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アプリとスポーツ選手

スポーツテックとは?実際の事例やサービスを交えて解説!

スポーツテックについて、あまりピンとこない方も多いのではないでしょうか。テクノロジーを用いてスポーツをより楽しむことができるようにしたものがスポーツテックです。
この記事では、スポーツテック市場の現状と今後の動向について解説します。事例についても紹介しますので参考にしてください。

「スポーツテック」とはスポーツとテクノロジーの融合

 

陸上選手

 

スポーツテックは、「Sports」と「Technology」を組み合わせて造られた言葉です。スポーツに関連するさまざまな事例に導入される最新のテクノロジーやその概念を指しています。

具体的には、スポーツ選手のサポートや競技に関する環境改善、道具の開発などにテクノロジーが用いられています。

スポーツに最新のテクノロジーを組み込むことで、スポーツ産業の発展にもつながると考えられてるのです。

 

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スポーツテックの具体的3要素

 

ストップウォッチ

 

スポーツとテクノロジーの融合を実現するスポーツテックは大きく分けて3つの要素に分類して考えることができます。それが、「観る」「支える」「する」です。具体的に解説していきます。

 

「観る」スポーツ観戦を新たなステージへ

 

スポーツ観戦は、現地での観戦、テレビ観戦の域からすでに脱しています。

IT技術を駆使することでタブレットやスマートフォンでの観戦が可能になりました。

これにより、どこにいてもリアルタイムでスポーツを観戦することが可能となっています。

さらに、専用アプリの開発により選手情報をより手軽に入手することもできるようになりました。

これまで興味のなかった競技についても手軽に情報が入ることで、より興味を持ちやすい環境が整っているともいえるでしょう。

 

「支える」より強い選手の育成に貢献する技術

 

スポーツテックの進化により、さまざまな競技でより高度な練習メニューを実現することも可能となりました。

選手にとって記録の管理や日頃の練習メニューの管理は、可能な限り簡略化され、なおかつ利便性の高いものがベストと考えられます。

練習時間を有効に使用し、さらに記録更新を目指すために最新テクノロジーを用いたデバイスを利用するケースも増えています。

 

「する」誰もがスポーツを楽しめる可能性を

 

スポーツテックと聞くとプロのアスリートのための技術というイメージを持つ人もいるでしょう。

スポーツテックは、老若男女問わず誰もがスポーツを楽しむための技術でもあります。

健康寿命という言葉が聞かれるように、日本人の間でも健康のために日常生活に運動を取り入れようというスタンスが広がりつつあります。

土日の公園でジョギングを楽しむ人、散歩をルーティーンにする人など人によって取り入れるスポーツの形はさまざまです。

スポーツテックでは、アスリートが行う筋力トレーニングのコツなどを、気軽に応用できます。

誰もが日常生活に取り込むことができるためのシステム開発も行われています。

 

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日本におけるスポーツテックの市場規模

 

サッカーボール

 

スポーツ庁の公式ホームページには、スポーツに関連した数多くの政策が載っています。それを見るだけでもスポーツ産業の活性化に向けた取り組みがわかるでしょう。

すでに欧米諸国では巨大産業として受け入れられているスポーツですが、一方で日本はこれからの規模拡大が期待されるフェーズです。

株式会社野村総合研究所が2019年の時点で発表した調査データによると、2019年には310億円だったスポーツテック市場は、今後2022年には1,062億円、2025年には1,547億円まで伸びると予想しています。

また、スポーツ庁は2015年には5.5兆円だった国内スポーツビジネスの市場規模を、2025年には15.2兆円まで引き上げるという目標を掲げています。

これからスポーツ産業に転職を検討している人のためにも、具体的な市場についてみておきましょう。

 

アスリート以外でも恩恵を受けるスポーツテック分野

 

身体を動かす以外の分野でもスポーツテックが活用されているサービスについて紹介します。

eスポーツは、デジタルコンテンツを利用して行う競技です。オンラインで対戦するスポーツとして国外ではすでに多くのユーザーが認知しています。

日本においては、コンシューマー向けのハードの普及が進行している影響で、オンラインゲーム市場は国外と比較すると出遅れ感が否めません。

ただ、プレイヤーへの賞金提供やプロチームの存在なども手伝って、今後さらに発展する可能性が期待できるビジネスとして注目されています。

潜在的なユーザーに目を向けたとしても、市場拡大はかなりの確率で期待できます。

ゲーム産業、スポーツ産業への転職を希望している場合にはeスポーツに目を向けてみるのもよいでしょう。

 

