広告業界のビジネスモデルを解説！職種別の仕事内容やスキル一覧

平均年収UP額7878万円!※2024年
2月時点 7878 ※2024年2月時点

広告業界のビジネスモデルとは？

現在の広告業界は、広告主、広告代理店、プラットフォーム、制作会社の4者で成り立っています。

以下、それぞれ解説します。

広告主

広告の依頼や、広告制作に掛かる各種費用を出資するのが広告主です。

広告業界におけるクライアントであり、基本的には広告主の意向や声が重視される傾向があります。

この広告主が広告代理店に依頼をしたり、各広告代理店が広告主の出す案件を獲得するためにコンペに参加するのが一般的です。

また外部の広告代理店や制作会社に依頼を出すことも多いですが、最近では広告代理店の役割を広告主が担当することもあります。

こうした動きを「インハウス化」と呼び、自社で広告代理店とのやり取りやディレクションを行うため、手数料をカットできる仕組みです。

広告代理店

博報堂や電通など、広告制作における各企業とのやり取りや手配などのディレクションを、広告主の代わりに行うのが広告代理店です。

そのため制作会社や広告枠を提供しているプラットフォームとのやり取りの円滑化を担っています。

加えて、ノウハウやデータを活用して、広告配信をよりよくしていくための改善などを行うことも重要な仕事の1つです。

広告枠や制作の費用、そして広告代理店の手数料を一括して広告主に請求することが多く、広告代理店の手数料は10～20％ほどが相場です。

プラットフォーム

新聞社やテレビ局、出版社やFacebookをはじめとしたSNSなど、広告枠を提供する会社のことをプラットフォームといいます。

メディアや媒体と呼ばれることもあり、求人広告を掲載している転職サイトや、飲食店など店舗の予約サイトなども媒体の1つです。

また広告代理店とプラットフォームを仲介する「メディアレップ」呼ばれる役割の会社が間に入るケースも少なくありません。

基本的に広告枠の種類や規模によって広告費が変わり、メディアレップなどが間に入ると別途手数料が発生します。

制作会社

広告業界におけるクリエイティブ部門で、実際に広告制作をする会社です。

現在の広告にはさまざまなスタイルがあるため、CMなどの動画制作や、バナーなどの2D広告のデザインを行います。

広告制作を専門に行っている会社もあれば、広告代理店のグループ会社や子会社として制作部門を設けていることも珍しくありません。

また、作る広告の種類や納期によっても広告費が変わり、俳優やタレントなどをキャスティングする場合には出演料が別途必要となります。

知っておきたい広告業界のトピックス

広告業界は技術革新の影響も大きいため、昨今のITサービスやSNSの発達によって大きく変化があります。

広告業界に興味がある人は、ぜひ下記のトピックスについては押さえておきましょう。

携帯・スマートフォンの広告費拡大

携帯電話やスマートフォンが普及し、ネット環境や製品のクオリティがアップしたことから、モバイルからの広告費が大きく伸長しています。

モバイル端末の利用率増加に伴い、インターネット広告費も急拡大しました。

インターネット広告費のうち、増加しているのがソーシャル広告です。

また、近年スマートフォン広告の市場規模拡大を後押ししているのが動画広告です。

スマートフォン利用者に向けたソーシャル広告は、ユーザーごとの情報に基づいたターゲティングが可能であり、幅広いユーザーにアプローチできることから、引き続き拡大するでしょう。

