
源泉徴収票は退職後いつもらえる?もらっていない・届かない時の対処法も
退職後の源泉徴収票は、原則として退職後1か月以内に交付されます。 ただし前職の担当者の失念や、3月・12月などの繁忙期が重なると手元に届くのが遅れるケースも少なくありません。
年収アップを目指す転職において、源泉徴収票の未提出は「還付金がもらえない」「転職先に事務処理ができない人と思われる」などの可能性が大きなリスクです。
この記事では、源泉徴収票が届く目安や届かない時のストレスのない催促方法、紛失時の対処法までわかりやすく解説します。
すべての手続きをスムーズに完了させ、自信を持って新しいキャリアの一歩を踏み出しましょう。
【この記事はこんな人におすすめ】
・退職して1か月以上経つのに、まだ源泉徴収票が届かず不安な人
・転職先での年末調整や年収アップに必要な手続きを完璧にこなしたい人
この記事のまとめ
- 退職した会社の源泉徴収票の発行・郵送は、原則「退職後1か月以内」で、最後の給与と同時が多い。
- もらえない場合は速やかに会社に申請、督促しても問題ない。
- 転職先に提出しない場合のリスクは必ず確認しておくことが大切。
目次
源泉徴収票とは
源泉徴収票とは、「1月1日から12月31日までの1年間に、会社から支払われた給与総額」と「支払った所得税の金額」が記載された書類であり、年収と納税の証明書です。
通常、会社員は毎月の給与から所得税が「概算」で差し引かれています(源泉徴収)。
12月の年末調整によってその年の正確な税額が確定しますが、年の中途で退職した場合は、退職日までのデータが記載された状態で発行されます。
特に転職活動においては、前職の年収を正しく証明し、転職先で正しく税金の精算(年末調整)をしてもらうために不可欠です。
退職後に源泉徴収票を紛失したり受け取らなかったりすると、「税金を払いすぎる」「転職先での手続きが止まる」といった不利益を被る可能性があるため、確実に保管しておきましょう。
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退職後の源泉徴収票はいつもらえる?交付のタイミング
退職後の源泉徴収票は、基本的には法律で交付時期が定められていますが、退職する時期や会社の処理状況によって多少前後することがあります。
- 所得税法により「退職後1カ月以内」の交付が義務付けられている
- 3月退職など時期によって発行が遅れるケースがある
- 会社への申請は不要だが「電子交付」か「郵送」か確認がおすすめ
ここでは、一般的な交付タイミングと、遅れるケースについて、申請の要不要について解説します。
所得税法により「退職後1か月以内」の交付が義務付けられている
退職後の源泉徴収票は、所得税法(第226条)によって「退職の日から1か月以内に交付しなければならない」と定められています。これは会社の任意ではなく、全ての企業に課せられた法的義務です。
その年において支払の確定した給与等について、その給与等の支払を受ける者の各人別に源泉徴収票二通を作成し、その年の翌年一月三十一日まで(年の中途において退職した居住者については、その退職の日以後一月以内)に、一通を税務署長に提出し、他の一通を給与等の支払を受ける者に交付しなければならない。
引用:e-GOV『所得税法』
多くの企業では、退職後最後の給与計算」終わったタイミングで発行されます。
例えば、月末締め・翌月15日払いの会社を3月末で退職した場合、4月15日の給与確定後から1か月以内、つまり5月中旬までには届くのが一般的です。
もしも退職から1か月を過ぎても音沙汰がない場合は、発送漏れや手続きミスの可能性があるため、一度前職へ問い合わせてみることをおすすめします。
3月退職など時期によって発行が遅れるケースがある
原則は1か月以内ですが、時期によっては発行が遅延しやすいケースもあります。
特に注意が必要なのが3月退職です。3月は年度末決算や入社・退職の手続きが重なるほか、多くの企業で住民税の更新や算定業務が発生するため、経理・人事部門が極めて多忙になります。
また、12月退職の場合も、全社員の年末調整業務と重なるため、通常より時間がかかることが珍しくありません。
もし転職先から「〇日までに提出してほしい」と期限を区切られている場合は、あらかじめ対処しておきましょう。
法律の期限を待つのではなく、退職時や退職直後に「いつ頃発送予定か」をあらかじめ担当者に確認しておくと、転職先とのやり取りもスムーズに進みます。
会社への申請は不要だが「電子交付」か「郵送」か確認がおすすめ
源泉徴収票の発行にあたって、基本的に退職者側からの特別な申請は不要です。会社は退職者に対して自動的に発行する義務があるためです。
ただし、受け取り方法については事前に確認しておきましょう。
近年はペーパーレス化が進み、紙の郵送ではなくWeb上の社内システムからダウンロードする電子交付を導入する企業が増えています。
退職後に社内システムへログインできなくなると、自分で印刷できず困るケースがあるため注意が必要です。
「PDFで送られてくるのか」「自宅に郵送されるのか」を退職前に確認し、もしPDFであれば退職前に自分のPCやスマホに保存しておくか、紙での郵送を依頼しておきましょう。
