ベビーテックとは?赤ちゃん×ITの企業・サービス事例を紹介
この記事では、ベビーテックについて事例とあわせてご紹介します。ベビーテックは、赤ちゃんの育児を便利・安心にしたい、育児をもっと効率化・安心化したいと考える方に便利なIT技術です。注目されるようになった背景や、今後の動向についても解説します。
ベビーテックの企業・商品・サービス事例8選
ベビーテックは育児を助ける技術が主ですが、妊活を支援するサービスにも活用されています。
- ・読み聞かせアプリ「KIKASETE」
- ・妊娠・授乳期の健康管理アプリ「asken あすママコース」
- ・サブスクサービス「手ぶら登園」
- ・授乳・食事のサポートアプリ「授乳ノート」「ステップ離乳食」
- ・育児記録を総合的に管理「パパッと育児@赤ちゃん手帳」
- ・午睡見守りシステム「ベビモニ」
- ・夜泣き改善アプリ「Lullaby」
- ・妊活コンシェルジュ「ファミワン」
以下、ベビーテックの事例をご紹介します。
読み聞かせアプリ「KIKASETE」
Maria Project株式会社が提供する子供向け対話型知育アプリ「KIKASETE(きかせて)」の特徴は、読み聞かせるだけでなく気持ちや考えを引き出す質問を投げかける対話機能を備えている点です。
子育て世帯は育児と仕事で時間に追われがちです。
小学校入学前の小さな子供がいる家庭では1日あたりの家事時間が長いという調査結果に着目し、保護者が家事をしながらコミュニケーションがとれるような工夫がされています。
定期的に新作絵本も公開されており、人気の無料アプリです。
妊娠・授乳期の健康管理アプリ「asken あすママコース」
株式会社asken (あすけん)が提供するヘルスケアアプリ「あすけん」から、新しいアドバイスコース【妊娠・授乳期に!あすママコース】がスタートしました。
「あすけん」は食事の画像やバーコードなどからでもカロリーや栄養素を表示して、設定した目標に向けてのアドバイスをしてくれる食事管理アプリです。
あすママコースでは妊娠中・授乳中の方が体重や食事の記録を一度に行うことができます。
特に意識したい栄養素を摂るコツなど、AIから自動で的確なアドバイスをもらえるサービスです。
サブスクサービス「手ぶら登園」
「手ぶら登園」はBABY JOB株式会社が提供する、保育園で使えるサブスクサービスです。
おむつ・おしりふきが定額で使い放題になるため、保護者はひとつひとつに記名して毎日持参する必要がありません。
保育園でも園児ごとに管理する必要がなくなるため双方のメリットが大きく、導入施設は2024年7月現在、5,200か所を超えています。
授乳・食事のサポートアプリ「授乳ノート」「ステップ離乳食」
ベビーテックは、授乳を行う母親の負担軽減や、食事の安全性を高めることにも使用されています。
授乳ノートとステップ離乳食は、株式会社カラダノートが開発、運営しているアプリです。
授乳ノートは、毎日の授乳記録をつけるアプリです。乳房の負荷を抑えて授乳をアシストする電動さく乳機器や、授乳の履歴を転送し、赤ちゃんの成長記録を管理します。
赤ちゃんのお世話や生活の記録をつけることで、保護者が生活リズムや傾向を理解することをたすけます。
ステップ離乳食は、離乳食の食材管理ができるアプリです。
離乳食の食材の進め方を確認しながら、毎日の食事の内容や赤ちゃんの反応も記録しておくことで、チェックしながら進めることができます。
育児記録を総合的に管理「パパッと育児@赤ちゃん手帳」
赤ちゃんを対象とした知育・発育の分野でも、ベビーテックが活用されています。
タブレットを使った幼児向けのラーニングシステムや、スマホと連動した「スマートぬいぐるみ」など赤ちゃんの遊びに関するものや、様々な育児記録を総合的に管理できるアプリなどが代表的です。
株式会社ファーストアセントが提供しているパパッと育児@赤ちゃん手帳は、0歳~6歳くらいまでの子どもの生活記録を簡単操作で行えるアプリです。
生活状況と成長をグラフで見ることができるため、子どもの状況がよくわかります。
また、2万人におよぶモニターユーザーから収集した泣き声データなどをもとに、赤ちゃんの泣き声から「お腹が空いた」「眠たい」などの感情を推測するアルゴリズムを開発しています。
このアルゴリズムが正答率80%を記録したことで注目を集めています。
午睡見守りシステム「ベビモニ」
ベビーテックは赤ちゃんの安全を守るためにも活用されています。
睡眠時SIDS(乳幼児突然死症候群)を対策する睡眠監視デバイスなど、事件・事故を未然に防ぐためのサービスが代表的です。
