
Vertex AIとは?料金・機能とSageMakerとの違いを解説
Vertex AIについて調べてみたものの、Model GardenやGemini、料金体系など専門用語が多く、結局何ができるのかつかみにくいと感じるケースは少なくありません。
Vertex AIとは、Google Cloudが提供する機械学習・生成AIの開発から運用までを1つの環境で完結できる統合プラットフォームです。
この記事では、Vertex AIの基本機能や料金体系に加えて、他社プラットフォームとの違い、IT・Web業界特化の転職エージェントGeeklyの独自データをもとに、Vertex AI関連スキルを持つ人材の年収相場も紹介します。
【この記事はこんな人におすすめ】
・Vertex AIの機能や料金をひと通り理解したいIT担当者、エンジニア
・AI開発プラットフォームの選定や比較検討をしている担当者
・Vertex AI関連のスキルを身につけてキャリアアップや転職につなげたい人
この記事のまとめ
- Vertex AIは2026年にGemini Enterprise Agent Platformへ統合された。
- 料金は従量課金制で、モデルや処理内容により変動する。
- Geekly独自データで見る関連スキル人材の年収は600万円台が目安。
目次
Vertex AIとは?
Vertex AIは、Google CloudのAI・機械学習分野を代表するサービスとして、多くの企業や開発者から注目を集めています。
ここでは、Vertex AIの基本的な定義とできること、そして注目されるようになった背景を整理します。
- Vertex AIの定義とできること
- Vertex AIが注目される背景
Vertex AIの定義とできること
Vertex AIは、Google Cloudが提供してきた機械学習・生成AI向けの統合プラットフォームです。
モデルの選定から学習、評価、デプロイ、運用まで、AI開発に必要な工程をひとつの環境でまとめて扱えるように設計されています。
従来、機械学習を実務で使うには、データ前処理用のツール、学習用の計算基盤、モデル管理システムなどをそれぞれ別々に用意する必要がありました。
Vertex AIはこれらをワンストップで提供することで、開発者やデータサイエンティストの負担を大きく減らしています。
GoogleのGeminiをはじめとする最新モデルにアクセスできるほか、自社データを使ったカスタムモデルの構築も可能です。
Vertex AIが注目される背景
近年、多くの企業でAI・機械学習の活用が経営課題として位置づけられるようになりました。しかし、モデル構築には大量のデータ処理や試行錯誤が伴い、担当者の負担が大きくなる傾向です。
ツールが分散していると、データの受け渡しだけでも相応の工数がかかってしまいます。
Vertex AIは、こうした分散した工程をひとつのプラットフォームに集約することで、開発スピードの向上とコスト効率の改善を後押ししています。
BigQueryやCloud Storageなど、Google Cloudの他サービスとの親和性が高い点も、多くの企業に選ばれている理由のひとつです。
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【2026年最新】Vertex AIはGemini Enterprise Agent Platformへ統合
Vertex AIは長らく使われてきた名称ですが、2026年に大きな転換点を迎えました。
これまで培われてきた機能や思想を引き継ぎながら、AIエージェント時代に対応した新たなプラットフォームへと生まれ変わっています。
ここでは、統合の中身と、既存ユーザーやこれから学ぶ人への影響を確認していきましょう。
- 統合の概要と変更点
- 既存ユーザー・これから学ぶ人への影響
統合の概要と変更点
2026年4月に開催されたGoogle Cloud Next ’26において、Vertex AIは「Gemini Enterprise Agent Platform」という新しいブランドへ統合されることが発表されました。
これまでVertex AIというブランドで提供されていた機械学習・生成AI関連の機能は、より広い範囲でAIエージェントを構築・運用できる新しいプラットフォームの一部として位置づけられ直しました。
単なる名称変更ではなく、エージェント開発を軸にした機能拡張が図られている点が変更点です。
参考:Gemini Enterprise Agent Platform(旧称 Vertex AI)
既存ユーザー・これから学ぶ人への影響
すでにVertex AIを利用している企業やエンジニアにとって、当面は大きな作業対応が発生するわけではありません。管理画面やドキュメントへの反映は段階的に進められており、既存の環境が自動的に移行される設計になっているためです。
一方で、これから学習を始める人にとっては、検索する際に「Vertex AI」だけでなく「Gemini Enterprise Agent Platform」という名称も意識しておくことが大切です。
