
オープンCOBOL(GnuCOBOL)とは?種類や汎用系の違いも
この記事では、オープンCOBOLについて解説します。COBOLは言語ですが、オープンCOBOLはコンパイラと同じ処理系の1つであり現在はGnuCOBOLと呼ばれます。基幹システムなどで需要が続くCOBOLの理解を深め、転職に活かしましょう。
目次
COBOLとは
COBOLとは、1959年に開発された古くからあるプログラミング言語です。事務処理に最適な言語として開発され、国際的な標準化がおこなわれているプログラミング言語でもあります。
このCOBOLが開発される以前、事務処理を行うコンピューターの言語は、機器を開発するメーカーによって異なっていました。この自体を受けてアメリカ国防省が共通言語として提案し、開発されたのがプログラミング言語のCOBOLです。
COBOLのソースは、英語に近い記述コードでプログラミングすることができ、その他のプログラミング言語よりも比較的読みやすいことも特徴の一つです。
COBOLは少しずつ拡張を続けており、COBOLのソースコードをC言語に変換するコンパイラ「OpenCOBOL」も登場しました。
現在COBOL技術者は非常に少なく、その人材は貴重な技術者とも言われています。
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オープンCOBOLとは
オープンCOBOLは、オープンソースで開発された処理系です。COBOLを無料で学ぶことができます。
- ・現在の名称は「GnuCOBOL」
- ・COBOLとの違い
- ・商用COBOLとの違い
ここでは、オープンCOBOLについて、COBOLとの違いや商用COBOLとの違いなども解説します。
現在の名称は「GnuCOBOL」
オープンソースCOBOL処理系として登場した開発当初から2013年頃までは「OpenCOBOL」と呼ばれていたものが、現在の「GnuCOBOL」です。
「グヌーコボル」と呼びます。
しかし正式名称が変わった現在でも、「オープンCOBOL」の呼称が広く普及しています。
無料で使えるCOBOL環境として学習や開発に利用されています。
COBOLとの違い
COBOLは言語であり、オープンCOBOLはその処理系の1つという違いがあります。
書き方のルール(文法)や概念、つまり言語そのものがCOBOLです。
そのCOBOLで書かれたプログラムを実際に動かすにあたり、言語を理解して、コンピュータに指示できるようにする処理系がオープンCOBOL(= GnuCOBOL)です。
汎用COBOLとの違い
特定メーカーやハードに依存しない一般的なCOBOL文法・機能を指すのが汎用COBOLです。
言語としてのCOBOLの中で、どんな業務やハードウェアにも適用しやすいように標準化された仕様が特徴です。
ANSI(米国規格協会)やISOによって規格化されており、学習・教育用に使われるCOBOLの多くがこのタイプです。
商用COBOLとの違い
商用COBOLには、NetCOBOL、Micro Focus COBOL、 IBM Enterprise COBOLなど種類があります。
これらは有料ですが、ベンダーによる公式サポートがある点や、独自拡張や業務向け機能が豊富な点がメリットです。
また、自社製品や既存システムとの互換性が高く、大規模基幹システム、本番運用、保守・改修などの用途が想定されています。
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オープンCOBOLの種類
オープンCOBOLの種類は、実質的にはGnuCOBOL(旧:OpenCOBOL)のみです。
現在「オープンCOBOL」といえば、GNUプロジェクトの一部として開発継続中であり、最新の導入事例や学習用としても人気があるGnuCOBOLを指すと捉えて差し支えないでしょう。
その他の、TinyCOBOL(ティニー・コボル)、COBOL-IT(コボル・アイティー)、Windows向けにカスタマイズされたOpenCOBOL for Windows(VFU-COBOL など)との違いを、以下にまとめます。
| 名称 | 概要 | 備考 |
| OpenCOBOL | 初期のオープンソースCOBOL処理系 | 現在は開発終了 |
| GnuCOBOL | OpenCOBOL の後継 | 現在も開発中 |
| TinyCOBOL | 軽量・教育用途向けのオープンソースCOBOL | 更新停止気味 |
| COBOL-IT | 商用とOSSのハイブリッド(無料版もあり) | 商用寄り |
| OpenCOBOL for Windows | OpenCOBOL派生 | 開発停止 |
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COBOLが使われる業界
COBOLは古いと言われることもありますが、現在でも欠かせない業界があります。COBOLの知識や経験を強みに転職を検討する方は、需要が高い業界を確認しておきましょう。
- ・金融業界(銀行・証券・保険など)
- ・銀行業界
- ・大手SIer・ITベンダー
以下、それぞれ解説します。
金融業界(銀行・証券・保険など)
最新の、あるいは流行りのプログラミング言語を習得することは、世の中に合わせたスキルを習得する上で非常に重要なものですが、社会を支える基幹システムに目を向けると、COBOLは現役であり、COBOL技術者は重宝される存在です。
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金融機関では、1970〜90年代に構築された勘定系・顧客管理システムが今も現役で稼働しています。
安定稼働のため、変えたくても変えられないCOBOL資産が多いとされているのが金融機関です。
また、セキュリティ・精度の厳しさから、大規模な刷新が難しい業界でもあります。
官公庁・自治体・公共機関系システム
社会保障、住民台帳、税務システムなどでは、COBOLが多数使われている実績があります。
近年、レガシー刷新が難航している傾向があり、COBOL保守が必要不可欠です。
地方自治体のシステム子会社や、官公庁の外部委託ベンダーなどが該当します。
大手SIer・ITベンダー
金融・官公庁・大企業のCOBOL案件を間接的に受託しているのが大手SIerやITベンダーです。
クライアントからのCOBOL人材の要望が根強く残っている案件を扱う企業もあります。
SESでCOBOL業務を担う中堅SIerも多いです。
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COBOLの需要と将来性
COBOLの需要と将来性については、以下の2つの観点で解説します。
- ・レガシーシステムでの需要は続く
- ・基幹システムにとって替えがきかない
COBOLを扱う仕事に転職する前に、確認しておきましょう。
レガシーシステムでの需要は続く
レガシーシステムで今なお広く使われている現状から、COBOLは古いと言われる一方でなくならない言語だとも言われています。
COBOLで構築された基幹システムなどを動かすためには、COBOL技術者が必要です。
今後COBOLで新たなシステム構築が行われる可能性は高くないでしょう。しかし、過去にCOBOLで構築された基幹システムなどを支える技術者としての需要は続きます。
基幹システムにとって替えがきかない
銀行や行政など、替えがきかない基幹システムの存在がCOBOL技術者の需要を支えています。
今後、大規模な基幹システムが数年単位で刷新することは考え難いでしょう。
規模が大きな基幹システムほどCOBOL技術者を必要とする現状は、短期的な視点では変わらないと考えられます。
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現代のシステムに求められるものはオープン系のプログラミング言語です。インターネットの普及した社会では、職場でも家庭でも、システムを利用する際にはクライアントがサーバーへ接続して、サービスを利用するというシーンが一般的であり、さらにはクラウドストレージが標準化する現代では、ほとんどのサービスはオープン系となります。
最新の、あるいは流行りのプログラミング言語を習得することは、世の中に合わせたスキルを習得する上で非常に重要なものですが、社会を支える基幹システムに目を向けると、COBOLは現役であり、COBOL技術者は重宝される存在です。
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