
数千万ユーザーを支えるシステム開発。ソフトバンクがAIを駆使して挑むミッションとは
移動通信・固定通信サービスを基盤に数千万のユーザーの生活を支えるソフトバンク株式会社。今回は、ソフトバンク株式会社 モバイルフロントシステム部部長の橋口様とモバイル基幹システム部部長の大沼様に、目指すミッションとAIの活用、チームでの働き方について語っていただきました。是非ご覧ください。
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目次
橋口 浩文様 / IT統括 ビジネスシステム開発本部 モバイルシステム統括部 モバイルフロントシステム部 部長
2012年7月ソフトバンクモバイル株式会社(現ソフトバンク株式会社)入社。
ソフトバンクのモバイル事業における契約申込のフロントシステム開発を担当。
現在は、ソフトバンクショップ、オンラインストア、法人顧客のモバイル契約におけるフロントシステムのIT責任者として様々なプロジェクトに従事している。
大沼 武仁様 / IT統括 ビジネスシステム開発本部 モバイルシステム統括部 モバイル基幹システム部 部長
2007年10月ソフトバンクモバイル株式会社(現ソフトバンク株式会社)入社。
ソフトバンクのモバイル事業における顧客・契約管理領域の保守開発、運用業務を担当。
現在は、モバイル契約における注文~登録~契約~開通までの基幹領域全般におけるシステムの保守開発業務に従事しながら刷新PJをはじめ、様々なプロジェクトにおいてPM、PMOにも従事している。
ビジネスシステム開発本部について
―ビジネスシステム開発本部の事業内容を教えてください
大沼様:ビジネスシステム開発本部は、一般的なIT部門や情報システム部として、事業部門や業務部門から指示や依頼を受けるだけでなく、私たちから事業部門や業務部門に対してITに関する提案も行う部署です。
今まで社内でできたシステムは、それぞれの組織の範囲でできることに注力しており、いわゆる個別最適な状態でした。現在は「都市計画」と「羅針盤」という2つを旗印に、システムの全体最適を目指し改善を行っています。
現状のようにバラバラに構築され、非効率となっているシステム状況を無秩序な街並みに例え、これらを近代的な都市化にすることを目指す指針として「都市計画」を掲げています。具体的には、通信業界の国際標準団体である「TM Forum」の整備したフレームワークをベースに、システムの機能配置を見直すなど、刷新を行っています。もうひとつの「羅針盤」では、システム実装における考え方やアーキテクチャ方針について共有しており、現在はその2つの軸でシステムを刷新している途中段階となっています。
ビジネスシステム開発本部の中のモバイル通信事業領域のITシステム開発を担うモバイルシステム統括部に、モバイルフロントシステム部、モバイル基幹システム部が所属しています。
モバイルフロントシステム部ではWebサイトのユーザーが直接目にする部分を管理しており、モバイル基幹システム部では申込から契約管理、開通までの基幹系業務システムを管理しています。
―モバイルフロントシステム部・モバイル基幹システム部のミッションを教えてください
橋口様:モバイルフロントシステム部では、お客様がモバイル回線を開通するために、ソフトバンクショップや量販店、オンラインショップで機種やプランを入力していただく画面のシステム開発・保守、UI/UXの改善をメインの業務としています。
私たちは内製化に向けた正社員採用の強化とAIを活用した生産性向上、システムの安定化をミッションとして掲げています。
現在はシステムのアーキテクチャ刷新を行っておりIT部門の内製化を目指しているため、モノづくりが出来る正社員の採用に力を入れています。
また、AIを活用して業務効率を改善していたり、各システムが安定的に作動するように品質にもこだわって業務を進めています。
大沼様:モバイル基幹システム部も同じで、AIを活用した業務で生産性と効率を高めていくということをミッションに掲げています。
―モバイルフロントシステム部・モバイル基幹システム部の今後の活動方針と課題についてお聞かせください
