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キャリアコンサルタント資格の難易度や合格率を解説!受験費用や資格の活かし方は?

キャリアコンサルタント資格は2016年4月に国家資格となり、現在とても注目されている資格の1つです。資格取得を目指す方だけでなく、転職エージェントやハローワークの利用を考えるうちに、気になった方も多いことでしょう。ここでは資格の難易度や合格率を、試験を受けるために準備することや取得後のキャリアと併せて紹介していきます。

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キャリアコンサルタント資格の難易度と合格率は?

 

試験

 

国家資格キャリアコンサルタントは幅広い分野で必要とされている資格です。

人材紹介会社や企業内で働く人だけでなく大学のキャリアセンターや教育機関にも用いられています。

キャリアコンサルタント資格は実施している団体が2つあるのです。

団体によって合格率が少し変わってきますのでそれぞれのケースで紹介していきましょう。

 

日本キャリア開発協会(JCDA)

 

まずは日本キャリア開発協会(JCDA)の第17回の試験結果から見ていきましょう。

・学科受験者数・・・1,682人
・学科合格者数・・・976人
・学科合格率・・・58.0%

・実技受験者数・・・1,690人
・実技合格者数・・・1,004人
・実技合格率・・・59.4%

・学科・実技同時受験者数・・・1,288人
・学科・実技同時合格者数・・・706人
・学科・実技同時受験合格率・・・46.5%

学科と実技の片方ずつでは合格率は約6割となっています。
一方で、学科と実技の同時受験の場合、合格率は5割を切っています。

 

キャリアコンサルティング協議会(CC協議会)

 

それでは次に第10回キャリアコンサルティング協議会の試験結果を見ていきます。

・学科受験者数・・・407人
・学科合格者数・・・67人
・学科合格率・・・14.6%

・1級実技受験者数・・・763人
・実技合格者数・・・59人
・実技合格率・・・7.3%

こちらは1級試験ですが、合格率は非常に低い結果となりました。特に実技試験においては、合格率が10%を切っており、難関試験と言えるでしょう。

2級試験の場合には、2021年度前期実施の第26回学科試験の合格率は57.4%、実技試験の合格率は19.7%となっています。

 

国家資格の中ではシンプル

 

シンプル

 

以前までの試験も傾向としては大体こちらに近い数字が出ています。

日本キャリア開発協会(JCDA)の試験であれば、学科試験・実技試験共に約60%の合格率が出ています。学科・実技の同時受験も平均50%以上の合格率となっており、ハードルはそこまで高くありません。

国家資格の中では合格率は高く、難易度は高くない資格といえるのではないでしょうか。

少なくとも他の国家資格に比べるときちんと勉強した分だけ成果として反映されま、初心者や未経験の方であっても勉強さえしっかりすれば取得可能な資格といえるでしょう。

 

資格取得の合格ライン

 

学科

 

学科試験の合格ライン

 

学科試験は日本キャリア開発協会とキャリアコンサルティング協議会のどちらも同じ内容と合格ラインです。

4つの選択肢から正解を選ぶマークシート形式で1問2点の問題が50問出題されます。

100点満点中70点以上を取れば合格であり試験時間は100分です。

マークシート方式なので大学入試センター試験やTOEICに近いタイプといえるでしょう。

 

実技試験の合格ライン

 

コンサルティング

 

実技試験はどちらも「論述試験」と「面接試験」で構成されています。

しかし、論述試験のみ少し内容が異なりますので注意が必要です。

・日本キャリア開発協会の論述試験:逐語記録を読み設問に解答
・キャリアコンサルティング協議会の論述試験:事例記録を読み設問に解答

また面接試験はロールプレイ15分口頭試問5分で構成されています。

ロールプレイとは受験者がキャリアコンサルタントとなり面談を実施する試験です。

口頭試問は試験官からキャリアコンサルティングについての質問がなされ、それに答える試験です。

両方を合計して150点満点中90点以上を取れば合格ですが、1つ条件があります。

それは論述試験で40%以上の点数を取っており面接試験でも40%以上の点数を取ることです。

両方の試験で一定水準をクリアして90点以上を取らないと合格になりません。

学科と同時で受けた時に合格率が下がるのも1つにはこの条件があります。

 