退職後に源泉徴収票が必要な理由4つ
源泉徴収票は、退職後の税金手続きだけでなく、その後の生活やライフイベントにおいても重要な役割を果たします。
手元にないとどのような困りごとが起きるのか、代表的な4つのケースを確認しましょう。
①【転職先で】年内の入社なら転職後の年末調整で必ず使用する
退職した同じ年(1月1日〜12月31日の間)に新しい会社へ入社する場合、転職先で必ず提出を求められます。
これは、転職先の会社が「前職の給与」と「自社の給与」を合算して、あなたの1年間の所得税を正しく計算(年末調整)するためです。
源泉徴収票がないと、新しい会社で年末調整を受けることができません。そうなると、毎月の給与から多めに引かれている所得税が精算されず、本来戻ってくるはずの還付金が受け取れなくなってしまいます。
スムーズに新しい職場での生活をスタートさせるためにも、入社後速やかに提出できるよう準備しておきましょう。
②【自分で行う】年内再就職しない場合や副業があるなら確定申告に必要
退職した年内に再就職をしない場合や、12月31日時点でどこにも雇用されていない場合は、自分自身で確定申告を行う必要があります。
退職時に精算されなかった所得税を取り戻すためには、前職の源泉徴収票が不可欠です。
また、年内に転職できたとしても、副業で20万円を超える所得がある場合や、高額な医療費控除を受ける場合も確定申告が必要です。
申告時には給与所得を証明する原本、またはデータが必ず求められます。「自分には関係ない」と放置せず、税金を払いすぎたままにしないためにも、必ず手元に保管しておきましょう。
③【家族の扶養へ】年収103万円・130万円の壁を確認するため
離職期間中に家族の扶養に入ることを検討している場合、源泉徴収票はその判断基準となる年収を証明する重要な書類になります。
いわゆる「103万円の壁(税制上の扶養)」や「130万円の壁(社会保険上の扶養)」を超えていないかを客観的に示す必要があるためです。
扶養に入る手続きの際、健康保険組合や配偶者の勤務先から、その年の正確な収入額を確認するために源泉徴収票の提出を求められることが一般的です。
正確な数字が分からないと、意図せず扶養の範囲を超えてしまい、後から追加の納税や保険料の支払いが発生するリスクもあるため、しっかり数値を確認しておくことが大切です。
④【ライフイベント】住宅ローンの審査や賃貸契約の収入証明として
転職や退職を機に、引っ越しや住宅の購入を考える方もいらっしゃるでしょう。
源泉徴収票は、銀行のローン審査や不動産の賃貸契約において、最も信頼される収入証明書として扱われます。特に転職直後は「昨年度の年収」や「前職での実績」が審査の重要な指標です。
直近の源泉徴収票が手元にないと、審査がスムーズに進まなかったり、最悪の場合、希望の物件を契約できなかったりする可能性もあります。
将来的なライフプランを円滑に進めるためにも、退職後の源泉徴収票は大切に管理しておきましょう。
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源泉徴収票が届かない・もらえない場合の対処法
源泉徴収票が届かないと不安を感じてどう対処すべきかわからなくなってしまうかもしれません。
冷静に一度状況を確認して、前職との関係性に配慮しながら次のステップを確認しましょう。
- まずは前職の会社に「速やかに交付してほしい」と電話・メールで依頼する
- 会社と連絡が取れない・拒否される場合は「交付届出書」を税務署へ提出する
- 前職が倒産している場合は「破産管財人」への確認または税務署へ相談する
以下、それぞれ解説します。
まずは前職の会社に「速やかに交付してほしい」と電話・メールで依頼する
源泉徴収票が届かない理由の多くは、事務的なミスや発送の遅れです。まずは感情的にならず、前職の担当部署(人事や経理)へ連絡を入れましょう。
「転職先から提出を求められている」「確定申告の期限が迫っている」といった具体的な理由を添えて、「いつ頃発送いただけますか?」と伺いを立てるのがスムーズです。
もし電話で話しにくい場合は、記録が残るメールでの連絡も検討しましょう。
退職した会社と連絡を取るのは気が引けるかもしれませんが、源泉徴収票の発行は会社の義務であり正当な権利です。事務的な手続きとして割り切って依頼しましょう。
会社と連絡が取れない・拒否される場合は「交付届出書」を税務署へ提出する
何度催促しても応じてもらえない、あるいは「発行できない」と拒否された場合は、税務署の力を借りましょう。所得税法に基づき、税務署に対して「給与所得の源泉徴収票等の不交付届出書」を提出することができます。
この書類が受理されると、税務署から会社に対して発行するようにという行政指導が入ります。
ほとんどの会社は、税務署からの連絡があれば速やかに発行に応じます。
不交付届出書の手続きには給与明細書のコピーなどが必要になる場合があるため、退職時の給与明細もしっかり保管しておくと安心です。
前職が倒産している場合は「破産管財人」への確認または税務署へ相談する
前職の会社が倒産してしまった場合、誰が書類を発行すべきかが問題になります。