テレビや新聞などマスメディアの広告費縮小

携帯やスマートフォンの広告費が拡大しているのとは逆に、テレビや新聞などのマスメディアの広告費の割合は下がっています。

2006年時には全体の広告費の半分以上を占めていましたが、こちらも10年で約40％まで下降しました。

若者のテレビ離れの影響が大きいことに加えて、YouTubeやAmazonPrimeなど動画配信サービスの拡充も関係しているでしょう。

そのため各テレビ局や新聞社が、時代の流れや顧客のニーズに合わせて新たな取り組みやサービスをスタートしています。

広告業界ならではの特徴や魅力とは？

広告業界は華やなイメージがある一方で、労働環境が悪いというイメージを持っている方も多いかもしれません。

実際に広告業界の会社の中には、広告主からの案件を獲得するための激しい競争や納期管理など、ハードな環境も実在します。

しかし広告という商材は、広告主の課題を解決したり、売上やイメージアップに繋げることもできるやりがいの大きい仕事でもあります。

加えてポジション次第では、課題解決力やデータ分析力、プロジェクト管理といった高いスキルを身につけることも可能な環境です。

そのため規模や影響度の大きな仕事をしてみたい方や、大きくステップアップしたい方が広告業界へ転職するケースも多いです。

広告業界で活躍する職種・仕事内容とは？

ここからは、広告業界への転職を検討する方向けに職種や仕事内容をご紹介します。

案件や広告枠を獲得する営業職（アカウントプランナー）

クライアントとなる広告主に、企画した広告の提案をして案件を獲得したり、スケジュール管理を行うのが営業職です。

アカウントプランナーと呼ばれることもあり、広告主がどんなターゲット層にどんなメッセージを伝えたいのかをヒアリングします。

ヒアリングした内容に対して最適な広告の提案して、その内容をもとに企画職と打合せを行うことが多く、企画職と二人三脚での仕事です。

また広告制作におけるディレクションも行うため、関係各所とコミュニケーションを取ってスケジュール管理も行います。

人気企業の広告になれば、様々な広告代理店とコンペで競い合って案件を獲得するケースもあります。

広告制作の運営を担う管理職（プロデューサー）

広告まわりのお金・人・モノを管理し、プロジェクトの総指揮を担うのが管理職（プロデューサー）です。

クライアントへのヒアリングを基にした企画が通ったら、適した人材を集めてチーム編成を行います。

納期を守るべく進捗を管理する役割のため、制作に携わる事はありません。

裏方としての役回りが多く、営業寄りの仕事内容です。

自ら何かを作り上げたいという人よりも、マネジメント力を発揮してチームをけん引したいという方に向いています。

どんな広告を作るか考える企画職（マーケター）

クライアントの意向をもとに、どんな広告を作るのか企画立案を行うのが企画職（マーケター）です。

納期や予算、出したい広告のイメージをもとに広告を考えていくので、幅広く専門的な知識や経験が求められます。

なぜなら広告はデジタルから紙、メディアなど様々な種類があり、組み合わせや作り方で予算やスケジュールが大きく変わるためです。

またターゲット層やブランドイメージ、商品などに合わせて市場調査やデータ分析をすることも多い職種です。

実際に広告を作る制作職（クリエイティブ）

広告のデザインやCMの絵コンテ作成・撮影、コピーライティングなどを行うのが制作職（クリエイティブ）です。

デザインを担う場合には消費者の目を引くこと、コピーライターは消費者の心に刺さることが重要で、それぞれに異なる専門性が求められます。

そのため制作職では、それぞれの担当分野でポジションが分けられていることが多いです。

加えて制作会社や案件によっても活躍するポジションには大きな差があり、同じ平面のデザインでもWebか紙面の違いで変わります。

広告業界の営業職で求められるスキルとは？

広告業界の営業職で求められるスキルについて、大きく2つに分けて解説します。

関係構築力

営業をするには、まずクライアントからの信頼を得るために信頼関係を構築しなければなりません。

なぜなら広告営業は特定の商品を取り扱うわけではないため、営業からの提案内容に信頼がおけるかどうかが重要なポイントになるためです。

広告は物を買うのと違い、広告を出すことによる集客アップや売上アップ、ブランディングなどが目的となります。

しかし広告にお金を出せば、確実に上記の利益が得られるわけではありません。

そのため莫大な広告費を預けて大丈夫か、提案内容は信用できるのか、といった不安を拭えるかどうかは営業の手腕に掛かっています。

提案力・プレゼン力

