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コンテックの市場規模を解説!建設業界に転職するなら業界の問題もチェック

建設業界とIT技術がタッグを組んだコンテックとはどのようなものなのでしょうか。また、建設業界やコンテックに関わる仕事をしたい場合、転職はどのような点に注意すれば良いのでしょうか。コンテックの概要と市場の状況と規模、業界が抱える問題点を解説します。

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コンテックとは

 

ビル

 

コンテックという言葉を聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。

コンテックは建築(Construction)技術(Technology)を繋げた言葉の略称で、Con-Techと表記されることもあります。

建築業界向けのICTを用いたサービスとして、近年市場規模を拡大してきている存在です。

コンテックと類似した取組みとして、国土交通省が表明したi-Constructionがあります。

建設における測量や設計、施工・検査・維持・管理など、全ての工程においてのICT活用を推進していくものです。

 

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コンテックの市場規模

 

建設業界の市場規模

 

建設中のビル

 

コンテックの市場規模は、根底となっている建設業界の市場規模から予測することが可能です。

建設業界の市場規模は136業界中21位と上位で、2019年度で16兆6,893億円あります。

また、コンテックの周辺順位は20位の「鉄鋼」や22位の「鉄道」です。

2010年周辺で一度大きく落ち込みましたが、東日本大震災の復興で市場規模を大きく伸ばしました。

上位に居座り続ける、安定した業界であるといえるでしょう。

 

建築業の就業者・雇用者

 

建設業界は基本的に、大手のゼネコンが国や自治体・民間企業から仕事を受注し、下請けの業者に発注を行う…という流れが成立しています。

元請けは発注後、予算・品質・安全性等の管理を行うのが仕事。

現在の建設業界ではこのうち元請けの人材も、下請けの人材も両方が不足している状況です。

2008年に530万人ほどいた建設業従事者の数は、2010年ごろから500万人で頭打ちになってしまいました。

さらに現場で働く技能労働者の高齢化も問題視されています。

つまり他業界と比べて新卒採用だけでなく、転職での即戦力の採用が歓迎されやすくなっているということです。

 

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コンテックの取り組み例

 

自宅マッチングサービス「SUVACO」

 

家

 

SUVACOは自分らしい家づくり、リノベーションをしたい消費者とそれを実現する能力のあるプロが出会うプラットフォームサービスです。

このサービスは従来のように消費者に支店で応対をして話を進めていく手間をなくします。

その代わりIoT技術を用いて、簡単にマッチングを行うことを可能にしているのです。

 

東京ロケット「助太刀くん」

 

「建設現場で働くすべての人を支えるアプリ」というキャッチコピーを掲げる「助太刀くん」

転職や採用等建設現場において必要になる、様々な条項をサポートするスマートフォンアプリサービスです。

具体的には工事会社のマッチングをしたり、支払い補助や工具の購入をしたりします。

月額課金制度を導入しており、その代わりに手数料を一切取らないという先進的なサービス提供姿勢を取るサービスです。

 

建材検索「truss」

 

電線

 

このサービスは、建材についての情報をメーカー横断で正確な情報と共に確認できるようにするWebサービスです。

建材は、メーカーごとに異なった基準で掲載されることがあります。

そのためグラフで性能比較しながら、情報を確認することができるのです。

またプロジェクトを関係者にも情報を共有できます。

このように、コンテックとして建設会社の負担を減らすことのできるように様々な工夫がなされているサービスです。

trussのような、「紙のカタログからの脱却」を掲げるサービスが近年増加しています。

 

竹中工務店「構造設計システム BRAIN」

 

竹中工務店は、「最良の作品を世に遺し、社会に貢献する」という理念のもと、多岐にわたる建設をされている企業です。

スーパーゼネコンと呼ばれる、ゼネコン大手5社の一つでもあります。

ちなみに、ゼネコン大手5社は以下の通りです。

 

・鹿島建設
・大林組
・清水建設
・大成建設
・竹中工務店

 

その竹中工務店が開発したサービスであるBRAINは、以下のような機能を備えています。

 

・建物モデルの入力を容易にする機能
・断面設計機能
・複雑な建物形状への対応機能
・地震応答解析機能
・BIMソフトや各種CADとの連携機能

 

