流通まで農業従事者を幅広く支援している企業といえます。
株式会社AGRI SMILE
「『農』をつないでいく」をミッションに、農家の経験や技術を次世代へつないでいくことを事業目標としています。
・独自の栽培方法を確立できる環境を提供する
・誰もが気軽に農業を始められる社会にする
・農業への理解・関心を深める
この3つのビジョンを掲げる企業です。
- 動画配信サービスAGRIsの提供
- 農業後継者育成システム
AGRIsの提供
AGRIsは全国の農家の技術を1分間の動画で提供する動画配信サービスです。
インターネット上でプロの農家の技術動画を見ることができ、わからない部分についてはプロの農家に質問をすることが可能です。
そのため農業技術の集会所としての役割を持っています。
農業後継者育成システム
山地に合わせた栽培動画を撮影し、ポイントをわかりやすくまとめます。
これまで狭い範囲でしか行われなかったノウハウをICTによって見える化することが可能になります。
動画にすることによりシステム化や業務の効率化などを行うこともでき、農作物生産のより良い循環を生み出すことができるシステムなのです。
農業従事者の後継者不足の問題はとても大きい課題です。
また、これまでの経験・知識・ノウハウが継承されないことは農業の衰退にもつながりかねません。
そのため同社のシステムへの期待はとても大きいのではないでしょうか。
アグリテックの国内ベンチャー・スタートアップ企業
inaho株式会社
イナホは、AI農業ロボットで特許を取得しています。
自動野菜収穫ロボットを軸とした開発を進めており、これまで人の目視による判断が不可欠とされてきた農作業をサポートし、経営課題の解決を目指すスタートアップ企業です。
日本とEUで展開しています。
- 収穫作業の自動化
- 一次産業への進出サポート
収穫作業の自動化
イナホが開発・提供する自動野菜収穫ロボットは、農家にとって大きな課題のひとつである収穫作業の負担に貢献しています。
国内外の研究者と協働で栽培方法の開発も始めました。
一次産業への進出サポート
技術の全てを内製で開発できる同社は、AIロボティクス技術の事業化も強みです。
農業に関係する機具の新製品開発や自治体向けの開発サポートも行っています。
「AI(人工知能)、IoT、ロボット等を活用した新ビジネスの概念実証(PoC)」、「ハードウェア製品のサービス化(サブスク化、RaaS化)」を支援するサービスは2021年から開始しました。
株式会社オプティム
オプティムは、ドローンを使った農薬散布・施肥テクノロジーを始めとしたスマート農業ソリューションを提供する企業です。
世界初、ピンポイント農薬散布・施肥テクノロジーを始めとした、スマート農業ソリューションを、全国の米・大豆生産者の方々に無償提供し、付加価値をつけて生産された米・大豆をオプティムが生産者価格で全量買取ります。
- スマートアグリフード
- スマート米
スマートアグリフード
AI・IoT・ Roboticsを利⽤した「減農薬」によって付加価値がついた農作物をオプティムが買い取り、食品市場全体へ販売するという「スマートアグリフードプロジェクト」を展開しています。
オプティムが生産者に提供しているのは農機具に加えテクノロジーです。
農機具を生産者に販売して利益を得る一般的なモデルとは異なり、技術を無償提供して付加価値がついた農作物を買い取り、食品市場に販売するというモデルを確立しました。
スマート米
スマート米は残留農薬不検出と証明されたお米で、Amazon、楽天、Yahooといった大手ECモールで販売されています。
活用されているのはピンポイント散布・施肥テクノロジーで、農薬の利用を最小限に抑え、追肥の適正化などの技術によってお⽶の収量安定化・形質向上を実現しています。
株式会社ファームノート
ファームノートは、農業版Googleを掲げ、畜産業に特化したサービスを提供する企業です。
牛の健康状態や肥育成績の細かな管理を可能としたシステムは、ものづくり日本大賞において内閣総理大臣賞を受賞したほか、日本ベンチャー大賞の農林水産大臣賞も受賞し注目を集め続けています。
導入する牧場は、累計で1,900件以上です。
- アニマルライフケア
- デジタル畜産事業の支援
アニマルライフケア
経済動物の快適性と経済性を両立させ、人間と動物双方の利益最大化を目指す取り組みを「アニマルライフケア」と言います。
ファームノートではこれを実現するために、疾病予防や繁殖成績向上施策を可能にするFarmnote Compassを提供しています。
デジタル畜産事業の支援
例えば牛用のウェアラブルデバイスやクラウドによる管理システムによって、自動で個体のデータを整理できるのがFarmnote Color、Farmnote Cloudです。
これらの活用によって、牛の分娩の兆候を正確に把握したり、任意の条件設定で対象の牛を瞬時にリスト化するといった一元管理が可能になります。
2023年4月には長崎県の畜産農家に対し、Farmnote Color603台を導入してデジタル畜産事業推進をサポートしています。
株式会社Eco-Pork
Eco-Porkは、データを用いた循環型豚肉経済圏の共創を目指す企業です。
世界人口の増加、気候変動などにより食肉産業に変化が起こっています。それを解決するために、データやICT、AI、IoTを活用した養豚のプラットフォームや自動化パッケージを提供しています。
- 豚育成管理システム
豚育成管理システム
Eco-Porkが目指すのは、豚育成管理システムの社会実装です。
「ロボット式自働撮像AIカメラを用いた肥育豚管理の高度化」は農林水産省が主催するスマート農業技術のプロジェクトにも採用されています。
また、提供するAI豚カメラはタイでのスマート農業実証事業にも採択されました。
株式会社ナイルワークス
ナイルワークスは、高精度・完全自動飛行の農業用ドローンの企画製造販売、農業DXを推進する製品技術・サービス開発を行う企業です。
農業用ドローン「Nile-T20」、農業DX「Nile Bank」、農作業マッチング「ブリッジブースト」を提供し、農業を支えています。