会社が破産手続き中の場合は、破産管財人となっている弁護士などが事務を引き継いでいるため、そちらへ発行を依頼することになります。
もし、すでに会社が消滅していて連絡先が一切分からない場合は、速やかに最寄りの税務署へ相談しましょう。
「会社が倒産して源泉徴収票が入手できない」旨を伝えると、給与明細書などをもとにした代替的な手続きや、確定申告の方法を案内してもらえます。
万が一の事態でも給与明細を保管しておけば方法はあるため、諦めずに相談しましょう。
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源泉徴収票をなくした場合の対処法
「大切に保管していたはずなのに見当たらない」「間違えて捨ててしまったかもしれない」と焦る必要はありません。
源泉徴収票は、たとえ紛失してしまっても正しい手順を踏めば再発行が可能です。
- 前職の会社に連絡すれば、退職後何年経っていても再発行は可能
- 自分で連絡しづらい場合は、転職先の人事担当者に相談できるケースもある
以下、落ち着いて対処するための参考にしましょう。
前職の会社に連絡すれば、退職後数年経っていても再発行は可能
源泉徴収票をなくした際の基本ルールは「発行元である前職の会社に再発行を依頼する」ことです。
会社には、源泉徴収票の元となる給与台帳などを一定期間(7年間)保存する義務があるため、退職から数年が経過していても基本的には再発行に応じてもらえます。
依頼する際は、総務や人事の担当者に「紛失したため再発行をお願いしたい」と伝えれば対応してもらうことが可能です。
郵送での受け取りが一般的ですが、近年はPDFデータでの再送に対応してくれる会社も増えています。
手数料がかかるケースは稀ですが、手元に届くまでには1〜2週間ほどかかることもあるため、必要だとわかった時点で早めに連絡するのがベストです。
自分で連絡しづらい場合は、転職先の人事担当者に相談できるケースもある
「円満退職ではなかったので、自分から連絡するのは気まずい」「すでに連絡を取りづらい関係性になっている」という場合は、転職先の人事や経理担当者に事情を話し、相談してみるのも一つの手です。
会社によっては、転職先の担当者が「入社手続きに必要なので」と、あなたの代わりに前職の会社へ発行を依頼してくれることがあります。
ただし、これは会社側の「善意」による対応であり、必ずしも全ての企業が引き受けてくれるわけではないという点に注意が必要です。
まずは自分で連絡を試みることが基本ですが、どうしても心理的なハードルが高い場合は、正直に現在の勤務先へ相談し、解決策を仰いでみましょう。
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【注意】転職先に源泉徴収票を提出しなかった場合のリスク
仮に転職先へ源泉徴収票を提出しなかったとしても、法的な問題になることはありません。源泉徴収票の提出は、義務ではないためです。
ただし、「出すのが面倒」「前職に連絡したくない」と放置してしまうと、結果的に自分自身が損をするだけでなく、新しい会社での評価に影響する可能性もあります。
未提出によって生じる3つの大きなリスクを理解しておきましょう。
転職先で年末調整が受けられず、自分で確定申告する手間が発生する
転職先に源泉徴収票を提出しない最大のデメリットは、会社で年末調整をしてもらえなくなることです。
年末調整は、前職と現職の給与を合算して行う必要があるため、書類が揃わないと手続きが完了しません。その場合、自分自身で年明けに確定申告会場へ足を運ぶか、e-Taxなどで申告書を作成する手間が発生します。
慣れない書類作成に時間を取られるだけでなく、申告を忘れると正しく税金が計算されないため、大きな負担となります。
所得税の還付が受けられず、結果として手取り額が減ってしまう
源泉徴収票を提出して年末調整を行うと、多くの場合、払いすぎていた所得税が還付金として戻ってきます。
しかし、提出を怠り確定申告もしなかった場合、この還付金を受け取ることができません。
本来なら12月の給与と一緒に数万円単位で戻ってくるはずのお金が手に入らないため、実質的に手取り額が減ってしまうのと同じです。
前職の給与額が不明なため、転職先での給与計算や住民税に支障が出る
源泉徴収票は、単に所得税の計算だけでなく、翌年の住民税の算出にも関わります。
書類が提出されないと、転職先の経理担当者はあなたの正確な年収を把握できず、自治体への報告や適切な給与天引きの処理がスムーズに進みません。
「期限を守れない」「必要な書類を出さない」という状態が続くと、新しい職場の人事担当者から「事務処理能力が低い」「前職で何かトラブルがあったのか?」と、余計な不信感を抱かれる原因にもなりかねません。
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退職後の源泉徴収票は早めに確保してスムーズな転職を
転職活動には、転職先の企業探しや応募書類作成などと同様に、スムーズな退職に向けた準備も欠かせません。
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