橋口様:モバイルフロントシステム部は同じシステムを10年以上活用しており、機能が積み重なって密結合になってしまっています。そのため新たなサービスを導入するとなると、コストと時間が非常にかかってしまう課題があります。
その課題を解消するために、アーキテクチャを変えていく取り組みをしています。
また、システムが事業やサービスに追いついていないという点も課題としてあるため、ブラックボックスを作らないということも今後のために意識したいと考えています。
大沼様:私たちのいる通信業界の事業が横並びに近い形になっていく中で、事業部門のサービス提案にIT部門がしっかり追随していくということはひとつ大事なことであり、それがお客様の利益にも繋がることだと考えています。
モバイル基幹システム部としても、古いシステムは一部ブラックボックス化していたり、モダンな開発手法が取れずに俊敏性が欠けてしまうという点が課題と考えています。AI等の新たな技術を取り入れていくためにも、正社員を採用してより効率化に力を入れていきたいと考えています。
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モバイルフロントシステム部・モバイル基幹システム部の組織について
―モバイルフロントシステム部、モバイル基幹システム部の組織体制について教えてください
橋口様:モバイルフロントシステム部は数十名規模の組織で、30代半ばを中心に幅広い年代の社員が在籍しています。新卒・中途ともにバランスよく構成されています。
大沼様:モバイル基幹システム部も同規模のチームで、平均年齢は30代後半程度です。中途入社のメンバーがやや多く、さまざまな経歴を持つ社員が活躍しています。
チームの雰囲気はよいと思います。最近も何人か中途採用で入社した方がいるのですが、最初はどのような人と働くのか不安に感じている人も多い中で、実際に働いてみると全く心配はいらなかったという声も聞きます。部長や課長にも質問がしやすいので、中途入社の方でも安心できる環境かと思います。
―モバイルフロントシステム部、モバイル基幹システム部でご活躍されている方について教えてください
橋口様:モバイルフロントシステム部には能動的な方が多く、仕事を待っているというよりはどんどん自ら動くメンバーが多いです。チームでは技術や最新情報のキャッチアップも積極的に行っています。
チームでは現在アジャイル開発をスクラムで組んで行っており、一人で黙々と作業をするのではなく、チームで交代しながらプログラミングをしているので、情報を共有しながら技術力の向上を図っています。
大沼様:モバイル基幹システム部にも自ら積極的に動き、新しいことにチャレンジする方は多いです。また、昨今では新しいAIに関するツールや情報がどんどん出てきているので、そのような情報をしっかりキャッチアップし、どう活用していくかを考えていける前向きなメンバーが活躍しています。
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モバイルフロントシステム部・モバイル基幹システム部で働く魅力とは
―モバイルフロントシステム部、モバイル基幹システム部の魅力ややりがいについてお聞かせください
橋口様:モバイルフロントシステム部は顧客接点が多いポジションなので、私たちが作ったシステムがソフトバンクショップのクルーやユーザーの方に使ってもらえるという点はやりがいを感じられるポイントかと思います。
また、会社としてAIを制限なく使える環境にあるので、開発プロセスの中にAIを活用していけるという点も魅力のひとつかと思います。サービスを利用するユーザー数が多く、その分トラブルやエラーが起きると影響も大きいため、影響力という面でのやりがいもあるかと思います。
大沼様:モバイル基幹システム部はソフトバンクやワイモバイル、LINEMOの数千万のお客様の契約情報を保持しています。それだけ多くの人の生活の一部で役立っていると考えられることが一番のやりがいかと思います。
フロントシステムを顔とするのであれば、基幹システムは心臓、一部頭脳の役割を持っています。絶対に止められないシステムを保守・開発していくという緊張感もある中、数千万のお客様の日常を支えているという点は魅力のひとつだと考えています。
―大手通信キャリアとして、他社との違いや強みは何でしょうか?