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スポーツテックの事例を検証

 

携帯アプリを使う女性

 

ここからはスポーツテックのサービスについて紹介していきます。

 

ウェアラブルトレーニングサービス

 

ウェアラブル(wearable)デバイスは、多くの企業が開発に取り組んでいるサービスです。

スポーツ産業では、選手の身体に端末を取り付けることでバイタルなどの健康管理に活用されています。

現状ではすでにリストバンド型、メガネ型、クリップ型、ストラップ型などさまざまな形状が開発されています。

具体的には、アップルウォッチが知名度が高くユーザーの多いウェアラブルデバイスといえるでしょう。

スポーツ産業においては、今後さらに新たな形状が開発される可能性のある分野です。

 

ユニバーサルスポーツ

 

ユニバーサルポーツは、年齢やハンディキャップに関係なく誰もが一緒にスポーツを楽しむことができる点が特徴です。

NPO法人ユニバーサルイベント協会が中心となってさまざまな活動を展開していることも知られています。

最新テクノロジーを用いることでスポーツに対するハードルを下げることにも貢献しています。

現在では、2015年に創設された超人スポーツ協会が公認するさまざまな競技が展開中です。

 

【あわせて読みたい】スポーツテックの市場やカオスマップについてはこちら!

 

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企業が実際に展開しているスポーツテックの事例

 

競技場

 

実際に企業が展開しているサービスについて具体的に紹介します。

 

Sports Castr

 

Sports Castr社がスポーツテックのひとつとして展開しているSportsCastrは、ライブストリーミングフォームです。

スポーツ観戦をしながら誰もが簡単に実況中継を配信できるとして人気のサービスでもあります。

日本では、バレーボールリーグ機構が公式に配信している「V.LEAGUETV」での対応が検討されているなどの実績がある点には注目です。

Sport Castrの魅力は、試合の直接の観戦者から配信を通じて新たなサポーターを創出できる点にあるとも考えられます。

 

Intel True VR

 

Interが開発しているTrue VRは、VR技術をフル活用して競技場内のどこにいても試合を立体的なパノラマビューで体感できるサービスです。

独自開発されたペアレンズ立体カメラにより、アスリートの動きをより自然に再現します。

NBA、NFL、LaLigaなど多くのスポーツリーグでも採用されており、今後の展開にも注目が集まるサービスです。

 

FORM Swim Goggles

 

FORMが商品化し注目されているのが、FORM Swim Googleです。

水泳用のゴーグルにARディスプレイを内臓することでアスリートのトレーニングをサポートします。

見た目は通常のゴーグルと変わりありません。

ただ、片面に内臓されたARディスプレイにはスイム中の距離やタイム、スプリットがリアルタムで表示されます。

利便性が高い一方でレンズ内部を完全に水にひたすことがNGである点など注意点もあります。

こうした点から今後さらに発展が期待できるウェアラブルテクノロジーといえるでしょう。

 

アスリーティックラボ

 

KDDIが開発したアスリーティックラボは、アスリートを育成するためのシステムです。

スマートフォンのカメラで撮影した映像から、アスリートの動きを分析します。

指先から全身にかけて65カ所の骨格点が抽出され、アスリートの動作をリアルタイムで解析する点が特徴です。

コーチが常に側にいなくても後から動作チェックを行い、分析を行うことができるため利便性の高いシステムとされています。

2019年8月にはスピードクライミングの国際大会でトライアルとして採用され、高い評価を得た実績もあります。

このシステムをさらに進化させたのが、TECHICAL PITCHです。

これは、野球ボールとスマートフォンを連動させることでピッチングフォームを分析できるシステムです。

Bluetoothを利用してボールとスマートフォンを連動させ、専用アプリで解析します。

映像は保存できるため過去の自分と比較することができる点も魅力です。

 

ホークアイ(Hawk-Eye)

 

ホークアイ(Hawk-Eye)は、プレーをテクノロジーで可視化することで審判を補助し、プレーの公平性や安全性を高める役割があります。

ボールトラッキングと、ビデオリプレイ技術を活用したスマートテクノロジーの2つの技術があり、ボールトラッキングはテニスのイン・アウト判定、サッカーのゴール判定などで導入されており、ビデオリプレイはサッカーのVARラグビーのTMOなどのビデオ判定サポートシステムで採用されています。

