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育児を助けるベビーテックとは?人気サービスやITが育児にもたらす効果を解説

ベビーテックとはいったい何か。その詳細までは知らない方が多くいらっしゃると思います。ITの力で妊娠から保育までサポートをするベビーテックについて、この記事ではその詳細と注目されている背景、実際のサービスや今後期待できることを解説いたします。

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ベビーテックとは

 

 

ベビーテック(BabyTech)とは、Baby(赤ちゃん)とTechnology(テクノロジー)を組み合わせた造語です。

母親の負担が大きい妊娠・出産・育児のサポートや保育を効率化して、保護者の負担を軽減するためのIT/IoTサービス・製品(アプリなど含む)のことを指します。

 

2016年に、アメリカで毎年開催される世界最大級の電子機器の展示会「CES」(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)で「BabyTech Award」が開催され、新しいテクノロジーとしてベビーテックが紹介されました。

日本でも、2019年に「BabyTech Award Japan 2019」が開催されたことをきっかけに、育児にITやIoTを活用する動きが高まっています。

ベビーテックは世界のみならず、日本の中でも注目されているテクノロジーであると言えます。

 

ベビーテックが注目されている背景

 

昭和46〜49年の第二次ベビーブーム以降、日本は依然として少子化の傾向が続いています。

しかし、日本国内のベビー用品・関連サービスの市場規模は右肩上がりに増え続けています。

矢野経済研究所の調査によると、2020年のベビー用品・関連サービスの市場規模は4兆3,120億円で、 前年と比べると1.0%増加しているのです。

参考:矢野経済研究所『ベビー用品・関連サービス市場に関する調査を実施(2021年)』

 

少子化なのにもかかわらず、なぜベビー用品や関連サービスの需要が高まっているのでしょうか。

その原因を4つ解説します。

 

共働き世帯の増加

以前は家庭に複数の親族が同居している状態が当たり前でしたが、現在は核家族が基本です。

また、共働きの世帯も増加しています。

育児に人手を借りることもできず、多くの人が仕事と子育てを両立している状態です。

ベビーテックなら比較的安価で導入できる上に高い効果が期待できることから、共働きの世帯からの注目を集めています。

 

晩婚化による介護とのダブルケア

女性の出産年齢が高齢化していることが原因で、子育てを行う時期と両親・義父母の介護を行う時期が重なる「ダブルケア」が増加していることもベビーテック注目の要因となっています。

平成28年に内閣府男女共同参画局が発表した調査報告によれば、ダブルケアを行う人の数は約25万人と推計されています。

育児を行う約100人に3人がダブルケアを強いられているのです。

参考:内閣府男女共同参画局『育児と介護のダブルケアの実態に関する調査』

 

その結果、育児の負担を軽減することができるベビーテックが、ダブルケアをする方から注目されています。

 

保育士不足

ベビーテックが注目される要因として、保育士不足も挙げられます。

共働き世帯の増加に伴い、保育を必要とする世帯は増加しました。

一方で、他職業と比較して給与が安いことや、業務上の責任や業務量の多さから、保育士の離職傾向が問題となっています。

そのため、従事している保育士の一人一人の業務量が膨大になっているのが現状です。

 

ベビーテックは、保育士が抱える業務をテクノロジーを生かして効率化してくれます。

保育現場が抱える問題とベビーテックが提供するサービスが合致した結果、保育業界でもベビーテックが注目されるようになりました。

 

IT技術の変化

IT技術の進化により、以前から需要のあった育児の問題を解決できるようになったことが、ベビーテック注目の大きな起因となっています。

IT市場規模は右肩上がりに拡大を見せており、2020年では12兆9,700億円にまで到達しています。

新型コロナウィルスの流行もIT市場の拡大に影響を及ぼしており、2023年度には13兆8,800億円になると予想されています。

参考:矢野経済研究所『国内企業のIT投資に関する調査を実施(2021年)』

 

これから、新しいベビーテックの製品やサービスがどんどんと登場することが期待されています。

 

ベビーテックのメリット

 

ベビーテックを活用することで、呼吸や心拍数をモニタリングしたり脱水状態に気付けるなど、赤ちゃんの体調変化を素早く察知できるという大きなメリットがあります。

日本では乳幼児突然死症候群(SIDS)の発症頻度はおよそ6,000~7,000人にひとりとされていますが、その他にも赤ちゃんには思わぬ危険行動を起こすこともあるのです。