大沼様:通信インフラにプラスし、様々なグループシナジーを活かせるという事、またスピード感ある意思決定、変化適応力は大きな強みではないかと考えます。
また、会社全体としての積極的なAI活用も強みの一つです。
それらを背景に、エンジニアとして広い活躍の場がある事は他社にはない魅力ではないかと思います。
―モバイルフロントシステム部、モバイル基幹システム部として築けるキャリアについてお聞かせください
橋口様:まずはフロントエンドの開発エンジニアとしてスタートします。その後はエンジニアの道を極めてプロフェッショナルとして活躍するか、プロジェクトの責任者としてキャリアを積んでいくことも可能です。サービス内容や規模にもよりますが、マネジメント職もチャレンジできるので、どちらの道も選択できる環境かと思います。
大沼様:中途採用の場合Javaの開発者として一人前の方が採用されると思うので、その経験を活かしてチームリーダーを目指していただくことになるかと思います。
チームリーダーになった後に、課・部を代表してのリーダーや、プロジェクトリーダーなど順を追って自分の影響範囲を広げていくようなステップになります。
またプロフェッショナル職は管理職相当の職になるのですが、プロフェッショナル職の中にもプロジェクトマネジメントやシステム企画など、9つのP職が設定されており、どこが一番自分の目指すキャリアに近いのかを上司と相談して目指していくというステップになります。課長や部長になる選択肢もあり、早い人であれば5~6年先に現実的になっていくかと思います。
―会社・部署として行っている研修や、技術力向上のための取り組みについて教えてください
橋口様:会社が準備しているeラーニングなどの研修はもちろん、ビジネスシステム開発本部では、情報共有や技術向上を図るスキル向上委員会という委員会活動があり、自ら参加している人も多くいます。
また、モバイルフロントシステム部では、新卒を始めとした若手社員が資格の取得のために自主的に勉強しており、そのような資格・試験のための費用なども会社が負担してくれます。
大沼様:会社・部署としてはAIの積極的な活用に力を入れています。全社員で利用可能なChat GPT Enterpriseのみならず、様々なAIに関するツールが日々出てきています。
私の部ではそれらAI活用に関する情報交換の場を月1で設けています。業務としてもAIの活用はかなり進めているので、月1の共有会も1時間で終わらないくらい盛り上がりを見せています
―個人で学ぶだけでなく、積極的に情報を共有したりキャッチアップできる場が設けられているのですね
橋口様:そうですね。チームを組んで同時にプログラミングに取り組む「モブプログラミング」というものを行っていまして、チームでプログラミングしていく中でこうした方がいいのではないか、など情報をキャッチアップしながらチームで情報を共有しています。
会社からの支援も手厚いので、基本的な技術の知識などの研修を個人で申し込み、会社に費用を負担してもらうことも可能です。
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モバイルフロントシステム部・モバイル基幹システム部が求める人物像
―モバイルフロントシステム部、モバイル基幹システム部として、求めるエンジニア像についてお聞かせください
橋口様:スキル面については募集要項の通りなのですが、選考のポイントとしては伸びしろやソフトバンクで成長できるかという点を重視しています。また、やはり能動的に動きながら仕事ができるかも重視している点です。
専門性や経験の幅は問いません。専門性を極めてきた人にはその良さがあり、幅広い経験をしてきた人にはより幅を広げてもらうということが期待できるのではと思います。
大沼様:中途採用の方はベースとしてJavaの開発経験が十分にあることが最低限必要なスキルになります。基本情報や応用情報が習得できていることを前提として、チャレンジ精神や新しいことに臆せず向かっていく姿勢も重視しています。
橋口様:コツコツやる姿勢も大切ですが、ソフトバンクではチームで動くことが多いため、協調性やコミュニケーションを取りながら仕事がしたいという人には合っている環境なのではと思います。
―最後に、求職者様に向けてメッセージをお願いいたします
大沼様:ソフトバンクはモバイルサービスを通じて数千万という人に影響を与える仕事ができるという点が魅力です。
また、最新のAIツールを積極的に活用しているため、今後の将来のためにもAIへの感度を高めながら仕事をしていきたいという人には向いている環境です。障害がひとつ起きると影響力も大きいため、責任感や社会貢献度も大きな仕事を経験できる点が魅力です。
橋口様:まずはAIをフル活用できるという点が大きいと思うので、AIを活用してチャレンジしていきたいという人には向いている環境です。
また、顧客数はもちろん、店頭や代理店など、関係するサービスや人が多くいます。様々な人に関わるシステムを構築・運用していくという経験は他の会社ではなかなか経験できない点かと思うので、少しでも興味がある方はぜひご応募いただきたいです。
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