学習教材や求人票によって呼び方が異なるケースが今後しばらく続くと考えられます。
基礎となる機能や考え方はVertex AI時代から大きく変わっていないため、まずは本記事で紹介する基本機能をおさえておくと、名称の変化に振り回されることはないでしょう。
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Vertex AIの主な機能
Vertex AIには、大きく分けて「Model Garden」「Vertex AI Studio」「Custom ML Platform」という3つの機能があります。
それぞれの役割を理解しておくと、自社の目的に合った使い方を選びやすくなります。
Model Garden
Model Gardenは、GoogleやパートナーAI各社が提供するさまざまなモデルを一覧から選んで利用できる機能です。
Googleのマルチモーダルモデル「Gemini」のほか、オープンソースモデルや他社が開発したモデルも含まれており、目的や精度、コストに応じて選択できます。
一から自社でモデルを開発する必要がないため、AI活用のハードルを下げる役割を果たしています。
Vertex AI Studio
Vertex AI Studioは、学習済みのモデルをすぐに試せる開発環境です。
プロンプトを入力するだけでテキストや画像を生成したり、翻訳を行ったりできるほか、プロンプトの精度を高めるための支援機能も用意されています。
高度なプログラミングスキルがなくても扱いやすい設計になっており、AI活用を初めて検討する担当者にとって取り組みやすい入り口といえます。
Custom ML Platform
Custom ML Platformは、データの収集・処理からトレーニング、デプロイ、モニタリングまでの各工程を支援する機能群です。
チームで一元的にモデル開発を進めたい場合や、既存のモデルを自社データで細かく調整したい場合に活用されています。
専門的な知識を持つエンジニアが在籍しているチームであれば、より高度なカスタマイズも可能です。
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Vertex AIの料金体系と無料枠
AIツールを導入する際、多くの人が気になるのが費用面ではないでしょうか。
Vertex AIは従量課金を基本としつつ、初めて利用する人向けの無料クレジットも用意されています。
ここでは、料金の考え方と無料枠の活用方法を確認していきます。
- 主な料金体系の考え方
- 無料枠の活用方法
主な料金体系の考え方
Vertex AIの料金は、基本的に従量課金制を採用しています。使用するモデルの種類や呼び出し回数、処理するデータ量に応じて費用が発生する仕組みです。
具体的には、モデルの利用料に加えて、検索拡張生成(Grounding)機能や、安定した処理速度を確保するためのProvisioned Throughputなど、目的に応じたオプション料金が別途かかる場合があります。
利用規模やユースケースによって最適な料金プランが変わるため、実際に導入する際はGoogle Cloud公式の料金ページで最新情報を確認することをおすすめします。
参考:Gemini Enterprise Agent Platformの料金
無料枠の活用方法
新規に利用を始める場合、Google Cloud Model Garden公式ページによると最大300ドル分のクラウドクレジットが提供されており、これを使えば費用をかけずにVertex AIの機能を試すことが可能です。
学習目的で触ってみたい方や、まずは小規模な検証から始めたい方にとって心強い制度といえます。
無料クレジットの範囲内であると、Model Gardenでのモデル比較やAgent Studioでのプロンプト設計といった基本機能を一通り体験できます。
転職活動でVertex AIの経験をアピールしたい場合も、こうした無料枠を活用して実際に手を動かしておくと、面接での説得力が大きく変わってくるでしょう。
参考:Gemini Enterprise Agent PlatformのModel Garden
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Vertex AIと他プラットフォームとの違い
クラウドAI基盤を検討する際は、名称が似ている他サービスとの違いや、競合となる他社プラットフォームとの比較で迷う場面が少なくありません。
ここでは、混同されやすいGoogle Geminiとの違いに加え、代表的な競合サービスとの位置づけを整理します。
- Vertex AIとGoogle Geminiの違い
- Amazon SageMaker・Azure MLとの比較
Vertex AIとGoogle Geminiの違い
Vertex AIとGeminiは混同されやすい言葉ですが、役割が異なります。GeminiはGoogleが開発した生成AIモデルそのものを指し、Vertex AIはそのGeminiを含む複数のモデルを扱うための開発・運用プラットフォームです。