目を離すわずかな時間の安心をベビーテックが助けてくれるメリットは、保護者にとって大きなものでしょう。こういった技術は、保護者以外が子供の世話をする際にも役立ちます。

 

また、子育ての子育ての担い手が多様化することで、「ワンオペ育児」等の孤立の解消も期待されているのです。

誰でも育児に携われる安心感が、ベビーテックがもたらしてくれる最大のメリットのひとつだと言えます。

 

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ベビーテックに期待される5つの効果と実際のサービス

 

 

特にベビーテックの導入効果が期待される領域は、大きく分けて以下の5つに分類されます。

ベビーテックの導入効果が期待される領域
  • 赤ちゃんの授乳・食事
  • 赤ちゃんの発育
  • 赤ちゃんの安全対策
  • 赤ちゃんの健康管理
  • 妊活・妊娠支援

 

毎年アメリカで開催される「Baby Tech Awards(ベビーテックアワード)」でも、この5つの領域で部門を設けて開催されています。

それぞれの領域の解説と、代表的なサービスを紹介します。

 

赤ちゃんの授乳・食事

 

まずは赤ちゃんの授乳や食事に関するサポートです。

ベビーテックは、授乳を行う母親の負担軽減や、食事の安全性を高めることに使用されています。

乳房の負荷を抑えて授乳をアシストする電動さく乳機器や、授乳・食事の履歴を転送し、赤ちゃんの成長記録を管理するアプリが注目です。

 

授乳ノート・ステップ離乳食(株式会社カラダノート)

授乳ノートとステップ離乳食は、株式会社カラダノートが開発、運営しているアプリです。

授乳ノートは、毎日の授乳記録をつけるアプリです。

赤ちゃんのお世話や生活の記録をつけることで、生活リズムや傾向を理解することができます。

 

ステップ離乳食は、離乳食の食材管理ができるアプリです。

毎日の食事の内容や赤ちゃんの反応も記録しておくことで、チェックしながら進めていくことが可能となっています。

 

赤ちゃんの発育

 

赤ちゃんを対象とした知育・発育の分野でも、ベビーテックが活用されています。

タブレットを使った幼児向けのラーニングシステムや、スマホと連動した「スマートぬいぐるみ」など赤ちゃんの遊びに関するものや、様々な育児記録を総合的に管理できるアプリなどが代表的です。

 

パパッと育児@赤ちゃん手帳(株式会社ファーストアセント)

パパッと育児@赤ちゃん手帳は、0歳~6歳くらいまでの子どもの生活記録を簡単操作で行えるアプリです。

生活状況と成長をグラフで見ることができるので、子どもの状況がよくわかります。

 

また、2万人におよぶモニターユーザーから収集した泣き声データなどをもとに、赤ちゃんの泣き声から「お腹が空いた」「眠たい」などの感情を推測するアルゴリズムを開発しています。

このアルゴリズムが正答率80%を記録したことで注目を集めています。

 

赤ちゃんの安全対策

 

ベビーテックは赤ちゃんの安全を守るためにも活用されています。

睡眠時SIDS(乳幼児突然死症候群)を対策する睡眠監視デバイスなど、事件・事故を未然に防ぐためのサービスが代表的です。

事故の多い赤ちゃんの睡眠を可視化できる安心感から、保育の分野でも注目を集めています。

 

午睡見守りシステム「ベビモニ」(EMC Healthcare株式会社)

ベビモニは、非接触型の午睡見守り支援システムです

天井カメラを設置して赤ちゃんの睡眠時の姿勢を自動観察し、うつ伏せになった時にはアプリで通知してくれます。

センサーを取り付ける必要がないため、誤飲などの心配もなく安心して利用できると評判です。

 

赤ちゃんの健康管理

 

IoTデバイスを活用して子どもの体調を知り、健康管理に役立てるためにもベビーテックは活用されています。

計測した体温を自動で管理し、異常があれば通知してくれるスマート体温計や、夜泣き改善のためのサポートアプリなどが代表的です。

 

夜泣き改善「Lullaby」(moon creativelab)

夜泣き改善「Lullaby」は、科学的根拠に基づいた知識によって赤ちゃんの夜泣きの改善をサポートしてくれるアプリです。

判断が難しい赤ちゃんの最適な寝かしつけのタイミングも、毎日の赤ちゃんの睡眠状況や生活リズムに合わせた最適な時間をAIが提案してくれます。

また、アプリを通して寝かしつけのプロに相談することもでき、赤ちゃんの夜泣きで悩んでいる方の強い味方になると好評です。

 