他にも様々な機能があるのです。そのため、基本・詳細設計段階双方に幅広く利用できます。

さらに最先端技術との融合により、

 

・スタンドアローン方式
・クライアント
・サーバ方式
・アプリケーションサービスプロバイダ方式

 

といった柔軟なシステム構成を可能にしました。

非常に多機能で、日本でのシェアは非常に高いです。またサービスは外販も行われています。

 

鹿島建設「鹿島スマートBM」

 

鹿島建設超高層ビル事業を得意とし、最先端の技術研究を行っている企業です。

こちらも先に紹介したゼネコン大手5社の内の1社です。

この企業のサービスである鹿島スマートBM(Kajima Smart Building Management)は、

 

・温度や照度などの室内環境
・エネルギー消費量
・並びに空調や照明などの稼働状況

 

など、建物に関する様々な情報集めています。

この情報はIoTを活用したMicrosoft Azureに蓄積し、Microsoft Azure上でAIを用いて分析するのです。

これにより省エネルギー支援によるランニングコストの削減や設備の最適調整、機器の異常や故障の早期把握などを実現しています。

 

建設業界とコンテックの今後の見通し

 

橋

 

建設業界はこの後落ち込んでいくのではないかと不安を抱いている人もいるのではないでしょうか。

これについては、あまり心配する必要はないといえそうです。

というのも、建設業界の仕事は山積しています。

 

・首都圏中心の再開発
・国土強靭化政策関連の公共投資の増加
・大阪万博展覧会や統合型リゾート(IR)に伴う近畿圏の再開発
・リニア新幹線の需要

 

これらは全て建設業界の出番です。

しかしながら、長期的に見ると日本人口の減少により、新しく建設物を立てる需要が減るという見解がなされています。

そのためいかにITを使って省エネやZEB化など次世代的な貢献を行うか、というコンテックの重要性は高まっています。

 

建設業界が問題抱える問題

 

人手不足問題

 

技師

 

どの業界にもいえることですが、建設業界もまた深刻な人手不足の問題を抱えています。

現場作業では高強度の肉体労働を求められることも少なくありません。

コンテック実現を目指して転職するなら、まず人手不足に目を向ける必要があります。

具体的にどういった解決策をとるか、また管理職の人手不足に対してはどうするか…といったことを考えなくてはなりません。

また、その影響で工事は決定しているのにまだ着手されていない「手持ち工事」が増加傾向にあります。

 

労働環境問題

 

建築業の労働環境は「きつい・汚い・危険」という、いわゆる「3K」のイメージを持っている人も少なくありません。

このイメージは人材を敬遠させ、人手不足を招きます。

また低賃金休日の少なさなどの実態もあります。無論、技術・研究職に関してはこの通りではありません。

とはいえ、劣悪な労働環境で働いている現場の実態を把握し、その改善に努めていく意識がコンテック実現の上で必須になるでしょう。

 

コンテックに関わる建設業界に転職するには

 

履歴書

 

コンテックに携わるためは、

 

・先ほど挙げた諸問題をどう解決するか
・エネルギー問題に対してどうアプローチしていくか

 

という2つの視野を持つ必要があります。

エネルギー問題については、専門用語を理解しておくことも重要です。

たとえば、建物で使ったエネルギーは全て同じ建物内で生産するZEB(ゼロ・エネルギー・ビルディング)などです。

また、IT技術も当然必要になります。転職で求められることは基本的に即戦力です。

それを念頭に置いて、次の事項で述べるような最低限のITに対する技術力を習得しておきましょう。

 

まとめ

 

工事

 

コンテックとその市場の状況について解説しました。

注目されている存在でもあり、また深刻な人手不足を抱える建設業界に関わる仕事です。

ITの技術だけでなく、業界の今の状況を常にアンテナをはって情報収集しておかなければなりません。

未経験でいきなりコンテックの仕事に就くのは大変難しいですが、その分やりがいと責任のある職業といえます。

興味のある人は是非転職に挑戦してみましょう。

 

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この記事の監修者

西内信

IT系ベンチャー企業にて法人営業を経験し、そこで培った経験を生かし総合人材会社へ転職。その後ギークリーを創業しました。今までにご相談に応じた転職者は3500名以上に上ります。転職者のご不安や疑問点など一緒に解決しながら、最適な未来が描けるようなサポートをさせて頂きます。

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