似た構図として、Google AI Studioで使えるGemini APIとの違いもよく話題にのぼります。Gemini APIは個人の学習や小規模なプロトタイピングに向いており、無料枠を使ってすぐに試せる手軽さが特徴です。
一方でVertex AI(Gemini Enterprise Agent Platform)は、企業利用を前提としたセキュリティ管理やガバナンス機能が充実しており、本番運用を見据えたシステム開発に適しています。
Amazon SageMaker・Azure MLとの比較
AI開発プラットフォームを検討する際、Amazon SageMakerやAzure Machine Learningも比較対象になりやすいサービスです。
| 比較軸 | Vertex AI | Amazon SageMaker | Azure ML |
| 提供元 | Google Cloud | AWS | Microsoft Azure |
| 強み | Geminiなど最新モデルへのアクセス、BigQueryとの連携 | 豊富な機能とAWSエコシステムとの親和性 | Microsoft製品群との統合、責任あるAIへの取り組み |
| 向いている企業 | Google Cloudをすでに利用している企業 | AWS中心のインフラを構築している企業 | Microsoft 365やAzureを活用している企業 |
いずれのプラットフォームも成熟したサービスであり、単純な優劣ではなく、自社が使っているクラウド基盤やチームのスキルセットに合わせて選ぶことが大切です。
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Vertex AIを扱えると何が変わる?メリットと需要の高まり
Vertex AIを実務で扱えるようになると、日々の業務効率だけでなく、AI人材としての市場価値そのものにも変化が生まれます。
ここでは、Vertex AIを扱うことで得られる具体的なメリットと、その背景にあるAI人材需要の高まりについて整理します。
業務効率化・技術力アップにつながる具体的なメリット
Vertex AIを扱えるようになると、複数のモデルを比較検証しながら最適なものを選べるようになり、業務の中でAI活用の幅を広げやすくなります。
BigQueryなど既存のデータ基盤と連携させることで、データ分析からモデル構築までを一貫した流れで進められる点も実務上の強みです。
また、AutoMLとカスタムトレーニングの両方を扱えるようになることで、コーディングを伴わない簡易な検証から、精度を追求した本格的な開発まで対応の幅が広がります。
AI人材の需要は高まっている
Vertex AIのようなクラウドAI基盤を扱えるスキルは、個人のキャリアにとっても価値のあるものになりつつあります。
経済産業省が公表している「IT人材需給に関する調査」では、2030年に最大で約79万人のIT人材が不足すると試算されており、なかでもAIやビッグデータを活用できる先端人材の不足が深刻だと指摘されています。
こうした背景から、クラウド関連のスキルを持つ人材に対する採用意欲は業界全体で高まっている状況です。
実際に、クラウドエンジニアの求人倍率が20倍を超えているという民間の転職エージェント調査結果も報告されており、AI・クラウド領域の人材需要は今後も拡大していくと考えられます。
参考:経済産業省「IT人材需給に関する調査」
開発から運用までを一気通貫で効率化
Vertex AIの大きな特徴のひとつが、開発から運用までを一気通貫で管理できる点です。
モデルの精度低下を検知するモニタリング機能やワークフローを自動化するパイプライン機能により、デプロイ後の運用負担を抑えられます。
複数のツールを個別に管理する必要がなくなることで、担当者は開発そのものに集中しやすくなり、結果としてプロジェクト全体のスピードアップにもつながります。
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Vertex AI・クラウドAIスキル人材の市場価値とキャリアの広げ方
前段で見たとおり、AI・クラウド関連のスキルを持つ人材への需要は着実に高まっています。
ここからは、実際にどの程度の年収が期待できるのか、また未経験からどのようにキャリアを広げていけるのかを、具体的なGeekly独自のデータとステップに沿って解説します。
- Vertex AI・クラウドAIスキル人材の年収帯【自社データ】
- スキルを活かすキャリアステップ
- 他クラウド(AWS・Azure)案件への応用可能性
Vertex AI・クラウドAIスキル人材の年収帯【自社データ】
Geekly(ギークリー)独自のデータを元に、Vertex AIそのものというよりも、Vertex AI上で扱う「生成AI」「機械学習モデル」といった関連スキルの年収水準を見ると、市場での評価の高さがうかがえます。
