
ITの力で更なる発展を目指す。IT本部が描くマブチモーターの未来とは
「国際社会への貢献とその継続的拡大」という経営理念のもと、世界トップクラスのシェアを持つ小型モーターを製造販売するマブチモーター株式会社。今回は、IT本部に属するIT企画室と情報システム部にてご活躍されている、Y.S様、M.H様、O.K様に、IT本部の魅力ややりがい、今後の展望について語っていただきました。ぜひご覧ください。
最終更新日:
Y.S様/IT本部/IT企画室室長
1989年マブチモーター株式会社に新卒として入社。
生産技術、生産管理、経営企画を経験。2022年より現職にて、経営とITを結び付けるIT戦略及びシステム開発など数多くのプロジェクトに参画。
M.H様/情報システム部/グループマネジャー
2009年SIreからマブチモーター株式会社に中途入社。
当社基幹システムにおけるアーキテクチャ構築やシステム開発など数多くのプロジェクトに参画。
O.K様/IT企画室/PMOスタッフ
2022年SIerからマブチモーター株式会社に中途入社。
システム開発を経験したのち、現在はPMOスタッフとして、DX推進・システム開発等のプロジェクト推進役として数多くのプロジェクトに参画。
IT本部に属するIT企画室と情報システム部のミッションとは
―IT本部に属する、IT企画室と情報システム部のミッションを教えてください。
Y.S様:弊社のIT本部には、大きく分けてIT企画室と情報システム部の2つの組織があります。それぞれ役割やミッションが異なっていて、IT企画室は“攻めのIT”、情報システム部は“守りのIT”を担っています。
まずIT企画室は、会社全体の経営方針や新規プロジェクトに対して、“ITでどう貢献できるか”という観点で戦略を立て、推進していく部署です。たとえば、これから何か新しい業務プロセスをつくる、あるいは海外拠点との情報連携を強化するといった場合に、その全体像を描いて、どういうシステムが必要なのか、どんな順序で導入すべきかといった企画を担っています。
一方で情報システム部は、システムを導入した後の運用や保守、トラブル対応、ユーザーサポートといった、日々の業務を支える非常に大事な役割を担っています。たとえば、新しいツールを入れたとしても、それが使いづらかったり、運用が回らなければ意味がありません。現場に近い立場で、安定稼働を守り、改善を繰り返していくことが情報システム部のミッションです。
そして、IT企画室と情報システム部が連携して取り組んでいるのが*¹『経営計画2030』の実現です。弊社では売上高やROICといった財務指標だけでなく、サステナビリティや人材育成といった未財務目標にも力を入れています。たとえばグローバル経営においては、世界中の拠点から正確かつタイムリーに情報を集め、経営判断を迅速に下せる環境をつくる必要があります。また、社員一人ひとりの生産性を高めるために、業務プロセスの見直しやツールの導入も重要です。
こうした目標に向けて、IT企画室は中長期的な視点でロードマップを描き、情報システム部がそれを地に足のついた形で支えていく。どちらが欠けても実現できないミッションだと思っています。それぞれの立場で、会社の未来を支えているという自負を持ちながら、私たちは日々取り組んでいます。
出典:*¹『経営計画2030』について
―IT本部の今後の活動方針についてお聞かせください。
Y.S様:今後のIT本部の活動方針として私たちが重視しているのは、大きく分けて2つの軸です。グローバル経営を支えるためのIT基盤の刷新、業務効率化と生産性向上です。
まず1つ目の軸であるグローバルなデータ活用の高度化についてです。現在、世界中の拠点で様々な業務システムが稼働していますが、全社のデータを一元管理し、リアルタイムで活用できるようにするための基幹システムの統廃合とリプレイスを進めています。