キャリアコンサルタント試験の必要条件

 

資格

 

キャリアコンサルタント試験は誰でも受けることができるわけではありません。

事前にキャリアコンサルティングについての知識や実務経験が必要です。

現在、試験を受けるには以下の受験資格どれか1つ以上を満たす必要があります。

 

・厚生労働大臣が認定する講習の課程を修了した方

・労働者の職業の選択、職業生活設計又は職業能力開発及び向上のいずれかに関する相談に関し3年以上の経験を有する方

・技能検定キャリアコンサルティング職種の学科試験又は実技試験に合格した方

・キャリアコンサルタント能力評価試験の受験資格である養成講座を修了した方

 

このようにキャリアコンサルタントになるには相応の資格が欠かせません。

 

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まずはキャリアの相談をしてみる

 

受験するための準備

 

スクール

 

スクールに通って勉強する

 

キャリアコンサルタント養成講座を取り扱っているスクールは日本全国にあります。

通いやすいスクールを選んで通学制で必須カリキュラムを修了しましょう。

仕事をしながらスクールに通うことが難しい方は通信教育が可能なスクールもあります。

オンライン学習と通学を組み合わせて勉強するのがお勧めです。

厚生労働大臣が認定する講習をチェックしてみてください。

 

キャリアアドバイザーの経験を積む

 

アドバイザー

 

2つ目が人材紹介会社に就職しキャリアアドバイザーとして3年以上の実務経験を積むことです。

しかし人材紹介会社で未経験からキャリアアドバイザー業務ができるかどうかは会社によります。

スクールに比べると実戦的ですが不確実性も高くあまりお勧めできる方法ではありません。

もし現職が人材紹介会社や職業斡旋事業を行っている会社なら実務経験を積める機会があるでしょう。

その方はキャリアコンサルタントを目指す1つの選択肢として考えておくといいかもしれません。

 

キャリアコンサルタントの受験費用は?

 

お金

 

学科試験は8,900円、実技試験(論述・面接)は29,900円となっています。

【キャリアコンサルタント受験料】

8,900円+29,000円=38,800円

試験に合格すると厚生労働省に資格取得者として登録しなければなりません。

手数料8,000円と登録免許税9,000円が必要になります。

【名簿登録費用】

8,000円+9,000円=17,000円

つまり、キャリアコンサルタントとして合格し、名簿に登録するためにかかる費用は合計55,800円となるのです。

登録できたらキャリアコンサルタントとして名乗ることができるわけです。

 

資格更新費用

 

また、キャリアコンサルタント資格は5年ごとに更新が必要となります。

就職や転職の相談や斡旋を行うため新しい法律や知識・技術を取り入れる必要があると厚生労働省によって定められているのです。(参考:厚生労働省『更新講習の受講について』)

更新の際にはキャリアコンサルタント更新講習を受けることが義務付けられています。

内容は、知識の維持を図るための講習(知識講習)8時間と、技能の維持を図るための講習(技能講習)30時間です。

厚生労働大臣指定のキャリアコンサルタント更新講習を参考にすると、費用の目安は次の通りです。

 

【知識講習 /8時間】

一般…15,000円 /会員…12,000円

 

【技能講習 /6~7時間】

一般…20,000円 /会員…16,000円

【技能講習 /12時間】

一般…35,000円 /会員…28,000円

 

上記を参考にすると、技能講習は会員であれば72,000~80,000円、一般では90,000~100,000円が必要だという事です。

更新手数料の8,000円を加えますので、資格更新費用はおよそ次のようになります。

 

【資格更新費用】

一般:15,000円+72,000~80,000円+8,000円=95,000~103,000円

会員:15,000円+90,000~100,000円+8,000円=113,000~123,000円

 

資格更新するため合計で10万円程度が必要です。

厚生労働省では、例えば知識講習は2~3年で1回、技能講習は毎年6時間ずつというように計画的・段階的な受講を推奨しています。(参考:厚生労働省『厚生労働大臣指定 キャリアコンサルタント更新講習 開催情報一覧 』)