平均年収・中央値ともに600万円台後半の水準が目立ち、経験や実績次第では最大で2,000万円を超えるデータも見られます。
現年収が400万円台の場合、これらのスキルを段階的に身につけることで、500万円台以上への年収アップを狙える可能性が広がるでしょう。
これらの数値はあくまでスキル単位のデータであり、実際の年収は経験年数や担当領域、企業の事業フェーズによって幅があります。
現年収からどの程度の年収アップが見込めるかについては、実際の求人情報や転職エージェントとの相談を通じて確認しましょう。
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スキルを活かすキャリアステップ
実務未経験からVertex AIに関わるキャリアを目指す場合、いきなり高度なカスタムトレーニングに取り組む必要はありません。
まずはVertex AI StudioでのプロンプトエンジニアリングやAutoMLを使った検証など、比較的取り組みやすい範囲から経験を積むのがおすすめです。
そのうえで、自社データを使ったモデルのチューニングやパイプライン構築など、より専門性の高い業務に段階的に関わっていくことで、キャリアの幅を無理なく広げられます。
他クラウド(AWS・Azure)案件への応用可能性
Vertex AIで培った「複数モデルを比較検証する視点」や「MLOpsの基本的な考え方」は、Amazon SageMakerやAzure MLを扱う案件でも一定の応用が利きます。
クラウドAI領域はプラットフォームごとに細かな違いはあるものの、根底にある設計思想には共通点が多いためです。
特定のクラウドに依存しすぎない汎用的な知見を身につけておくことは、将来的なキャリアの選択肢を広げるうえでも有効な備えになります。
Vertex AIを扱える人材の需要は今後も高まると見込まれており、実務経験の積み方次第で年収アップや職種転換につなげやすい領域といえます。
未経験から挑戦する場合も、学習の順序とキャリアの方向性を整理しておくことが成功への近道でしょう。
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Vertex AIに関するよくある質問
Vertex AIについて特に多く寄せられる疑問をQ&A形式でまとめました。
学習を始める前の不安や、転職活動を意識した際に気になるポイントを解消しましょう。
- Vertex AIの利用に専門的なプログラミング知識は必要?
- Vertex AIのスキルは未経験からでも転職に活かせる?
- Vertex AIを扱える求人ではどのくらいの年収が期待できる?
Vertex AIの利用に専門的なプログラミング知識は必要?
A.AutoMLやVertex AI Studioを使う範囲であれば、高度なプログラミング知識がなくても扱えます。
一方で、独自のトレーニングコードを書いてモデルを細かく調整したい場合には、Pythonなどのプログラミングスキルや機械学習に関する知識が必要になるでしょう。
Vertex AIのスキルは未経験からでも転職に活かせる?
A.未経験からでも、学習の進め方次第で転職活動に活かすことは十分可能です。
Vertex AI StudioでのAI活用経験や、AutoMLを使った簡単な検証実績があるだけでも、AI活用に対する前向きな姿勢として評価されるケースがあります。
実務経験が少ない場合は、学習内容や成果物をポートフォリオとしてまとめておくと選考の場で説明しやすくなります。
Vertex AIを扱える求人ではどのくらいの年収が期待できる?
A.Geekly(ギークリー)の独自データでは、Vertex AIに関連する「生成AI」スキルの平均年収は627万円、「機械学習モデル」は684万円、「人工知能」は741万円となっており、いずれも中央値で550万円〜680万円程度の水準です。
経験や実績次第では、最大で2,000万円を超えるデータも存在します。
具体的な金額は担当する業務範囲や企業規模、経験年数によって差があるのが実情です。
自身の経験と照らし合わせた年収の目安を知りたい場合は、転職エージェントに相談しながら求人情報を確認する方法が有効です。
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Vertex AIの知識を武器に、キャリアアップ転職を目指そう
Vertex AIは、Googleが提供するAI開発の統合基盤として、多くの企業から注目を集めてきました。
これからクラウドAIのスキルを身につけたいと考えている方は、無料枠を活用しながら少しずつ実践経験を積んでいくことをおすすめします。
小さな積み重ねが、年収アップやキャリアアップを見据えた転職活動において、大きな武器になるでしょう。
「今の年収に納得できていない」
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「転職の進め方が分からず、何から始めればよいか不安」
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