これは一部の部署や国内に限った話ではなく、グローバル全体を対象にした構造改革です。2030年に向けて、意思決定のスピードと精度を圧倒的に高めるIT基盤をつくることを目指しています。
2つ目の軸は、業務の効率化と社員一人ひとりの生産性向上です。今の時代、単純作業や定型業務は必ずしも人が時間をかけて行う必要はありません。そこで私たちは、生成AIやRPAといった先進技術を積極的に取り入れて繰り返し業務の自動化を図るとともに、人が本来集中すべき創造的な業務にフォーカスできるような環境づくりを進めています。単なる便利ツールの導入ではなく、“どうすれば社員の仕事そのものが変わるか”という視点から、全社的にKPI(工数削減や生産性)を設定して取り組んでいます。
この2つの軸を中心に、私たちは“ITを経営の武器にする”という思いで活動を続けていきます。社内の枠を超えて、ビジネスとテクノロジーをつなぐ架け橋としての役割を、今後更に強化していきたいですね。
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経営陣を巻き込んで業務改革を推し進めるIT本部の概要
―IT企画室、情報システム部の組織体制について教えてください。
Y.S様:現在、私たちIT本部は全体で37名の体制です。内訳は、IT企画室が11名、情報システム部が23名、そしてマネジメント層が2名という構成です。平均年齢は45歳とやや高めですが、そのぶん落ち着いた雰囲気の中で、安定感のある運営ができていると感じています。
中途採用が18名、新卒が13名、派遣社員が2名という構成で、中途の比率がやや高いですが、新卒のメンバーも組織の中でしっかりと活躍してくれています。
組織の雰囲気としては非常にフラットです。上下関係に縛られることなく意見を言いやすい空気があって、例えば20代の若手社員が「この業務をこう変えた方が良いのでは?」と提案した内容が、短期間で改善施策として正式に採用されたこともあります。アイディアを思いついたとき、それを“実現まで持っていける環境”があるというのは、この組織の大きな魅力だと思います。
更に大きな特長として、経営陣との距離が非常に近いことが挙げられます。私たちIT本部では、月1回のペースで経営トップと定期的なディスカッションの場を設けていて、年に10回以上は直接意見を交わす機会があります。そこでは単なる報告にとどまらず、現場のリアルな声や課題感、さらにはITをどう経営に活かすかといったテーマで、率直な意見交換が行われています。
このように、現場のアイディアが経営に直結し、会社全体の方針に反映されていく。そうしたサイクルが確立されているのは私たちの組織にとって大きな強みです。実際に、現場発信の内容が経営判断を動かした例も多く、私たち自身も“自分たちの仕事が経営に貢献している”という手応えを持って働くことができています。
O.K様:私も日々感じているのですが、IT本部はとても風通しが良く若手でも堂々と意見が言える雰囲気があります。意見を伝えて終わりではなく、“ちゃんと届いて、ちゃんと動く”という実感があるんです。それが大きなやりがいにつながっていますし、“自分たちの声が組織を動かしている”という自負にもなっています。
上下関係というよりは、みんながフラットに議論し、考えをぶつけ合える関係性があります。経営陣との距離も近くて、現場の声に耳を傾けてくれる体制が整っている。そういう意味では、若手にとってもチャンスが多く、挑戦しやすい環境だと感じています。
Y.S様:組織をより良くするための提案や改善が年齢やポジションに関係なく受け入れられ、しかもスピーディーに実行に移される。IT部門が経営と密に連携しながら、自らも変革の主体として働ける環境がある。これは、他にはなかなかない貴重な強みだと思っています。そういった意味では風通しの良い環境ですね。
―今後の方針に対する現在のフェーズ及び抱える課題は何ですか?