 

キャリアコンサルタント資格を活かしたキャリアをご紹介

 

キャリア

 

人材派遣・紹介会社

 

キャリアコンサルタントと聞いて最初に浮かぶ仕事が人材紹介会社での仕事ではないでしょうか。

正社員として転職活動をしている人にキャリアコンサルティングを実施し求人企業を紹介する仕事です。

休職者との信頼関係を築くことが必要なため、技術やスキルだけでなく人間力も身につけなければいけません。

キャリアコンサルタントの資格を存分に発揮できる仕事の最たる例といえるでしょう。

 

人事部門や人材開発部門で活躍可能

 

企業の人事部門や人材開発部門・人材教育部門などで資格を活かすことができます。

人材採用から社員の育成・定着のための施策を考え実行するなどの業務が可能です。

また、社員のキャリアコンサルティングも実施でき社員1人1人のキャリア設計をお手伝いします。

仕事をしながら自分のキャリアを考える時間を作ることが難しいと考える社員も多いでしょう。

カウンセリングをしてくれるキャリアコンサルタントを必要としている企業も多いです。

 

就業支援機関で働く

 

ハローワーク就職支援機関で職を求めている方々のサポートをする仕事があります。

業務も多岐に渡り求職者の求職活動のサポートやキャリア相談に乗るだけでいいでしょう。

就職するためのノウハウや知識をセミナーなどで話す機会もある仕事です。

求職者のスキルを補う職業訓練の受講や求職者本人が気づいていない強みを見つけてサポートしたりします。

求職者が面接でより自分のことをアピールできるようプロデュースしていくのです。

就職活動がうまくいった時はとてもやりがいを感じる仕事ではないでしょうか。

 

独立して働く

 

どこの組織にも属さず独立してキャリアコンサルタントとして仕事をしていくキャリアもあります。

企業から業務委託として仕事を受け従業員のキャリアサポートに従事するケースもあるでしょう。

また教育機関の指導者として学生のキャリア相談を実施したり講演活動を行ったりすることもあります。

資格を持っていると企業や団体からの信頼も得やすいのでフリーランスとしての活動も可能です。

 

実務経験を生かしてキャリアアップ

 

キャリアアップ

 

キャリアコンサルタント資格を取得し一定の実務経験を積むと更なるキャリアアップが可能です。

国家検定キャリアコンサルティング技能検定という試験を受けることができるようになります。

キャリアコンサルティング技能検定は実務経験5年以上で2級、実務経験が10年以上で1級の受験が可能です。

この検定もキャリアコンサルタント試験と同じく学科試験と実技試験に分かれています。

学科試験の合格率は2級で約60〜70%、1級は約50%と学科試験の難易度は高くありません。

しかし実技試験の合格率は2級が15%で1級は5%ほどと合格するのは非常に難しくなっています。

キャリアコンサルタントとして自身のレベルを上げていきたい方は是非挑戦してみてください。

 

最後に

 

コンサルタント

 

キャリアコンサルタント資格は国家資格であることから社会的信用のある資格です。

取得することができれば自身のキャリアの幅を大きく広げることができるでしょう。

しかし最初に養成講習を受ける必要があるため30〜40万円ほどの軍資金が必要となります。

この金額がネックとなって資格取得を先延ばしにしようと考える方もいるかもしれません。

その時は「専門実践教育訓練給付金」という制度を利用してみるといいでしょう。

この制度を使うと厚生労働大臣の指定する講習を受講して修了した場合にお金が戻ってきます。

資格取得を検討している方はハローワークに行って制度について聞いてみましょう。

試験は年に3回は開催されるのでしっかりと準備をして素敵なキャリアを実現してください。

 

まずはキャリアの相談をしてみる

この記事の監修者

ギークリーメディア編集部

主にIT・Web・ゲーム業界の転職事情に関する有益な情報を発信するメディアの編集部です。転職者であれば転職市場や選考での対策、企業の採用担当者様であればIT人材の流れ等、「IT業界に携わる転職・採用」の事情を提供していきます。

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