サッカーでは2018年のロシアワールドカップで初めて利用され、2022年のカタールワールドカップでも利用されたことが記憶に新しいのではないでしょうか。

 

Sportip Pro

 

株式会社Sportipが提供するアプリです。

AIを利用して、姿勢やトレーニングフォームを解析します。

例えば筋力トレーニングやアライメントテストなど、ユーザーはより高精度な分析結果を得ることができるうえに、トレーナーの指導効率化、オンライン指導の普及にもつながります。

 

スマートフットウェア

 

センサーやコンピューターが埋め込まれた履物を開発・提供しているのが株式会社ORPHE(オルフェ)です。

これまでは専用の装置がないと計測できなかったような、着地の傾向や足の傾きの分析まで可能としました。

大きな特徴として、手首に装着する一般的なウェアラブルデバイスと比較して「着地」というよりリアルタイムで正確な動きを計測し、フィードバックします。

 

SPOSHIRU

 

スポーツの情報を提供するプラットフォーム「SPOSHIRU」は、現役アスリートが参加していることもあり月間利用ユーザー数を大きく伸ばすスポーツウェルネスメディアです。

運営する株式会社TENTIALは社員の半数以上が元トップアスリートで構成された企業として有名で、2018年からはウェルネスブランド「TENTIAL」も展開しています。

 

SPLYZA TEAMS

 

スポーツにおいて、「自分で考える力」の育成に着目したのが株式会社SPLYZAです。

開発・提供するアプリ「SPLYZA TEAMS」は、映像を通して選手自ら課題発見と解決を行うためのツールとしてスポーツ選手に活用されています。

主にサッカーやラグビー、バスケットボールのチームで導入が進み、チーム分析・個人分析の両面で共通認識を深めるツールとして人気です。

 

スポつく

 

地域プラットフォーム「スポつく」は、スポーツクラブのコンテンツ製作・配信を目的に作られました。

スポンサー企業もスポつくを通して情報発信を行っています。

このプラットフォームを活用して、クラブチームはサポーターを獲得したり収入源を安定させられるというメリットが生まれました。

運用するのは株式会社スポーツネーションです。

 

FL-UX

 

RUN.EDGE株式会社は、富士通でエンジニアとして活躍した経歴をもつ小口淳氏が立ち上げたスポーツテックベンチャーです。

提供する「FL-UX(フラックス)」は、試合の映像をリアルタイムで分析してチームで共有するためのコミュニケーションツールです。

タグ付けや映像の編集を簡単に行えるといった特徴があり、バスケットボールやサッカーなどの試合で活用されています。

また、野球に特化したツール「PITCHBASE」も同社のサービスです。

 

子供向けオンラインスポーツ

 

子供向けオンラインスポーツ「へやスポ」の開発・運営を行うのがPAPAMO株式会社です。

自宅にいながら、特別な器具を使用せずに楽しみながらレッスンを受けることができます。

企業が福利厚生の一環として利用できる、法人向けオンラインサービスの提供も始まり、今後の展開に期待が集まっています。

 

HALF TIME Job

 

HALF TIME株式会社は、スポーツビジネス関連の人材に特化した採用支援を行う企業です。

スポーツビジネス専門の求人媒体「HALF TIME Job」を運営しています。

専門人材のヘッドハンティング、紹介事業、社会人向けオンラインスポーツビジネス講座やアスリート向けキャリア教育講座といったスポーツ関連のサービスが豊富です。

 

まずはキャリアの相談をしてみる

 

 

スポーツテックでスポーツ業界の動向が変わる

 

ダンベル シューズ

 

スポーツは得意不得意があり、人によってはまったく興味がないというケースもあります。しかし、スポーツテックは、アスリートのトレーニング効率化を図るためだけのものではありません。

現状で、スポーツへのハードルが高いと感じている潜在ユーザーに対して、スポーツをより身近に感じてもらうことができるツールにもなり得ます。

今後、市場規模が拡大することがかなりの確率で期待できるのがスポーツテック分野です。スポーツ業界においても、スポーツテックは大きな影響を与える分野となるでしょう。

転職活動を行う上でも、注目しておくべきポイントです。

 

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この記事の監修者

ギークリーメディア編集部

主にIT・Web・ゲーム業界の転職事情に関する有益な情報を発信するメディアの編集部です。転職者であれば転職市場や選考での対策、企業の採用担当者様であればIT人材の流れ等、「IT業界に携わる転職・採用」の事情を提供していきます。

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