信頼関係を構築出来たら、次に大事になってくるのが提案力やプレゼン力の高さです。

ヒアリングをしてクライアントのニーズや課題が分かっても、説得力のある提案が出来なければ案件獲得に繋がりません。

そのため数字やデータ、論理的な思考をもとに説得力のある提案を行い、クライアントに納得してもらえる提案ができる人材が求められます。

広告業界の管理職で求められるスキルとは？

続いて広告業界の管理職で求められる素養について解説します。

営業職として求められる能力にプラスαで必要なスキルというイメージです。

法人営業のノウハウ

営業職でも求められるようなコミュニケーション能力は、プロデューサーにおいても必須です。

加えてより高度な顧客折衝スキルがあると活かせるでしょう。

もし法人営業の経験があれば、即戦力として業務に役立てる事も可能です。

広告営業は広い業界を手掛けるため、前職とは異なる業界への転職であってもその知識やスキルを活かしやすいでしょう。

さまざまな業界の広告・メディアに関する知識

広告関連の職種経験があれば、その知識を活用できる場面は多いでしょう。

コピーライティングやイラスト、デザインなどの経験も同様です。

資格が必須の業界ではありませんが、特にWeb関連の知識は必須となるケースが多いです。

すでに取得している関連資格があれば面接の際にアピール材料になるだけでなく、資格取得の勉強が業務に関連した必須知識を身につける方法の1つにもなります。

広告業界の企画職で求められるスキルとは？

次に広告業界の企画職に求められるスキルを解説します。

企画職はマーケティングともいわれる、高いスキルが必要な仕事です。

広告に対する専門知識

企画職には、広告そのものに対する専門的な知識が必須です。

雑誌や新聞・テレビ・SNSなどのプラットフォームによって広告枠の金額は大きく変わり、効果的な手法も異なります。

加えて広告に載せる企業や商品・サービスによっても、どのような広告をどのプラットフォームに出すのかは変わるでしょう。

そのため、広告に対する幅広く専門的な知識は必要不可欠です。

データ分析力

広告知識に加えて、市場調査や収集した情報をもとにしたデータ分析の能力も非常に重要なスキルです。

上記でお伝えした広告の知識と、データ分析力の双方がなければ、効果的な広告を意図的に作ることは難しいためです。

広告には莫大な費用が掛かるため、感覚で広告の企画立案をすることは出来ません。

地道な市場調査と情報収集をもとに、確実性の高い広告手法やデザイン、プラットフォームを決定していきます。

広告業界の制作職で求められるスキルとは？

最後に広告業界の制作職で求められるスキルについてご紹介します。

制作職はポジションによって求められる素養やスキルが大きく変わるため、企業ごとの募集要項をしっかり確認しましょう。

IllustratorやPhotoshopなどの操作スキル

平面はIllustratorやPhotoshop、動画ならPremiereProなど、ポジションに合わせたソフトのスキルが必要です。

制作職に就いているスタッフの多くは、専門学校や大学などで上記の専門ソフトについて学習した人材で構成されています。

発想力

クライアントや広告代理店の意向に合わせて、魅力的なデザインを作り出す発想力が必要とされます。

特に広告は競合会社や既存の広告と差別化をしなければいけないことが多いため、既存デザインを踏襲するだけでなく新たな発想が必要です。

【あわせて読みたい】広告代理店のキャリアパスについてはこちら⇓

広告代理店の年収が高い理由｜将来性がある広告営業の仕事を解説

広告代理店の年収はなぜ高い  まずは、通常の営業と比較して広告営業はどれほど年収が高いのか、なぜ広告営業は年収が高いのかということを紹介します。 通常の営業職の平均年収 通常の営業...

広告業界で需要が高いスキルを習得して転職しよう

広告業界はクリエイティブで華やかな業界ですが、ポジションによって求められるスキルや素養は大きく異なります。

広告業界に興味がある方や、広告業界への転職を検討されている方は、転職エージェントに相談して情報収集から始めてみてはいかがでしょうか。

「広告業界の仕事に携わりたい」

「IT業界に転職して年収を上げたい！」

「もっと自分に合った環境で働きたい！」

などのキャリアのお悩みは是非、「IT・Web業界の知見が豊富なキャリアアドバイザー」にご相談ください！

IT特化の転職エージェントのGeekly（ギークリー）なら、専門職種ならではのお悩みも解決できる専任のキャリアアドバイザーがカウンセリングから入社後まで完全無料で全面サポートいたします！

転職しようか少しでも悩んでいる方は、お気軽に以下のボタンからご相談ください。