Y.S様:私たちは今、IT本部として“ただデジタル化を進める”というだけではなく、会社全体の変革の土台を築くようなフェーズにいると感じています。私たちはもともと製造販売している事業会社ですので、お客様にモノを届けることが本業ですし、ITが必ずしも最先端である必要はないと思っています。ただ、IT化の遅れが競争の阻害になるということはあってはいけないと考えています。
そのため、今のフェーズとしては“どこまでITを導入すべきか”、“どこまでデジタル化を推進すべきか”という線引きを明確にしながら、計画的にIT化を進めていく段階にあると捉えています。IT部門としては、全社の業務に対して課題を可視化しながら何を優先的に変えるべきかを整理し、それをロードマップに落とし込んでいく。そういった戦略的な整理と実行が求められているフェーズです。
IT化推進の一環として、社員一人ひとりのITリテラシーを底上げするために、ITパスポートの取得奨励制度を導入しました。制度がスタートしてまだ1年程度ですが、すでに800人の対象者のうち400人以上が取得しています。そういった形で社員にもITの理解を進めてもらうことにも並行して取り組んでいます。
―現在進行しているプロジェクトの目的と概要を教えてください。
Y.S様:今、私たちが取り組んでいるのは、会社の根幹に関わる大規模な基幹システムの刷新プロジェクトです。ERPパッケージの導入をはじめ、社内で長年使われてきたスクラッチ開発のシステムも含めて、5年ほどかけて段階的に再構築していく計画です。単なるシステムの入れ替えではなく、会社として“これからどう働いていくか”を再設計するような取り組みです。
ここまでの規模になると、やはり1番の課題は人材です。社内の育成ももちろんやっていますが、時間は限られています。スピード感をもってプロジェクトを動かすためには外部の方の力が必要なので、採用にはかなり力を入れています。
M.H様:私の方では、情報システム部で特に基幹系の業務システムを担当しています。社内の中でもこの分野は特に長く続いている業務領域で、メンバーもベテランが多く、50代の社員が大半を占めています。
だからこそ今回の刷新は、単なるシステムの見直しにとどまらず、“次の世代にどうバトンを渡すか”という意味でも非常に大事なタイミングだと思っています。これからの会社を支える世代の方に、ぜひプロジェクトの中核に入ってもらって、新しい仕組みを自分たちの手で作り上げていってほしい。その流れが自然と“世代交代”にもつながっていくと考えています。
O.K様:私が関わっているERP刷新は、まさにそのバトンをどう形にするかというプロジェクトなんです。今はIT企画室と連携しながら、現場で実際にどう使われる仕組みに落とし込むかを具体化している段階です。
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「やってみたい」に応えてくれる。事業会社ならではの魅力とは
―マブチモーターに入社した場合、どのような経験を積むことができますか?
O.K様:私はキャリア入社で、今4年目になります。正直、入社前はメーカーの情報システム部は、ある程度役割が固定されていてあまり自由が利かないのかなと勝手に思っていたんですが、実際はまったく逆でした。
私はもともとSIer出身で開発スキルを持っていたこともあり、業務システムの企画から実装、現場とのコミュニケーションまで幅広く任せてもらっています。たとえば、製造部門の方と「もっとこうすれば作業が楽になるんじゃないか」とディスカッションしながら、アイディアを一緒に形にしていく。システムを作るというより、“仕組みをともに作っていく”感覚が強いんです。
ありがたいのは、「やってみたい」と声を上げた時に、ちゃんと背中を押してくれる文化があり、「じゃあ任せるよ」「まずやってみようか」と、チャンスをくれる土壌があるので、好奇心旺盛な方にはすごくフィットする環境だと思います。
Y.S様:O.Kさんが言った通り、“自分の仕事が誰のために役立っているのかが見える”というのは、事業会社ならではの魅力だと思っています。
SIer時代の経験を持っている方の中には、納品して終わりだったり、保守だけだったりと使われている実感が持てなかったという声も多いです。ですが当社では、企画・開発・導入・運用すべてを自分たちで担うので、ユーザーがどう使ってくれているか、どんな反応が返ってくるのかがリアルにわかる。これはやっぱりやりがいにつながりますね。
しかも今は、全社を巻き込むような基幹システムの大規模刷新プロジェクトが動いています。ERP導入を含め、5年かけて全社の業務基盤を再構築していくプロジェクトで、IT企画室と情報システム部がタッグを組み、企画・構想段階から一貫して進めているところです。
ですので、タイミング的にも非常に面白いフェーズにありますし、入社直後から中核メンバーとして活躍できるチャンスも十分あります。システムを入れるだけではなく、“会社をどう変えていくか”に関わりたいという方にとっては、まさにうってつけのフィールドだと思います。
―業務の中で、どのようなスキルや経験が活かせますか?