事故の多い赤ちゃんの睡眠を可視化できる安心感から、保育の分野でも注目を集めています。
EMC Healthcare株式会社が提供するベビモニは、非接触型の午睡見守り支援システムです。
天井カメラを設置して赤ちゃんの睡眠時の姿勢を自動観察し、うつ伏せになった時にはアプリで通知してくれます。
センサーを取り付ける必要がないため、誤飲などの心配もなく安心して利用できると評判です。
夜泣き改善アプリ「Lullaby」
IoTデバイスを活用して子どもの体調を知り、健康管理に役立てるためにもベビーテックは活用されています。
計測した体温を自動で管理し、異常があれば通知してくれるスマート体温計や、夜泣き改善のためのサポートアプリなどが代表的です。
夜泣き改善「Lullaby」は、科学的根拠に基づいた知識によって赤ちゃんの夜泣きの改善をサポートしてくれるアプリです。
判断が難しい赤ちゃんの最適な寝かしつけのタイミングも、毎日の赤ちゃんの睡眠状況や生活リズムに合わせた最適な時間をAIが提案してくれます。
また、アプリを通して寝かしつけのプロに相談することもでき、赤ちゃんの夜泣きで悩んでいる方の強い味方になると好評です。
妊活コンシェルジュ「ファミワン」
妊活・妊娠中の方をテクノロジーで支援するためにもベビーテックは活用されています。
自宅でも妊活に取り組めるアプリや、医療機関と妊婦の連携を強化するサービスが開発されています。
医療機関と妊婦の連携を強化するサービスには、胎児の健康状態をリアルタイムで管理する胎児モニターや、周産期遠隔医療プラットフォームの導入などが代表的です。
ファミワン株式会社が提供するファミワンでは、不妊症看護認定看護師を中心に妊活の専門家がLINEを使って相談やアドバイス、情報提供を行ってくれます。
パーソナルデータを基に作成した妊活チェックシートをつけて妊活状況を管理できたり、自分に合った病院を選ぶことが可能です。
登録ユーザーは1.5万人を突破しており、妊活に励む女性の強い味方になるとして信頼を獲得しています。
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ベビーテックとは
ベビーテック(BabyTech)とは、Baby(赤ちゃん)とTechnology(テクノロジー)を組み合わせた造語です。
時代背景に伴いベビー用品・関連サービスの市場規模は拡大傾向にあり、近年はIT技術の進化も後押しする形で、ベビーテックは世界のみならず日本でも注目されています。
- ・保護者の負担軽減を目的としたIT/IoTサービスや製品
- ・ベビーテックに期待されている5つの領域
- ・ベビーテックが注目されている背景
- ・ベビーテックのメリット
上記4つの観点で、ベビーテックについて解説します。
保護者の負担軽減を目的としたIT/IoTサービスや製品
ベビーテックは、母親の負担が大きい妊娠・出産・育児のサポートや保育を効率化して、保護者の負担を軽減するためのIT/IoTサービス・製品(アプリなど含む)のことを指します。
2016年に、アメリカで毎年開催される世界最大級の電子機器の展示会「CES」(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)で「BabyTech Award」が開催され、新しいテクノロジーとしてベビーテックが紹介されました。
日本でも、2019年に「BabyTech Award Japan 2019」が開催されたことをきっかけに、育児にITやIoTを活用する動きが高まっています。
ベビーテックに期待されている5つの領域
ベビーテック導入による効果が期待されているのは、主に次の領域です。
・赤ちゃんの授乳・食事
・赤ちゃんの発育
・赤ちゃんの安全対策
・赤ちゃんの健康管理
・妊活・妊娠支援
毎年アメリカで開催される「Baby Tech Awards(ベビーテックアワード)」でも、この5つの領域で部門を設けて開催されています。
これらの具体的な製品やサービスの事例については、企業の情報とあわせて後ほど詳しく解説します。
ベビーテックが注目されている背景
出生数減少が続き、需要層が減少しているなかではあるものの、日本のベビー関連ビジネスの市場規模は微増傾向です。
少子化にもかかわらず、なぜベビー用品や関連サービスの需要が高まっているのでしょうか。その理由を4つ解説します。
共働き世帯の増加
以前は家庭に複数の親族が同居している状態が当たり前でしたが、現在は核家族が基本です。また、共働きの世帯も増加しています。