- 農業用ドローン
農業用ドローン
ナイルワークスが提供するドローンの特徴は特別な操縦スキルが不要な点で、誰が操作しても変わらないクオリティの提供を可能にしています。
搭載したカメラによって作物の生育状況をリアルタイムで診断、その結果に基づいた管理を提案します。
アグリテックに携わる国内大手企業
さまざまな大手企業がアグリテックに参入しています。
ここではスマート農業業界で売上高ランキング上位にランクインする企業について解説します。
トヨタ自動車株式会社
トヨタ自動車は土壌診断に光センサーを活用したり、トヨタ生産方式を農業に応用することでアグリテックに貢献しています。
特にモノづくりで培ってきたノウハウは作業の管理や生産性向上、さまざまな作業の効率化や安全性向上に活かされています。
トヨタ×石川県の事例では生産コストの「見える化」や「現場改善」でカイゼン活動を根付かせる取り組みによって、生産性の向上や人材育成を通して経営力を強化し収益アップにつなげています。
パナソニックHD
パナソニックホールディングスが開発したのは、農作物の収穫量を増やす新材料「ノビテク」です。
これは大気中の二酸化炭を原料にしており、実際にトウモロコシの収穫を5割増やすことに成功しています。
パナソニックグループでは2030年に自社の排出ゼロを達成し、製品を通じて9300万トンの排出削減に貢献する方針です。
エヌ・ティ・ティ・データ
NTTグループが取り組むのは、生産効率化のための田畑のセンシング技術や取得データを活用するデータドリブンな農業です。
2023年に発表したローカル5Gを用いたスマート農業実証プロジェクトでは、ビッグデータ分析、画像認識、音声をはじめとしたAI技術や、センサー情報などのIoT技術が活用されます。
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日本電気(NEC)
日本電気(NEC)は海外での大規模農業生産を成功に導いた実績を持っています。
提供する農業ICTプラットフォーム「CropScope」では、気象情報、衛星画像、ドローンによる画像、土壌・気象センサー、そして生産者による作業記録といったデータを分析しAIによるアドバイスを得ることができます。
このプラットフォームは世界11ヶ国で展開され受け入れられているサービスです。
クボタ
クボタは独自のノウハウを活かしスマート農業のソリューションを開発・提供します。
現在の主軸は「農機自動化による超省力化」と「データ活用による精密化」です。
農業の持続的発展を次世代ビジョンに掲げ、世界に活躍の場を広げています。
アグリテック事業が必要な理由
先にあげた食料自給率向上という理由以外にも、アグリテックが必要とされている理由は様々なものがあります。
- 農業従事者の高齢化
- 異常気象による農作物の不作
- 農業の効率化
- ノウハウ・技術の可視化
農業従事者の高齢化
仕事で主に農業に従事している基幹的農業従事者は145万人いるといわれています。
そのうち、約7割が65歳以上となっており、現役世代の農業従事者人口の拡大が期待されています。
異常気象による農作物の不作
近年異常気象による農作物の不作が日本だけではなく世界各地で報告されています。
冷夏、多雨、少雨など異常気象が発生すると作物の生育が十分でない、作業時機を逃してしまうなどの問題が発生します。
そういった問題に対しテクノロジーを使った効果的な対応が求められているのです。
農業の効率化
現在の農業では昔のようにすべて手作業で農作業を行うことは少なくなりました。
トラクターやコンバインなど農業機械を用いて農作業を行うことがほとんどです。
しかしながら、農業機械の操作は人間が行わなければなりません。
農業ロボットなどの導入により省人化を行い、農業人口の減少に対応していく必要があります。
ノウハウ・技術の可視化
これまでの農業では農業従事者が持っていた技術、経験、ノウハウはすべて直接教えることでしか伝えられてきませんでした。
扱う商品、気候、土地などの環境に合わせた技術等を可視化し伝えていくことにより、日本の農業はさらに発展するでしょう。
アグリテックのメリット
アグリテックが必要とされる理由以外にも、導入する大きなメリットがあります。
例えば働き方の変革です。
先述の通り、農業従事者の高齢化は年間を通して肉体労働を必要とする農業には死活問題と言えます。
しかし、アグリテックの導入によって人間が手で行っていた多くの農作業をロボットに転換できるようになれば、作業負担は大幅に軽減する事ができます。
さらにアグリテックの普及は、都市型農業の実現にもつながります。
実際にスウェーデンでは建物内だけで年間500トンもの食料を生産できる全長60mの高層ビルの建設が進んでいます。
このビルでは農作物の生産に使うエネルギーをオフィスエリアの床暖房に、オフィスエリアえ排出される二酸化炭素は野菜の生産に、そして植物が生成する新鮮な空気がオフィスに届くというエネルギー循環が実現される予定です。
オランダのノッテルダムでは、牧草の育成にLEDライトを活用し、下層部に溜まる水を酪農品の冷却に利用した水上農場も誕生しました。
このようにアグリテックの普及は新たな働き方の実現につながり、新たな雇用を生む可能性も広がるのです。
スマート農業に取り組む企業に興味をもったらIT業界の転職のプロに相談
・アグリテックとはIoTやAI、ロボットなどの技術を活用して農業の問題を解決し発展させていくためのテクノロジー
・農業従事者の高齢化や異常気象の問題を解決し、農業を効率化することを目指す
・農業機械や農地のモニタリング、農作物の販売など様々な場でアグリテックが活用されている
ここで紹介した企業は素晴らしいIT技術をもっており、それを活用して日本や世界の農業の問題点を解決することができる企業です。
ITの分野から農業を変えたいという方はエージェントにご相談ください。
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