Y.S様:IT企画室のメンバーが担う上流工程においては、コンサルティングとして入っていただいているパートナー企業様もいるので、IT戦略の立案や構想策定等に携わっていた方の経験を活かせるでしょう。
具体的には、事業部門と会話しながら“今どこに課題があるか”、“それをどう解決したいのか”を言語化し、プロジェクトの骨組みを描くところから始まります。単に要件定義をするだけでなく、“あるべき姿”そのものを描く力が問われます。
超上流工程と呼ばれている、いわゆるシステムを作る前の段階のところの仕事もスキルとして活かせますし、あるいは実際にシステム作りになれば、具体的に形にして行くためのテクノロジーに関するスキルや知識は活かせると思います。
更に、弊社はグローバルで約30拠点を展開しているため、国内だけでなく海外のIT課題にも対応する機会が豊富です。たとえば各拠点でのERP展開や、グローバル標準のルール整備、多言語・多文化を前提とした調整等、“IT × グローバル ×調整力”といったスキルを活かしたい方には、非常に魅力的なフィールドだと思います。
特に海外とのコミュニケーションが得意な方や、英語での折衝経験がある方には、拠点をまたいだプロジェクトマネジメント等を担っていただける機会も多くあります。
―IT本部に求める人物像について教えてください。
Y.S様:私たちの仕事は事業会社の社内SEであり、社内情報システム部門なので、様々なユーザーや業務にかかわる機会があります。そういった環境で活躍できるのは、テクノロジーの領域だけの狭い範囲ではなく、幅広く色々なことを学んだり、触れることで可能性を広げていきたい方だと思います。
大切なのは、単にシステムを作って終わりではなく、導入後も“本当に役に立っているか”、“困っている人がいないか”を継続的に見ていくことです。だからこそ、“自分の仕事がどう役立っているのか”を肌で感じたい方には、ぴったりの環境です。
M.H様:私も以前はSIerにいましたが、当時は納品して終わり、ということが多くありました。しかし入社してからは、“自分が作ったものがどれだけ利益に貢献しているか”を実感できるようになり、大きなやりがいを感じています。
IT本部には企画やシステムの開発、業務システムの運用等様々な業務があるので、その中から興味のある分野にチャレンジしていただいたり、管理職になる等色々なパターンがあります。得意分野や興味のある技術がある方なら、更にスキルアップできるのではないでしょうか。
O.K様:IT本部には“現場と一緒に課題を解決するのが楽しいと思える方”が合っていると思います。自分たちが作ったシステムが会社にどう貢献しているかということや、現場の方々が抱える課題をどのように改善できるか、といったことに真摯に向き合えることが事業会社の情報システム部門としての1つの魅力であり、SIerで働いていた時代では味わえなかったやりがいです。
Y.S様:また、弊社は40年以上前からITを活用した業務改革に積極的に取り組んでいるため、全社的な基幹システムの大規模刷新プロジェクトも盛んであり、経営トップ含めて一丸となって業務改革に取り組むことが非常に得意な会社です。
そのため、「ITの力でもっと会社を良くしよう」という動きや「会社の風土そのものを変えて行こう」という社風があります。経営層も巻き込んでプロジェクトを進められるので、アプリケーションやシステムアーキテクチャに理解があり、チャレンジしたい方はぜひ来ていただければと思います。
特にPM、プロジェクトマネージャー経験をお持ちの方や、プロジェクトマネージャーの経験まで行かなくても、PMOスタッフやPMOのリーダーとして、ある程度のサイズ感のプロジェクトに一定期間、携わった経験が複数ある方は即戦力として歓迎しています。
M.H様:基幹システムのプロジェクトに関しては、導入に携わった経験や、製造業で業務改革をした経験があるとスムーズかと思います。ITベンダーで培った知識をより深めたいけど、今のITの現場ではなく、色々なことに挑戦したいという思いを持った方にピッタリな環境です。
例えば営業システムが強い、営業の業務経験があるとか、生産業務や物流業務、会計業務に関する知識や経験があると業務に役に立ちますね。
Y.S様:そうですね。当社は製造業であり物を仕入れて作って売るということが本業なので、製造業のプロセスやサプライチェーン等の業界理解があるとなお良いかと思います。
そして最後にお伝えしたいのは、弊社は“やりたい”を応援する仕組みが本当に整っているということです。創業以来黒字経営が続いていて、会社をより良くするためのプロジェクトであれば予算もしっかりおりてきますし、ITに携わる人材に関しても“これ以上人を増やさないで”と言われることはありません。裁量と責任が明確で、意思決定が早いのが特徴です。この働きやすさは、中途の方ほど強く実感できることだと思います。
資格取得のための支援制度も充実しており、資格奨励金やeラーニングも整っています。そこで学ぶことで評価にもつながるため、スキルアップしながら理想のキャリアもかなえていくことができます。トップダウンでIT施策を進められる環境があるからこそ、「本当に会社を変えるプロジェクト」を自らの手で動かすことができる。こういった環境を面白いと感じられる方とぜひ一緒に働きたいと思っています。
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