育児に人手を借りることもできず、多くの人が仕事と子育てを両立している状態です。
ベビーテックなら比較的安価で導入できる上に高い効果が期待できることから、共働きの世帯からの注目を集めています。
晩婚化による介護とのダブルケア
女性の出産年齢が高齢化していることが原因で、子育てを行う時期と両親・義父母の介護を行う時期が重なる「ダブルケア」が増加していることもベビーテック注目の要因となっています。
平成28年に内閣府男女共同参画局が発表した調査報告によれば、ダブルケアを行う人の数は約25万人と推計されています。
育児を行う約100人に3人がダブルケアを強いられているのです。
(参考:内閣府男女共同参画局『育児と介護のダブルケアの実態に関する調査』)
その結果、育児の負担を軽減することができるベビーテックが、ダブルケアをする方から注目されています。
保育士不足
ベビーテックが注目される要因として、保育士不足も挙げられます。
共働き世帯の増加に伴い、保育を必要とする世帯は増加しました。一方で、他職業と比較して給与が安いことや、業務上の責任や業務量の多さから、保育士の離職傾向が問題となっています。
そのため、従事している保育士の一人一人の業務量が膨大になっているのが現状です。
ベビーテックは、保育士が抱える業務をテクノロジーを生かして効率化してくれます。
保育現場が抱える問題とベビーテックが提供するサービスが合致した結果、保育業界でもベビーテックが注目されるようになりました。
IT技術の変化
IT技術の進化により、以前から需要のあった育児の問題を解決できるようになったことが、ベビーテック注目の大きな起因となっています。
IT市場規模は右肩上がりに拡大を見せており、IDCによると2025年は26兆6,412億円に到達する予測です。また2028年は30兆2,176億円との予測もあり、今後も拡大傾向が見込まれます。
このようにIT技術が進化を続け、市場規模を拡大するなかで、新しいベビーテックの製品やサービスもどんどん登場するでしょう。
(参考:IDC『国内IT市場産業分野別/従業員規模別 2025年最新予測を発表』)
ベビーテックのメリット
誰でも育児に携われる安心感が、ベビーテックがもたらしてくれる最大のメリットの1つです。
例えば、ベビーテックに期待されている赤ちゃんの安全対策や健康管理の領域では、IT技術で呼吸や心拍数をモニタリングしたり脱水状態に気づけるなど、赤ちゃんの体調変化を素早く察知できるという大きなメリットがあります。
日本では乳幼児突然死症候群(SIDS)の発症頻度はおよそ6,000~7,000人にひとりとされていますが、その他にも赤ちゃんには思わぬ危険行動が降りかかる可能性があり、保護者にとっては大きな問題です。
目を離すわずかな時間の安心をベビーテックが助けてくれるメリットは、保護者にとって大きなものでしょう。こういった技術は、保護者以外が子供の世話をする際にも役立ちます。
また、子育ての子育ての担い手が多様化することで、ワンオペ育児などの孤立の解消もメリットとして期待されています。
ベビーテックの今後
ここでは、 ベビーテックの将来性について解説します。
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技術の進化により医療や教育への活用も期待
ベビーテックは育児や子育ての支援だけでなく、医療面や教育面でも活用されて発展することが期待されています。
これからは、5G通信といった情報通信技術やAIによる情報分析が発達することで、赤ちゃんの健康状態・行動・感情・生活環境などのデータの分析が進んでいくと予想されているためです。
今後も優れたITシステムやIoTデバイスが開発されることに注目が集まっています。
子育てとテクノロジーを結びつけるベビーテックは、これからも開発、運用され、世界中にシェアを拡大していくでしょう。
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将来性の高いベビーテックの領域で活躍しよう
晩婚化や核家族化、それらが原因で起きる二次的な影響などをはじめとした近年の家庭状況からベビーテックは注目されるようになりました。
赤ちゃんの食事や健康を管理するベビーテックのサービスは、育児だけにとどまらず医療や教育の分野でも注目を集めています。
これからもベビーテックはさらに発展と普及を進めていくでしょう。
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