妊活・妊娠支援

 

妊活・妊娠中の方をテクノロジーで支援するためにもベビーテックは活用されています。

自宅でも妊活に取り組めるアプリや、医療機関と妊婦の連携を強化するサービスが開発されています。

医療機関と妊婦の連携を強化するサービスには、胎児の健康状態をリアルタイムで管理する胎児モニターや、周産期遠隔医療プラットフォームの導入などが代表的です。

 

妊活コンシェルジュ「ファミワン」(ファミワン株式会社)

ファミワンでは、不妊症看護認定看護師を中心に妊活の専門家がLINEを使って相談やアドバイス、情報提供を行ってくれます。

パーソナルデータを基に作成した妊活チェックシートをつけて妊活状況を管理できたり、自分に合った病院を選ぶことが可能です。

登録ユーザーは1.5万人を突破しており、妊活に励む女性の強い味方になるとして信頼を獲得しています。

 

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ベビーテックの事例

 

 

ここからはベビーテックの最新事例をご紹介します。

 

読み聞かせアプリ「KIKASETE」

 

Maria Project株式会社が提供する子供向け対話型知育アプリ「KIKASETE(きかせて)」の特徴は、読み聞かせるだけでなく気持ちや考えを引き出す質問を投げかける対話機能を備えている点です。

子育て世帯は育児と仕事で時間に追われがちです。

小学校入学前の小さな子供がいる家庭では1日あたりの家事時間が長いという調査結果に着目し、保護者が家事をしながらコミュニケーションがとれるような工夫がされています。

定期的に新作絵本も公開されており、人気の無料アプリです。

 

妊娠・授乳期の健康管理アプリ「asken あすママコース」

 

ヘルスケアアプリ「あすけん」から、新しいアドバイスコース【妊娠・授乳期に!あすママコース】がスタートしました。

「あすけん」は食事の画像やバーコードなどからでもカロリーや栄養素を表示して、設定した目標に向けてのアドバイスをしてくれる食事管理アプリです。

あすママコースでは妊娠中・授乳中の方が体重や食事の記録を一度に行うことができます。

特に意識したい栄養素を摂るコツなど、AIから自動で的確なアドバイスをもらえるサービスです。

 

サブスクサービス「手ぶら登園」

 

「手ぶら登園」は保育園で使えるサブスクサービスです。

おむつ・おしりふきが定額で使い放題になるため、保護者はひとつひとつに記名して毎日持参する必要がありません。

保育園でも園児ごとに管理する必要がなくなるため双方のメリットが大きく、導入施設は2023年1月時点で3,000か所を超えています。

 

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ベビーテックの今後

 

 

ベビーテックは育児や子育ての支援だけでなく、医療面教育面でも活用されて発展することが期待されています。

これからは、5G通信といった情報通信技術AIによる情報分析が発達することで、赤ちゃんの健康状態・行動・感情・生活環境などのデータの分析が進んでいくと予想されているからです。

 

今後も優れたITシステムやIoTデバイスが開発されることに注目が集まっています。

子育てとテクノロジーを結びつけるベビーテックがこれからも開発、運用され、世界中にシェアを拡大していくことは間違いありません。

 

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ベビーテックは育児・医療・教育分野でも注目されている

 

 

今回は、最近よく耳にするベビーテックについて解説しました。

晩婚化や核家族化、それらが原因で起きる二次的な影響などから、近年の家庭状況からベビーテックは世界中から注目されるようになりました。

赤ちゃんの食事や健康を管理するベビーテックのサービスは、育児だけにとどまらず医療や教育の分野でも注目を集めています。

これからもベビーテックはさらに発展と普及を進めていくと考えられます。

 

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ベビーテックについてさらに詳しく話を聞いてみたいとお考えの方は、ご相談ベースからのキャリアカウンセリングも承っておりますので、是非お気軽にご登録ください。

 

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この記事の監修者

松村達哉

新卒で総合人材紹介会社に入社し、6年半の間、プレイングマネージャーとして、キャリアカウンセラーと法人企業へのコンサルタントを兼務。2011年12月にIT・インターネット業界に特化した株式会社ギークリーの立ち上げに参画し現在に至ります。カウンセリング人数は述べ4000名にのぼり、某転職サイトのキャリアカウンセラーランキングで、3位(2500名中)を獲得した実績もございます。

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